当社はシンガポールで7月1日から5日まで開催される展示会「シンガポール国際水週間 2012 (SIWW2012) 」に出展しています。 2012年 7 月 2 日 株式会社 明 電 舎 広報・IR 部長 シンガポール公益事業庁と 2 件の実証試験に関する契約を締結 ~セラミック平膜を用いたMBRデモプラント及び嫌気性酸化細菌を用いた高速脱窒処理~ 株式会社明電舎(取締役社長 稲村純三/以下、明電舎)及び当社 現地法人 Meiden Singapore Pte.Ltd.(以下、明電シンガポール)は、シンガポール公益事業庁(以下、PUB)と 2 件の 実証試験に関する契約を締結しました。調印式典は、シンガポールで開催される「シンガポール国 際水週間 2012 (SIWW2012) 」にて 7 月 2 日に行われました。 1 件目の契約は、集合型工業排水再利用設備としてのセラミック平膜MBR注1デモプラントの建 設・実証試験です。 当社と PUB は、2010 年より水処理事業についての実証研究を共同で進めており、既に生活排 水分野で当社セラミック平膜を使用したMBRパイロットプラントをシンガポールに設置し、実証試 験を進めてきました。 これらの成果をふまえ、明電シンガポールは今回新たにジュロン水再生センターにて 2012 年 7 月より 2014 年 8 月の期間、処理能力4,550m3/dのUASB注2とセラミック平膜MBRを組み合わせた デモプラントを建設し、実証試験を行います。 セラミック平膜は高フラックス 注3 での安定ろ過を実現させ、省エネにも貢献できるとともに、高耐 久性、耐薬品性に優れ、長寿命という特長を持っています。セラミック平膜を用いたMBRデモプラ ントは、UASBを組み合わせることにより、これまで困難であった高濃度工業排水の再利用化技術 及び、省エネシステムの最適化を実現します。 シンガポール政府は、水ビジネスを成長産業と位置付け、水ビジネスの研究・開発、エンジニア リング、製造の拠点となる「グローバル・ハイドロ・ハブ構想」を策定しております。 当社はデモプラントで、省エネルギーと安定的な再生水供給を同時に可能にすると共に当社セ ラミック平膜の多様な排水への適用を証明し、またアジア特有の気候・風土にあった最適技術を確 立します。その成果を今後のアジア・中東地域への本システム及びセラミック平膜の拡販に生かし て行きます。 また本プロジェクトは、シンガポール環境・水産業開発審議会(EWI)のテクノロジーパイオニアスキ ームにより支援されます。このスキームはシンガポールのローカル企業に対して、水・環境事業に 関する新技術の確立や商業化を支援するためのものです。 明電シンガポールはシンガポールに研究開発拠点を設け、セラミック平膜ユニット組立工場を建設 し、研究開発、生産、アフターサービス体制を構築します。明電シンガポールは当社 アジア・中東 地域の水・環境事業のリージョナルヘッドクオーターとなり、本事業の中核拠点として今後活動して いきます。 また 2 件目として、明電舎と PUB、及び横浜市の3者は同 7 月 2 日、同じくシンガポール国際水 週間 2012(SIWW2012)にて、下水汚泥処理返流水の効率的窒素処理に向けた共同研究の MOU を締結しました。 シンガポール チャンギ水再生センターに、嫌気性アンモニア酸化細菌を使用した高濃度アン モニア廃水の高速脱窒処理のパイロットプラントを設置し、共同で調査研究を進めていく予定で す。 既に横浜市にて実証研究を行っており、今回シンガポールでも共同研究を行うことで異なる条 件のデータを多く収集でき、本システムの多面的な評価、信頼性向上に結びつけることが可能とな ります。将来の有望技術の育成に引き続き努めてまいります。 明電シンガポール 1975 年設立、従業員 250 名、アジア市場への変圧器、遮断器の製造・販売会社。 資本金 25.4 百万シンガポールドル、2011 年売上 106 百万シンガポールドル。 ホームページ http://www.meidensg.com.sg/index.htm シンガポール公益事業庁 シンガポールの水供給、貯水池、排水事業を統合管理しているシンガポール 環境・水資源省下 の公的機関。 ホームページ http://www.pub.gov.sg 注 1)MBR : Membrane Bioreactor (膜分離活性汚泥法) の略称。 下水や工場排水の浄化のために、処理水と活性汚泥の分離を従来の沈殿池のかわりに 膜を使用し確実な固液分離を図る方法。 注 2)UASB:嫌 気 性 微 生 物 の 活 性 の 高 い 菌 体 を 反 応 槽 に 保 持 す る 方 法 で 、高 濃 度 排 水 の処理に適している。 注 3)フラックス:単位面積当たりのろ過液の透過量のこと、膜透過流束ともいう。 ■本資料に関するお問い合せ先 株式会社 明電舎 広報・IR 部広報室 ℡:03-6420-8100 以上
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