久婦須川ダム取水・放流設備,洪水吐G,試験湛水G

工事報告
久婦須川ダム取水・放流設備,洪水吐G,試験湛水G
Intake and Outlet Equipment, Spillway Gate, and Stop plank at Kubusugawa Dam
坂
木
克
己*
SAKAKI Katsumi
1. まえがき
芳
里
豊 **
HOURI Yutaka
2.2
取水設備
取水ゲートは扉体段数4段で構成される直線多重式ゲ
久婦須川ダムは,神通川水系久婦須川の富山県婦負郡
ートで,開閉装置は1台の電動機で上段扉・最下段扉の同
八尾町桐谷地内に,洪水調節,流水の正常な機能の維持,
時操作または単独操作を行い,表面取水可能な機構になっ
消流雪用水・発電用水の供給を目的として建設された多
ている。
目的ダムである。
制水ゲートはフラップゲートを内蔵しており,常時は
当社は,富山県より本ダムの取水設備,放流設備,洪
水期常用洪水吐ゲート,および試験湛水用ゲートを受注
取水塔内外通水口に配置し保安ゲートとして機能する。
図2に取水設備全体図を示す。
し,平成12年7月に全工事を無事完了した。ここに本設
備の設計・施工上の概要を紹介する。
2.3
放流設備
放流設備は,常時最大7.0m 3 /s,貯水位低下用として
2. 設備の概要と特徴
最大11.6m 3 /s放流可能な設備である。放流管は発電設備
と共用され,発電所手前で分岐し放流バルブを配置して
2.1
いる。
設備概要
本設備の概要は次のとおりである。
図3に放流設備全体図を示す。
(1) 取水設備
2.4
洪水期常用洪水吐ゲート
取水ゲート
1門
制水ゲート
1門
洪水期常用洪水吐ゲートは,ダム水位を洪水期には制
底部取水ゲート
1門
限水位,非洪水期には常時満水位に保つために,洪水期
スクリーン
1式
常用洪水吐に制水を目的としたゲートを設置したもの
である。
(2) 放流設備
低水放流主バルブ
1門
低水放流副バルブ
1門
低水放流管
1式
(3) 洪水期常用洪水吐ゲート
図4に洪水吐ゲート全体図を示す。
2.5
試験湛水用ゲート
試験湛水用ゲートは,ダム完成後の試験湛水の際に,
洪水期常用洪水吐ゲート
2門
非洪水期常用洪水吐を一時的に閉塞するためにゲート
内張
2条
を設置したものである。
(4) 試験湛水用ゲート
図5に試験湛水用ゲート全体図を示す。
試験湛水用ゲート
1門
内張
1条
図1に取水放流設備全体図を示す。
*技術部鉄構設計グループ主任
**工事部鉄構産機工事グループ主任技師
佐藤鉄工技報 Vol.16
図1
取水放流設備全体図
佐藤鉄工技報 Vol.16
図2
取水設備全体図
佐藤鉄工技報 Vol.16
図3
放流設備全体図
図4
洪水吐ゲート全体図
佐藤鉄工技報 Vol.16
図5
試験湛水用ゲート全体図
3. 設計仕様
3.1
設計基本条件
2.000m(表面取水)
設計水位
設計水位差
3.000m
操作水位
操作水位差
1.000m
設計洪水位
EL348.000m
水密方式
前面三方ゴム水密
サーチャージ水位
EL344.000m
開閉方式
電動ワイヤロープウインチ式
常時満水位
EL337.500m
開閉速度
0.3m/min
制限水位
EL330.000m
操作方式
機側および遠方
最低水位
EL321.000m
風波浪高
1.000m
形
地震時波浪高
0.600m
設 置 数
1門
設計震度
0.12
操作水位
水位バランス
風 荷 重
300kgf/㎡
開閉方式
電動ワイヤロープウインチ式
群集荷重
350kgf/㎡
開閉速度
1.0m/min
気
−10℃∼+40℃
操作方式
機側
150kgf/㎡
(制水ゲート機能時)
