第1日第4会場午前 1−4−23 骨欠損を伴う尺頭粉砕骨折の一例

第1日第4会場午前
1−4−23 骨欠損を伴う尺頭粉砕骨折の一例
中部徳洲会病院 整形外科1、琉球大学付属病院
整翌多夕玉零卜2
O宮里 聡ユ、普天問 朝上2、金谷 文則2
【症例】32才男性。公園の階段で転倒し右肘を強打して肘頭粉砕開放骨折(CdtOR分類
Group4、AO分類21−C3、Gustilo分類typemを受傷、神経麻痺を認めなかった。受傷後4日
隠に手術を施行した。肘関節後方より骨折部を展開し、フツロ社製肘頭プレートを用いて尺
骨滑車切痕長を維持した後、鉤状突起を整復しスクリューにて固定した。関節面に約2×
3cmの骨欠損部位を認め、腸骨ブロックと粉砕骨片を剰用して再建術を行った。術後翌日よ
りROM訓練を開始した。術後i年7ヵ月、骨癒合を確認後に抜釘した。X線上、滑車切痕は
維持されており、明らかな関節症性変化は認めていない。肘関節痛はなく、可動域は伸展一
20度・屈曲120度、前腕回内90度、圓外40度で」OAスコアは、91点である。
1−4−24 徒手整復不能であった榛骨遠位骨端線損傷症例の治療経験
九州労災病院 整形外科
O畑中 均、中 敬彦、木村 岳弘
椀骨遠位骨端線損傷は一般に徒手整復可能であるが、徒手整復不能例も散見され、治療に苦
慮する。複雑な骨折形状を有し、徒手整復不能で、観血的整復を行った症例を経験したので
報告する。
【症例】14歳、男性。学校で友達とふざけあっていて「飛び蹴り」を行った際に約1mの高さ
から転落し左手をついて受傷。背側に転位した骨端部に背側骨幹端部骨片が付着したSaiter−
Harrls∬型骨端線損傷に付随して掌側骨幹端部骨片が認められた。すなわちOgden分類2B型
であった。徒手整復により骨端部は整復されたが、掌側骨幹端部骨片はさらに掌側に転位し
たので観1雛的整復を行った。掌側から展開し、骨端部・掌側骨幹端部骨片をそれぞれ掌側・
背側に強く押し込むことで良好な整復が得られた。受傷後1年6ヵ月後に、健側比握力100%、
健側比可動域93%、Cooney score90、DASH score Oであった。エックス線上骨端線早期閉
鎖や短縮などの所見は認められなかった。
一ユ34一