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中 国 税 理 士 会 報
2010年11月10日
(No.562)
法人税
東京高等裁判所平成20年(行コ)第398号青色申告承認取消処分取消等請求控訴事件(棄却)
国側当事者・国(京橋税務署長)
平成21年4月23日判決 【裁判所ホームページ行政事件裁判例集】
【情報公開法第9条第1項による開示情報】
【収益の繰延べ/重加算税賦課要件と青色申告承認取消要件】
一次(概要)
要件がある。
の一部を故意に除外して、こ
3 これに対し、控訴人Aは、
れを翌期に計上することは、
同社の上記行為は、事務運営
同3盧にいう収入の計上の繰
指針第1の3柱書所定の「相
延べに該当しないと解される
1 控訴人Aが、平成17年3月
手方との通謀又は証ひょう書
し、また、振替伝票を書き換
期の事業年度に生じたもの
類等の破棄、隠匿若しくは改
えて、総勘定元帳に記載する
で、同事業年度に計上すべき
ざんによるもの等」でなく、
こと(その前後関係を問わな
本件完成工事収入から2000万
本件完成工事収入のうち平成
い 。) は 、 同 3 柱 書 に い う
円を故意に除外して経理シス
17年3月期の事業年度に計上
「証ひょう書類等の…改ざん
テムにデータを入力して帳簿
しなかった2000万円について
によるもの等」に当たるとい
書類を作成したことは、同事
は、翌事業年度に計上したの
うべきである。
業年度に係る帳簿書類に取引
で、同第1の3盧所定の「売
5 最高裁平成7年4月28日判
の一部を隠ぺいして記載した
上げ等の収入の計上を繰り延
決は、帳簿書類に不実(隠ぺ
ことに該当するから、同事業
べている場合において、その
い、仮装)の記載をしていな
年度について法人税法127条
売上げ等の収入が翌事業年度
い事案に係るものである点で
1項3号所定の青色申告の承
(括弧内略)の収益に計上さ
本件とは事案を異にするもの
れていることが確認されたと
であり、「重加算税を課する
2 控訴人Aが上記のとおり平
き」に該当し、同第1の1盪
ためには、納税者のした過少
成17年3月期の事業年度に生
の「帳簿書類の隠匿、虚偽記
申告行為そのものが隠ぺい、
じた本件完成工事収入から
載等」には該当しない旨主張
仮装に当たるというだけでは
2000万円を故意に除外して経
する。
足りず、過少申告行為そのも
〔判 示 事 項〕
認の取消要件がある。
理システムにデータを入力し
4 しかしながら、控訴人Aは、
のとは別に、隠ぺい、仮装と
て帳簿書類を作成し、これに
平成17年3月期の事業年度の
評価すべき行為が存在し、こ
基づき法人税確定申告書を提
所得を過少に申告して法人税
れに合わせた過少申告がされ
出したことは、同事業年度に
の負担を軽減するために、同
たことを要」し、「納税者が、
係る法人税の課税標準等の計
事業年度に計上すべき収入の
当初から所得を過少に申告す
算の基礎となるべき収入に係
一部を故意に除外して帳簿書
ることを意図し、その意図を
る事実の一部を隠ぺいし、そ
類に虚偽の記載をしたもので
外部からもうかがい得る特段
の隠ぺいしたところに基づき
あるから、事務運営指針第1
の行動をした上、その意図に
納税申告書を提出していたも
の1盪②の「帳簿書類への虚
基づく過少申告をしたような
のであるから、国税通則法68
偽記載」に該当することが明
場合には、重加算税の右賦課
条1項所定の重加算税の賦課
らかであり、このように収入
要件が満たされるものと解す
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べきである」との一般論を示
主張するような極めて悪質な
て、同判決の説示に照らして
しているところ、そこにいう
行為に限定して重加算税を賦
も重加算税の賦課要件がある
「特段の行動」とは過少申告
課する趣旨ではないのであ
ことが明らかである。
行為そのものとは別の「隠ぺ
り、控訴人Aにおいて隠ぺい
判決年月日 H21−04−23
い、仮装と評価すべき行為」
行為が存在することは上記説
という重加算税の賦課要件を
示のとおりであるから、控訴
指すものであり、控訴人Aが
人Aがした過少申告につい
(H20−10−31)
国税庁訴資 Z888−1465
(Z888−1464)
その他
東京高等裁判所平成17年(ネ)第1827号遺留分減殺請求控訴事件、同平成17年(ネ)第