温
雪 荷 重
3.2
取 水 深
取水設備
(1) 取水ゲート
形
式
(2) 制水ゲート
式
スライドゲート(保安ゲート付)
呑口寸法
φ1.700m(放流管径)
設置標高
EL.290.850m(管中心標高)
設計水位
EL.345.000m
(サーチャージ水位 EL.344.000m
直線多重式ゲート
+風波浪高 1.000m)
設 置 数
1門(4段)
取水範囲
EL.337.000m∼EL.321.000m
水密方式
4.000m
(保安ゲート機能時)
純 径 間
後面四方ゴム水密
佐藤鉄工技報 Vol.16
呑口寸法
純径間 2.000m×有効高 2.000m
設置標高
EL.317.000m(管中心標高)
設計水位差
3.000m
(設計洪水位 EL.348.000m
+風波浪高 1.000m)
浸 透 圧
地表面から管中心までの高さに
フラップ作動水位差
相当する水頭
3.000m以下
水密方式
コンクリート打設圧
3.450tf/m 2
前面四方ゴム水密
(硬化前のコンクリートの単位体
(3) 底部取水ゲート
形
式
積重量 2.30tf/m 3 ×打設高 1.5m)
鋼製スライドゲート
(2) 低水放流主バルブ
設 置 数
1門
呑口寸法
純径間 4.000m×有効高 1.700m
形
設置標高
EL.290.850m(管中心標高)
設 置 数
1門
設計水位
EL.317.000m
口
φ0.900m
操作水位
水圧バランス
水密方式
前面円周金属水密
水密方式
前面四方ゴム水密
設計水位
EL.349.000m
開閉方式
電動ワイヤロープウインチ式
開閉速度
1.0m/min
操作方式
機側
式
径
(設計洪水位 EL.348.000m
+風波浪高 1.000m)
操作水位
式
+風波浪高 1.000m)
固定式前面スクリーン
設 置 数
1式
開閉方式
電動スピンドル式
純 径 間
4.000m
開閉速度
0.1m/min
有 効 高
21.500m
操作方式
機側および遠方
バーピッチ
50mm(純間隔 41mm)
設計水位差
1.000m
(3) 低水放流副バルブ
形
式
特殊スルースバルブ
設 置 数
1門
固定式局部バースクリーン
口
φ0.900m
設 置 数
1基
水密方式
後面円周金属水密
設置標高
EL.290.850m
設計水位
EL.349.000m
バーピッチ
50mm(純間隔 38mm)
設計水位差
5.000m
(5) 底部取水スクリーン
形
式
形
式
径
(設計洪水位 EL.348.000
+風波浪高 1.000)
操作水位
(6) 保安ゲートスクリーン
3.3
EL.345.000m
(サーチャージ水位 EL.344.000m
(4) 取水スクリーン
形
ジェットフローゲート
常
時:水圧バランス
緊急時:水位 EL.345.000m
固定式局部バースクリーン
(サーチャージ水位+風波浪高)で
設 置 数
1基
設置標高
EL.317.000m
バーピッチ
50mm(純間隔 41mm)
開閉方式
電動スピンドル式
設計水位差
1.000m
開閉速度
0.1m/min
操作方式
機側
流水遮断可能
放流設備
(1) 低水放流管
形
式
3.4
鋼製埋設管
洪水期常用洪水吐ゲート
(1) 制水ゲート
設 置 数
1条
形
管
φ1.700m∼φ0.900m
設 置 数
2門
呑口設置標高
EL.290.850m
呑口寸法
純径間 5.000m×有効高 4.455m
設計水位
EL.349.000m
設置標高
EL.330.000m
径
式
鋼製スライドゲート
佐藤鉄工技報 Vol.16
設計水位
EL.345.000m
(サーチャージ水位 EL.344.000m
