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No.7
No.7 事業再生と容器包装3R推進環境大臣賞応募支援
事業再生と容器包装3R推進環境大臣賞応募支援
【企業概要】
段ボール印刷用製版を中心とした製版会社。環境に配慮した水性イン
キを使用してフレキソ印刷により、段ボール表面に直接「精細美麗」な
印刷技術を開発し事業化に着手、地域力連携拠点の支援で事業再生
に踏み出した。資本金3,000万円。従業員数36名
【支援開始の経緯、事業状況と経営課題】
支援先の企業は、環境に配慮して従来出来なかった段ボール表面への直接に「精細美
麗」な印刷ができるシステム開発に取り組んだ。環境に優しい水性インキを使用し、その
印刷用にレーザー彫刻機で精密なデジタル印版の開発と専用のフレキソ印刷機の開発
が必要であった。そのレーザーで作った印版と新たに開発したフレキソ印刷機で、従来
は段ボールの合紙(ごうし)方法でしか出来なかった「精細美麗」な印刷を段ボール表面
に直接印刷を可能にしたので、従来の合紙方法よりも20~30%コストダウンができて、
新たな需要を開拓できると予想し本事業に取り組んだ。
このためには、数億円に近い研究開発費が必要で、当時多額の融資を受けて開発に取
組んだが、難題が山積して完成に時間がかかり借入金が経営を圧迫、債務超過状態と
なり、つなぎ融資の必要が生じた。
平成19年10月、当部署主催の経営革新申請講習会に融資依頼のため、経営革新申
請相談にこられ、経営革新の申請の結果平成20年5月認定を受けた。
この債務超過状態で数社の金融機関からは融資が困難といわれたが、当社の開発に将
来性を見込んだK銀行に信用保証協会の保証を取り付けて頂き社長は「地獄で仏に
会った心境」と社長は回顧する。金融機関向け事業計画作成等で支援した。
また、主要取引先のパッケージ会社などに開発商品の素晴らしさに共感をいただき、こ
の印版の注文と「精細美麗」パッケージが徐々に増加して前期決算は僅かであるが黒字
決算に至る。今期4月以降は単月黒字となり、さらに「新連携」などへの取り組みをしてい
る一方、前々期の債務超過状態が、会社の信用状態の回復にはほど遠さを感じさせて
いるのが現状である。10月の環境月間に合わせ容器包装3R推進環境大臣賞に応募。
【経営課題へのアプローチと支援手法】
・債務超過にあり、開発継続へのつなぎ融資確保のため、経営革新認定を 目標に事
業計画立案、申請などの支援を実施した。
・従来の取引先や新規ユーザーに開発製品の良さをPRするため、中堅営業部員の
増員などの営業体制強化や中小機構主催展示会の出展、KANSAIモノ作り元気企
業、市モノづくり元気企業申請支援を実施した。
・並行して、各種公的助成施策などの活用や中小機構の協力を得て「新連携」申請支
援などに取り組み中である。
【他の支援者に伝えたい支援のノウハウ】
1.社会の動きや業界動向を捉え、常に時代が求めているニーズを把握して、それに
対応可能な技術シーズを自社の技術力をマッチングさせることを考えた。
2.あくまで主体は経営者であり、応援コーディネーター自らはその支援役という立場
で何ができるかを考え、いかに経営者の行動をサポートしていくかを考えた。
3.経営者が求めている目的・目標を充分に理解して、動きやすいように支援テーマ
の選択時期を確定させ、何時までに何をするかの計画を適宜に話し合った。
4.経営者は孤独である、相談には為すべきことに背中を押すことで勇気を与え、自
身を持ってもらうことが重要です。そのために支援者は使命感の気持ちを持つこと
も重要です。その一方でその期待に応えてくれた経営者に対して大きな感謝と尊
敬の気持ちを伝えることで信頼関係を築きたい。
【支援結果と改善効果】
・「2009KANSAIモノ作り100社選定」「平成21年市モノづくり元気企業に選定」
・H20年9月には、創業以来の単月売上40000千円達成、H21年4月に累積赤字
解消予定。
【支援の経過】
平成19年10月
経営革新講習会受講、申請アドバイス
平成20年05月
経営革新認定
平成20年06月
東京ビッグサイト中小機構展示会や大阪EXPO展示会準備支援
平成21年07月
2009KANSAIモノ作り元気企業100社申請支援、選定された
平成21年09月
市モノづくり元気企業に申請支援、認定された
平成21年10月
新連携申請と容器包装3R環境大臣賞申請支援
【事業者の声】支援を受けて感じたこと)
景気後退の中で事業の柱の製版事業のみの経営から脱却、新たな経営資源となった
段ボールダイレクト印刷で精細美麗パッケージの製造と販売により3R環境対策商品と
このパッケージの新規事業の展開を進めることで、市場の評価を高める事ができて売
上も好調に推移してきました。
当社はこれまで製版以外の仕事は少なく、パッケージを販売する等のマーケットがな
かったため、製品を開発・販売するにはどのような準備が必要なのかわからなかった
が 、地域力連携拠点の応援Coが販売のアドバイスやKANSAIモノつくり100社選定や
寝屋川市元気企業に推薦などの協力で展示会の出展補助金確保などに尽力していた
だいたため、大変助かりました。