情報倫理4 - 室蘭工業大学

情報メディア基礎 第5回
情報倫理4
情報の獲得と発信
2012年 5月 7、8、17、18日
室蘭工業大学
情報メディア教育センター
刀川 眞
1
120426
情報を処理するとは(再)
分析・加工
(教義の処理)
外部環境
獲得
(入力)
外部環境
提示
(出力)
2
本日の講義概要
1. 情報の獲得(付属図書館)
―休憩―
2. 著作物の引用と利用
3. 著作物の私的使用
4. 情報の発信(講義)
5. 情報発信の責任
6. 肖像権
小テスト&授業評価アンケート
3
1. 情報の獲得
(付属図書館)
4
課題(レポート)
5
休 憩
6
2. 著作物の引用と利用
7
著作物の引用と利用(物語編)
公表された文献を自分のレポートに引用?
視聴のポイント
・著作権侵害についてどう考える?
(なる/ならない?、配慮すべきことは?)
8
(メディア教育開発センター情報倫理デジタルビデオ小品集2 第3章-11)
ミニ考察&紹介
・著作権侵害についてどう考える?
(なる/ならない?、配慮すべきことは?)
9
知識の積み重ね
ニュートン: Stand on the shoulders of giants
「シャルトルのベルナールいわく、我々は、巨人の肩の上
の小人のようなものだ。我々が彼らより多くが見え、遠く
が見渡せるのは、視力が良いというわけでも、身体的な
特徴からでもなく、彼らの巨体に持ち上げられ、高いとこ
ろで運ばれているからなのだ。」http://www.usaco.co.jp/products/mag/200902.pdf
⇒常に先人に畏敬(尊敬
しうやまう)の念を払う
⇒自分が生み出した知
識も次の世代の礎(い
しずえ)に
http://artscape.jp/study/born-digital/1209428_2772.html
10
著作権とは
知的財産権
工業所有権 ‥特許、実用新案など
→ 産業経済の発展を促進
著作権 ‥「思想または感情を創作的に表
現したもので、文芸、学術、美
術、音楽の範囲に属するもの」
を創作した人の権利
→ 文化の発展を促進
その他
11
著作権
◆著作人格権‥譲渡不可、孫子の代まで
・公表権:公表するか否か
・氏名表示権:氏名を表示するか否か、表示
の場合の名義
・同一性保持権:無断で改変しない
◆著作財産権‥譲渡可、死後50年間有効
・複製権:印刷、写真、複写、録音‥
・上演権、演奏権(ゼミ等特定少数は対象外)
・公衆送信権:放送、WWWなど
・翻訳権、譲渡権、貸与権‥
12
著作権の制限(許される場合)
・公表されたものの引用 (著作人格権を侵害しない)
・正当な範囲
・著作者の了解
・引用元の明示(引用はあくまで「従」)
・図書館での部分コピー
・授業や試験問題用
・障害者向け(点字による複製など)
・その他‥報道、裁判での利用、公園の美術品撮影
13
N大学院大学のある日のトラブル
学生Aが研究室の計算機に中国語の使える環境
を要望した。中国語のWindowsライセンスがない
ので入手先を聞くと、Γ これを使えばいい」とDVD
を渡された。
中国語でなにか書かれており、Windows98から
Vistaまで全部インストールできるようになっていた。
↓
研究に必要なライセンスは購入するのでこのDVD
は使わないように、と破棄させた。
14
CAUAシンポジウム2010 in 大阪 (CTCアカデミックユーザアソシエーション)
他人の権利の保護(テキストp4)
法令および利用規則の遵守
他人の権利の保護
・知的財産権
著作権、 商標など
・人格権
・パブリシティ権
15
3. 著作物の私的使用
16
事例2:著作物の私的使用(物語編)
MP3でコピーした音楽を弟の友人に無償で
渡す?
視聴のポイント
・著作権侵害についてどう考える?
(なる/ならない?、配慮すべきことは?)
17
(メディア教育開発センター情報倫理デジタルビデオ小品集2 第3章-09)
ミニ考察&紹介
・著作権侵害についてどう考える?
(なる/ならない?、配慮すべきことは?)