+風波浪高 1.000m)
操作水位
無水時開閉
水密方式
後面四方ゴム水密
開閉方式
電動ワイヤロープウインチ式
開閉速度
0.3m/min
(2) 内
張
形
式
イド式の連結材で結合され,扉体間に所定の開口高2.5
mが確保できる構造となっている。この連結材およびシ
ーブは流水を阻害しないよう戸溝内に配置した。
戸当りは埋設重構造部および軽構造部より構成し,軽
構造部の戸当りは,扉体の保守点検を考慮し回転可能な
構造とした。
開閉装置は1モータ2ドラムワイヤロープウインチ式
で,2つのドラムはそれぞれ上段扉および最下段扉操作
一面ベルマウス部内張
設 置 数
2条
呑口寸法
純径間 5.000m×有効高 2.700m
設置標高
EL.330.000m
用とした。ゲート操作は差動歯車減速機の出力軸に設置
された4箇所のブレーキの制動・開放の組合せにより,
コンクリート打設圧
上段扉・下段扉の単独操作および同時操作が可能とした。
(2) 制水ゲート
制水ゲートは保安ゲート兼用で,扉体にはフラップゲ
3.450tf/m 2
(硬化前のコンクリートの単位体
積重量 2.30tf/m 3 ×打設高 1.5m)
ートを内蔵した。そのため常時は取水塔内外通水口に配
置し保安ゲートとして機能しているが,放流設備の保守
点検時には降下させ,放流管呑口部を閉塞する。
3.5
戸当りは重構造部とガイドレールより構成し,接水面
試験湛水用ゲート
はすべてステンレスとした。
(1) 試験湛水用ゲート
形
式
鋼製スライドゲート
で,自動着脱式の休止フックを設置した。フラップゲー
設 置 数
1門
呑口寸法
純径間 5.000m×有効高 3.295m
設置標高
EL.337.500m
設計水位
EL.345.000m
(サーチャージ水位 EL.344.000m
+風波浪高 1.000m)
操作水位
無水時開閉
水密方式
後面四方ゴム水密
開閉方式
トラッククレーンによる
(2) 内
張
形
式
開閉装置は1モータ1ドラムワイヤロープウインチ式
トの開閉状況確認用として,メッセンジャーワイヤロー
プ方式の検出装置を設けた。
(3) 底部取水ゲート
底部取水ゲートはP形ゴムを使用した前面4方水密で,
扉体下流面の左右に設けた支圧板が戸当りに密着した際
に押し付けて水密する構造とした。
戸当りは重構造部とガイドレールより構成し,接水面
はすべてステンレスとした。
開閉装置は1モータ2ドラムワイヤロープウインチ式
一面ベルマウス部内張
で,ワイヤロープのドラムへの巻き取りは2層巻きにな
設 置 数
1条
るため,開度計は段巻き補正機能付きのものを使用した。
呑口寸法
純径間 5.000m×有効高 2.300m
設置標高
EL.337.500m
コンクリート打設圧
3.450tf/m 2
(硬化前のコンクリートの単位体
積重量 2.30tf/m 3 ×打設高 1.5m)
4.2
放流設備
(1) 低水放流管
放流管は,内径φ1700mm部分にステンレスクラッド鋼,
φ900mm部分にステンレス鋼を使用し,余裕厚は内面の摩
耗厚を考慮した。
分岐管はト形分岐で,補強方式は本管と枝管の交載線
4. 各部の構造
上に補強材を設ける方式とした。
(2) 低水放流主バルブ
4.1
取水設備
(1) 取水ゲート
取水ゲートは直線多重式ゲート(4段)で,扉体はスラ
主バルブはジェットフローゲートで,扉体はステンレ
ス鋼の厚板構造とした。
ボンネットはガーダ補強形式とし,接水部すべてステ
佐藤鉄工技報 Vol.16
ンレス鋼を使用した。
開閉装置は電動スピンドル式を採用し,手動ハンドル
による操作も可能とした。
ゲートの下流側には放流ジェットを整流するための整
5.1 据付概要
