IEC61000-4-2 静電気放電イミュニティ試験 規格関連資料

I
E
C
6
1
0
0
0
-
4
-
ELECTROSTATIC DISCHARGE IMMUNITY TEST
IEC61000-4-2
静電気放電イミュニティ試験
規格関連資料
Internet
http://www.kikusui.co.jp/
2
規格関連資料
IEC61000-4-2(1995‐3)
※詳細は規格原文をご参照ください。
静電気放電イミュニティ試験(Electrostatic discharge immunity test)概説
1. 適用範囲
本規格は、帯電した操作者からの直接あるいは近接した物体を介しての静電気放電にさらされる電気・電子機器に対するイミュニティ必要条件や試
験法について規定している。
さらに、異なった環境や設置場所における試験レベルや試験手順も規定している。
1−1. ESD試験に対して推奨する試験レベルの範囲
【表1】レベル規定 レベル
試験電圧(kV)
接触放電
試験電圧(kV)
気中放電
1
2
2
2
4
4
3
4
6
8
8
15
X
特別
特別
注:Xはオープンクラスで製造者とユーザとの合意により設定できる。
1−2. 試験方法
接触放電試験法を用いることを推奨する。気中放電は、接触放電が適用できない場合に使用する。
2.試験機器
2−1.
ESD発生器の特性および性能 【表2】発生機器の仕様
エネルギー蓄積容量
放電抵抗
150pF±10% 330Ω±10% 充電抵抗
出力電圧
50MΩ∼100MΩ 接触放電に対しては8kV(公称)
まで
気中放電に対しては15kV
(公称)
まで
出力電圧表示の精度
出力電圧の極性
±5% 正および負
保持時間
放電操作モード
少なくとも5秒
単一放電(放電間隔は少なくとも1秒)
放電電流の波形
波形図参照
2−2.
ESD発生器の簡略回路図 【図1】簡略回路図
Rc
Rd
充電抵抗
放電抵抗
放電チップ
放電スイッチ
U
Cs
エネルギー蓄積コンデンサ
高圧電源
放電帰路接続
2−3.
ESD発生器の出力電流の波形
2−3−1.波形パラメータ
【表3】波形定義
レベル
指示電圧
最初の放電
放電スイッチ
30n
sでの
60n
sでの
ピーク電流(±10%)
立上り時間
電流値(±30%)
電流値(±30%)
1
(kV)
2
(A)
7.5
(n
s)
0.7∼1
(A)
4
(A)
2
2
3
4
6
15
22.5
0.7∼1
0.7∼1
8
12
4
6
4
8
30
0.7∼1
16
8
2−3−2.出力波形 【図2】波形例
I
最初の放電ピーク電流
100%
90%
30nsでの電流値
I at 30 ns
60nsでの電流値
I at 60 ns
10%
30 ns
t
60 ns
tr = 0.7 to 1ns
3.ESD試験環境付帯設備と配置例
3−2.床置機器 ○
○
○
3−1.卓上機器
【図4】床置機器の設置例
○
○
○
【図3】卓上機器の設置例
○
○
○
○
○
壁面
○
水平結合板
(1.6m×0.8m)
壁面
垂直結合板
(0.5m×0.5m)
1m 以上
絶縁シート
保護接地端子
保護接地端子
○
EUT
抵抗ケーブル
(両端に470kΩ)
○
○
1m以上
壁面
EUT面
1m 以上
○
壁面
○
垂直結合板
(0.5m×0.5m)
○
○
EUT
接地線
○
○
○
○
接地線
○
○
抵抗ケーブル
(両端に470kΩ)
○
○
○
○
○
○
○
試験テーブル
(高さ:0.8m)
○
抵抗ケーブル
(両端に470kΩ)
○
基準接地板
基準接地板
絶縁支持台
(高さ:0.1m)
4.試験手順
4−1. 試験室の条件
気中放電の場合は、気象条件として
周囲温度 ...................... 15℃∼35℃
相対湿度 ...................... 30%∼60%
気圧 .............................. 86kPa∼106kPa(860mbar∼1,060 mbar)
4−2. 試験の実施
直接放電試験 .............. 接触放電および気中放電
間接放電試験 .............. 接触放電が適用できない場合に使用
放電回数 ...................... 少なくとも10回の単一放電
(最も影響を受けやすい極性で)
(注)予備試験 .............. 放電の印加箇所を設定することを目的として、
1秒間に20回放電、
あるいはそれ以上の繰返しで予備試験をすることが望ましい。
5.設置後試験
この試験は随意であり、承認試験として強制されません。
メーカとユーザ間の合意のもとで行われます。
6.試験結果と試験報告書
6−1.試験結果はEUTの動作条件および機能仕様に基づいて分類する。
●仕様限界内の正常な性能
●自己回復可能な一時的劣化または機能もしくは性能の低下
●オペレータの介入またはシステムの再起動を必要とする一時的劣化または機能もしくは性能の低下
●機器またはソフトウエアの損傷、
またはデータの消滅による回復不能な劣化または機能の低下
6−2.
一般に、機器が静電気放電を印加する全期間にわたってそのイミュニティを示し、かつ試験の終了時にEUTが技術仕様書内で規定した機能上の
要求事項を満足する場合、試験結果は「良」
である。
6−3.
試験報告書は、試験条件および試験結果を含むこと。
7. 波形検証
7−1. 特性の確認
異なった発生器で得られた試験結果が比較できるように、試験で用いられる放電帰路ケーブルを使用して
【表3】
に示す特性が確認されなければな
らない。確認手順中で検証するESD発生器の出力電流波形は
【図2】
に示す形と同様でなければならない。
7−2. 波形検証のための機器
ファラデーケージ
電流検出変換器
※1000MHzの帯域幅をもつ測定器(例:オシロスコープ)
菊水電子工業株式会社
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[IEC(4-2)1版 1999.2] ●1999年11月発行