18
参考:アナログ信号の送り方
信号を“そのまま”の形で送る
元の音楽
聞こえる音(音楽)
19
参考:デジタル信号の送り方
一旦、ディジタル信号にし、アナログに戻す
元の音楽
(アナログ)
デジタル信号
デジタル
聞こえる音楽
(アナログ)
20
デジタル⇔アナログ
デジタル
離散量‥数える
・液晶時計
・液晶体温計
・そろばん
・階段
⇔
⇔
⇔
⇔
アナログ
連続量‥測、計、量る
針式時計
水銀体温計
ものさし
坂道
21
デジタルの特徴
(1)雑音に強い
(2)同じデータを異なる機器で扱える
例:CD,MP3プレーヤ,パソコン‥
(アナログは機器(方式)に依存)
(3)音、絵、動画をまとめて扱える
→マルチメディア
(4)加工ができる(微調整、修復など)
22
デジタルの問題
(1)雑音に強い(コピーしても劣化しない)
‥オリジナルと情報的に同一
→ 違法コピー
(2)加工ができる
→ 模造、引用、改編、編集(本物/偽物?)
従来は、実質的に生じなかった問題が発生
文化・社会に大きな影響
23
4. 情報の発信(講義)
24
コミュニケーションについて
意
味
(社会的)コミュニケーション
意
味
コミュニケーション
(情報の伝達)
社会的コミュニケーション
‥複数人の間で「意味」を伝達
25
情報伝達の要素
メッセージ:「情報」そのもの、意味
メディア
:情報を伝達する媒体、媒介
26
さまざまな情報メディア
・手紙
・電話
・本、新聞
・TV、ラジオ
・インターネット
(eメール、HP・ブログ)
・2月14日のチョコレート?
27
情報メディアの分類(方向性・相手数)
相手
単一
(1:1)
複数
(1:N)
単方向
―
TV、ラジオ
本、新聞
(マスメディア)
双方向
手紙、電話、
eメール
(パーソナル
メディア)
HP,ブログ,
ツイッター
数
方向性
個人が不特定多数向けに発信できるのは?
28
不特定多数への情報発信
パーソナル
コミュニケーション
マス
コミュニケーション
HP,ブログ,
個人
ツイッター
↓
パーソナル
メディア
↓
特定少数
(1人~数人)
∈
含まれる
組織・公人
↓
マス
メディア
↓
不特定多数
(数千、数万~)
29
HP・ブログによる情報発信の特徴と問題
・即時性(直ちに発信)‥迅速性
・簡便性(単独で発信)‥“検閲”回避
→ 事前チェック機会の不足
・不特定多数への発信‥社会への意見表明
→ 文脈欠如によるミスコミュニケーション
→ 追加や訂正周知の不徹底
30
問題の身近さ
これらは、どこか遠くの話ではなく、我々の
身の回りで起こり得る。
しかも我々自身が問題発生源になる可能性。
31
5. 情報発信の責任
32
情報発信の責任(物語編)
講演会の案内変更に伴う周知ミス
視聴のポイント
・問題の原因は何で、トラブルを防ぐには
どうすべきか
33
(メディア教育開発センター情報倫理デジタルビデオ小品集2 第3章-14)
ミニ考察&紹介
・問題の原因は何で、トラブルを防ぐにはど
うすべきか
34
情報発信の責任(解説編)
まとめ
・発信情報の大元(おおもと)を決める
・特定メディア(ここではメーリングリスト)
を使ったり使わなかったりしない
・更新日時の明記
・特に転送時には発信内容を確認
35
(メディア教育開発センター情報倫理デジタルビデオ小品集2 第3章-14)
6. 肖像権
36
肖像権(物語編)
クラス会の写真をホームページにアップ
ディスカッションのポイント
・肖像権上、配慮すべきことは?
(誰の行動が、どう問題か?)
37
(メディア教育開発センター情報倫理デジタルビデオ小品集2 第3章-12)
ミニ考察&紹介
・肖像権上、配慮すべきことは?
(誰の行動が、どう問題か?)
38
肖像権とは
肖像権 ‥人の姿・形及びその画像などが
持ちうる人権
人格権 ‥被写体自身の許可なく撮影、描
写、公開されない権利、すべて
の人が対象
財産権 ‥肖像が生む財産的価値を保護
する権利、“有名人”が対象
39
肖像権(解説編)
まとめ
・肖像権侵害の恐れのある情報はアクセス
制限を(通知方法、ID、パスワード)
・パブリシティ権の尊重
40
(メディア教育開発センター情報倫理デジタルビデオ小品集2 第3章-12)
小テスト
・
授業評価アンケート
41