(1) 据付条件
下記の据付条件で施工する必要があった。
流管を設けた。整流管は円形断面で,シールリングの取
①堤体コンクリートの打設に伴って順次据付を行う。
り外しが可能なように配慮した寸法にした。
②豪雪地帯であり冬季の据付終了時期や春季の据付開始
主空気管はメンテナンス用マンホールを兼ねるため,
時期は,降雪・積雪の程度に大きく左右される。
内部にタラップ設置用のガイドを設けた。
③資材・機材のダム堤体内への搬入・搬出は,ダム堤体
(3) 低水放流副バルブ
施工業者が設置した10.5t移動式ケーブルクレーン,また
副バルブは円形底部戸溝なしの特殊スルースバルブで,
扉体は主バルブと同様ステンレス鋼の厚板構造とした。
ボンネットも主バルブと同様接水部すべてステンレス
鋼を使用した。
開閉装置は保守管理性を考慮して主バルブと同一形式
の電動スピンドル式とした。
は14.5t固定式ケーブルクレーンを使用する。
④ケーブルクレーンの使用は,堤体コンクリート打設が
優先する。
⑤全ての戸当りは堤体コンクリートに同時埋設する。
⑥堤体コンクリート打設完了後は,ダム天端道路を走行
して機材の搬入・搬出も可能となる。
(2) 据付概要
4.3
洪水期常用洪水吐ゲート
(1) 制水ゲート
上記の据付条件に対し,下記の対策を柱として施工し
た。
制水ゲートはP形ゴムを使用した後面4方水密のスラ
①ダム最底部に設置される放流管を最初に着手し,コン
イドゲートで,操作が無水時開閉のためクサビ状のスト
クリート打設工程に合わせ取水設 備・放流設備・洪水吐
ッパーで押し付けて水密する構造にした。
設備・試験湛水設備と順次据付を行った。
戸当りは,水圧荷重を受ける重構造部と開閉時扉体を
②平成12年末までにダム提体コンクリートを打設完了し,
ガイドする軽構造部で構成し,側部戸当りの上部には扉
13年4月よりダム天端道路を右岸より通行可能となるよ
体の保守管理を考慮して取り外し部を設けた。
うに,ダム堤体施工業者に打設計画の再検討・除雪等の
開閉装置は1モータ2ドラムワイヤロープウインチ式
協力を強く要請した。
で,手動で操作する休止装置を設置した。
③戸当り・放流管・内張管の最大ブロック重量を10t以下
(2) 内張
とし,10.5t移動式ケーブルクレーンで搬入した。また,
内張はステンレスクラッド鋼を使用し,放流管上面の
一面ベルマウス部にのみ設置した。
14.5t固定ケーブルクレーンで7.5t吊りラフタクレーン
を堤体内に搬入し,小物の吊上げ・組立を行った。
④ケーブルクレーンの使用時間をダム堤体施工業者と
4.4
試験湛水用ゲート
(1) 試験湛水用ゲート
日々調整し,極力短時間に集中して使用した。また,長
時間使用する場合は夜間作業とした。
試験湛水用ゲートは,洪水期常用洪水吐ゲートと同様
⑤コンクリート打設毎(1リフト高1.5m)に各設備の据
P形ゴムを使用した後面4方水密のスライドゲートで,
付があるため,機材の搬入・搬出回数を極力少なくする
2段の扉体を積み重ねる構造とした。
よう配慮した。
戸当りは経済性を考慮し,側部戸当りを必要最小限の
⑥ダム天端道路が完成する平成13年4月には,25tラフク
高さとした。
レーンを使用して洪水吐設備の扉体・開閉装置を据付け
(2) 内張
た。同5月に120tトラッククレーン・10.5t移動式ケーブ
内張は常用洪水吐と同様ステンレスクラッド鋼を使用
し,非常用洪水吐放流管上面の一面ベルマウス部にのみ
ルクレーンを使用して取水設備の扉体・開閉装置を据付
けた。
設置した。
5.2 据付フロー
5. 据付
佐藤鉄工技報 Vol.16
据付フローチャートを図6に示す。取水スクリーン据
