電池駆動モバイル走査電子顕微鏡の開発 H20.10 ∼ H23.3 JST プロトタイプ実証・実用化プログラム「多人数教育用その場観察 MUST-SEMの開発」より摂南大学理工学部電気電子工学科教授井上雅彦アウトライン •  プロジェクト概要 •  開発の背景と基本コンセプト •  試作１号機とフィールド実験 •  問題点の検討と試作２号機 •  市販製品 MSK-200-A •  まとめと今後の展開開発のプロトタイプ大阪産業大学田中教授と新日本電工（株）によって開発されたチャンバ−レス超小型ＳＥＭ（てのひらＳＥＭ）地域新生コンソーシアム研究開発事業地域ものづくり革新枠（H18年∼ H19年） JST プロトタイプ実証・実用化プログラム H20年10月∼H23年3月 60th Anniversary Project of SND Co. Ltd. 開発実施体制橋本良夫チームリーダー総括橋本良夫新日本電工（株）チームリーダー電源・無線・表示部開発井上雅彦摂南大学サブリーダー電子源材料・動作条件の検討小中学校・高校での実験指導菅波昌広常翔学園高等学校摂南大教育センター齊藤秀一（株）アプコ分担開発者鏡筒部開発田中武雄大阪産業大学ユーザー技術指導開発の背景進むこどもたちの理科離れ文部科学省「科学技術指標」2004年度版走査型電子顕微鏡（ＳＥＭ）は教材として優れているが大変高価で操作も難しい。アブの複眼電球の二重コイルフィラメント Mystery of Nature & Wonder of Technology 小中学生でも扱えるようなSEMを開発したい MUST-SEM 開発コンセプト開発された要素技術・安価で，かつ精度よく簡単に組み立てられる電子光学系（電子レンズ，ビーム偏向器）・簡単な構造で，容易に操作できる軸調整機構試作１号機大きさは 500mL ペットボトル程度バッテリーターボ分子ポンプダイヤフラムポンプ顕微鏡本体プリアンプコントローラ Li イオン電池 2 個で約 2 時間駆動可能二重コイルフィラメント（光顕像と電顕像）小さいハエ（光顕像と電顕像）絶縁性試料のＳＥＭ観察 •  低真空での観察 •  電子ビームエネルギー調整 •  電子ビーム入射角の調整 •  導電性薄膜のコーティングイオン液体塗布法（桑畑他 2007）イオン液体使用例小さいハエの羽（イオン液体塗布）ポリエステルの糸（イオン液体含浸）太陽の砂／星の砂（沖縄竹富島土産，イオン液体塗布）有孔虫カルカリナの殻有孔虫バキュロジプシナの殻電顕用 200メッシュ上のバナナのゲノムDNA（イオン液体塗布）ジュラ紀放散虫の微化石（イオン液体塗布）フィールド実験高校生の入学前スクーリング（2010年3月摂南大学）大阪中学生サマーセミナー（2010年8月摂南大学）問題点の検討 •  ケーブルの本数が多い特に高電圧コネクタの部分は危険 •  低倍率の需要が高い → 試料台改良 •  磁気シールド → 材質を軟鉄へ試作２号機 2012年1月より販売開始新日本電工（株）まとめと今後の展開 •  小型化，バッテリ駆動化に成功 •  多人数対象のデモ実験での有効性確認 •  フィールド実験の結果をふまえ，特に安全面を強化した２号機が完成 •  野外での実験などを行い，製品化 → 2012年１月より販売開始！本技術に関する知的財産権出願番号：特願2009-274498 発明の名称：静電多極子型の偏向器・レンズの製造および偏向器・レンズ出願人：新日本電工（株），摂南大学，（株）APCO 発明者：橋本良夫，井上雅彦，森口幸一，神谷博通安価で簡単に，かつ精度良く静電光学系を組み立てるための技術です。お問い合わせ先摂南大学研究支援センター TEL：072-800-1160 FAX：072-800-1161 e-mail：[email protected] Mystery of Nature & Wonder of Technology Thank you for your attention.