3247号附帯控訴事件(原判決変更)
(上告・上告受理申立て)
平成22年3月10日判決 【判例タイムズ第1324号210頁】
【適用違憲/非嫡出子の遺留分】
一次(概要)
る。
1044条が本件規定を準用し、
2 本件規定の立法理由は、法
非嫡出子の遺留分を嫡出子の
律婚の尊重と非嫡出子の保護
2分の1としたこと(本件区
の調整を図ったものと解され
別)が、上記立法理由との関
る。現行民法は法律婚主義を
連において著しく不合理であ
でだれとも婚姻しなかった
採用しているのであるから、
り、立法府に与えられた合理
が、Rとの間に生まれた非嫡
本件規定の立法理由にも合理
的な裁量判断の限界を超えた
出子である被控訴人X、養子
的な根拠があるものというべ
ものということはできないと
縁組をした甲の妹の子の控訴
きであり、本件規定が非嫡出
いうべきである。したがって、
人Y及びYの子であるPの2
子の法定相続分を嫡出子の2
本件規定を準用する民法1044
人の養子を含む3人の法定相
分の1としたことが、上記立
条が憲法14条1項に反するも
続人がいた。甲は、Yに財産
法理由との関連において著し
のとはいえない。
全部を包括して相続させる旨
く不合理であり、立法府に与
4 しかし、被相続人につき婚
の遺言をしていたところ、甲
えられた合理的な裁量判断の
姻関係が成立していない本件
の死亡後Xが遺留分減殺請求
限界を超えたものということ
事案において、本件規定を準
の意思表示をし、甲の相続財
はできないのであって、本件
用して本件区別をもたらすこ
産について遺留分として6分
規定は合理的理由のない差別
とと立法理由との間に直接的
の1の持分を有することの確
とはいえず、憲法14条1項に
な関連性は認められず、法律
認、不動産について持分移転
反するものとはいえない。
婚の尊重という立法理由から
登記手続等を求めた。本件の
3 民法1044条は、本件規定を
は、その合理性を説明できな
主要な争点は、Xの遺留分が
遺留分について準用してい
民法1044条、900条4号ただ
る。民法1044条が本件規定を
5 被控訴人は、遺留分が嫡出
し書前段(以下「本件規定」
準用し、非嫡出子の遺留分を
子の2分の1となるという重
という。)により10分1にな
嫡出子の2分の1としたこと
大な財産的不利益を受けるだ
るかどうかである。原審は、
についても、本件規定の立法
けではなく、法律婚関係にな
本件規定は憲法14条1項に違
理由である法律婚の尊重と非
い男女の間に生まれたという
反して無効であるとして、X
嫡出子の保護の調整を図ると
本人の意思や努力によって変
の遺留分を6分の1としたと
いう趣旨はそのまま妥当する
えることのできない事情に
ころ、Yが控訴したものであ
というべきであるから、民法
よってこのような差別的な取
〔判 示 事 項〕
1 被相続人甲は、死亡するま
いというべきである。
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扱いを受けることにより、精
憲・無効であるとはいえない
合は6分の1(2分の1−3
神的に大きな苦痛を被ること
にしても、これを本件事案に
分の1)となる。
になるのである。それは、平
適用する限りにおいては、違
判決年月日 H22−03−10
等原則、個人としての尊重、
憲と評価され、効力を有しな
個人の尊厳という憲法理念に
いというべきである。そうす
かかわる問題である。
ると、本件事案については民
6 諸事情を総合考慮すると、
法900条4号本文を準用して
本件規定ないしこれを準用す
判断していくべきことになる
る民法1044条が法令として違
から、被控訴人の遺留分の割
(H17−03−03)
コード番号 Z999−5193
TAINS 未収録
原告Xの請求一部認容
出典:税理士情報ネットワークシステム(TAINS) 平成22年10月5日現在
税法データベースは日々更新されています。最新の情報でご確認ください。
TAINS ホームページ https://www.tains.org/tains/index.jsp
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3
5
23
4
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計
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