吐設備内張管据付状況を写真5,工事完成後を写真6に
付状況を写真1,取水ゲート扉体の据付状況を写真2,
放
流
管
取
水
設
備
示す。
放
流
設
備
洪 水 吐 設 備
試 験 湛 水 設 備
平成10年10月:
傾 斜 部 放 流 管
平成10年12月:
傾 斜 部 ・ 分 岐 管
平成11年 4月:
傾 斜 部 放 流 管
充
平成11年 5月:
水 平 部 放 流 管
底部取水ゲート戸当り・導水管
平成11年 5月:
完成検査
制 水 ゲ ー ト 戸 当 り
竣 工
アンカパット・空気管
傾 斜 部 放 流 管
平成11年10∼11月:
取 水 ゲ ー ト 戸 当 り
水 平 部 放 流 管
平成11年 12月:
保 安 ゲ ー ト 導 水 管
平成12年 3∼5月:
取水ゲート戸当り・アンカパット
平成12年 6月:
制水ゲート扉体仮設置
戸 当 り ・ 内 張 管
平成12年 7月:
取水ゲート戸当り・アンカパット
戸 当 り ・ 内 張 管
平成12年 8月:
アンカパット・空気管
戸
平成12年 9月:
足
内 張 管 架 台 撤 去
平成12年10月:
取水スクリーン受桁
空
平成12年11月:
取水スクリーンパネル
天 井 ク レ ー ン
平成12年12月:
ガ
平成13年 4月:
足
加
付 属 設 備 ・ 塗 装
平成13年 5月:
扉体・開閉装置・足場解体
電 気 工 事 ・ 塗 装
平成13年 8月:
天 井 ク レ ー ン
天 井 ク レ ー ン
平成13年 9月:
電 気 工 事 ・ 塗 装
電 気 工 事 ・ 塗 装
平成13年10月:
試 運 転 ・ 調 整
試 運 転 ・ 調 整
試 運 転 ・ 調 整
平成14年 5月:
試験湛水中自動運転
試験湛水期間止水確認
試験湛水期間止水確認
扉 体 設 置 ・ 撤 去
平成14年10月:
完成検査
完成検査
完成検査
完成検査
竣 工
竣 工
竣 工
竣 工
平成11年 6∼9月:
水
場
イ
ド
場
管
組
レ
主ゲート・副バルブ
立
ー
追
気
ア
ン
り
カ
設
パ
置
ッ
戸 当 り ・ 内 張 管
ト
ル
内 張 管 架 台 撤 去
取水塔内部を写真3,放流設備据付状況を写真4,洪水
図6
管
当
据付フローチャート
扉体・開閉装置・足場解体
佐藤鉄工技報 Vol.16
写真1
取水スクリーン据付状況
写真4
写真2
放流設備据付状況
取水ゲート扉体据付状況
写真5
写真3
洪水吐設備内張据付状況
取水塔内部
写真6
工事完成後
佐藤鉄工技報 Vol.16
5.3 据付工程
平成10年10月より放流管据付を開始し,13年10月に全
設備の据付を終了した。14年5月からの試験湛水時に各
ゲートの止水状況を確認し,同年10月に全設備を無事竣
工した。
据付工程表を表1に示す。
表1
年 月 工 種 放
平成 10 年 据付工程表
11 年 12 年 13 年 14 年 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6
流
管
取
水
設
備
放
流
設
備
洪 水 吐 設 備
試 験 湛 水 設 備
6. あとがき
以上,久婦須川ダム取水・放流設備設備,洪水吐ゲー
ト,試験湛水ゲートの概要を紹介した。本工事の特徴と
しては,取水ゲート形式として直線多重式ゲートが採用
されたこと,制水ゲートに保安ゲートの機能を持たせた
こと,洪水期常用洪水吐に制水ゲートを設置したこと等
が挙げられる。本稿が今後のダム用ゲート設備の計画・
施工の参考になれば幸いである。
最後に,施工にあたり御指導,ご協力いただきました
富山県久婦須川ダム建設事務所の関係各位に対し誌上を
を借りて厚くお礼を申し上げます。