外科のご案内 - 東京臨海病院

第 10 号
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東 京 臨 海 病 院
◆発行:東京臨海病院
◆発行責任者:今井壽正 ◆編集:広報委員会・企画経営課
外科のご案内
「外科」と聞くと多くの方は怪我の傷を糸で縫ったり、おできを切り取るの
が主な仕事だと考えると思います。もちろん、それも仕事のうちですが、当院
の外科は消化器外科・一般外科です。食道・胃・大腸・小腸・肛門(消化管)
かんぞう
たんのう
すいぞう
ひ ぞ う
の病気や肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓などお腹の中にある実質臓器の病気、さらに
そ け い
外
科
部長
小林
こばやし
しげる
ごとう
滋
たつや
医長:後藤
達哉
あさかげ
なおき
医長:朝蔭
直樹
せきね
まさゆき
医員:関根
さ
さ
正幸
き
もりお
森雄
医員:佐々木
つかだ
けんじ
医員:塚田
健次
すずき
たかひさ
医員:鈴木
目
貴久
次
外科のご案内
1
ドクターメール
2
ちょっと気になる
こんな制度
3
快食健美
4
編集後記・次回予告
4
10月 9・23日
11月13・27日
12月11・25日
受付時間:午前 8 時~
午前 10 時 30 分
※原則として予約診療は
いたしません。
体表臓器である乳腺・甲状腺の病気や鼠径ヘルニアなどに対して治療を行って
おります。
外科で拝見する患者さまは良性の病気の方ばかりではありません。がんなど
の悪性腫瘍の患者さまも多くおられます。当院の外科にはそれぞれのがんに対
して先進医療を行える専門医が揃っているうえに、最新の検査機器が配備され
ており、優れた診断能力をもつ放射線科医や病理医との連携により迅速で正確
な診断ができます。この正確な診断と各学会で定められた治療指針をもとに
個々の患者さまに合った適切な治療法を選択していきます。治療法を決定する
際には、まずご本人とご家族に最も良いと思われる治療法を提示し、その他の
治療法について説明します。治療法を理解し、納得していただいた上で患者さ
まやご家族とご一緒に治療法を選択・決定することを基本方針としています。
肝臓がんの治療を例にあげますと、手術で切り取る方法、ラジオ波といって
お腹を切らずに電流の熱でがんを焼く方法やアルコールを注入してがんを固め
ひょうろう
てしまう方法、あるいはがんの栄養血管をふさいでがん細胞を兵糧攻めにする
方法などがあります。がんの大きさや個数、発生部位を考慮した上でそれぞれ
の治療法の利点と弱点をご説明します。また、乳がんに対しては放射線治療、
ホルモン療法、抗がん剤治療に乳房温存手術を組み合わせることによって体に
対するダメージができるだけ少なく、かつ総合的ながん治療を行っています。
抗がん剤治療が必要な場合には報告されている様々なデータと私たちの経験
をお示しして、最も有効で副作用の少ない薬剤を選択します。さらに放射線治
療が必要な場合にも最新の治療法であるピンポイント照射などを選択して体に
ダメージが少ない治療を行っています。
ご説明の前に外科としての治療方針を決定するわけですが、この決定は担当
の医師が単独で行うのではありません。外科、消化器内科、放射線科、病理科
の医師が集まって行われる定期カンファレンスで十分討議し、一人一人の患者
さまについて治療を選択していきます。カンファレンスに参加しているのは医
師だけではありません。病棟、手術室、集中治療室の看護師が加わり、参加者
全員で患者さまを全人的に検討した上で最適の治療方針が決定します。
患者さまは病気になっただけでも不安でやりきれない気持ちでいっぱいなは
ずです。そのうえ外科の患者さまの場合は手術、術後の抗がん剤治療などに対
する不安にさらされているわけです。このような状況下で私たち外科医師に命
をゆだねていただくことになるわけですので、私たち外科は信頼される診療科
でなくてはなりません。それに答えられるように、安心してより良い治療をお
受けいただけるようにがんばっていきたいと思います。なお、セカンドオピニ
オンをご希望の際は随時お受けしていますので、どうぞお気軽にご相談下さい。
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総合診療科医長
こ
や の
はじめ
小谷野 肇
バセドウ病は甲状腺ホルモンの過剰分泌でおこる病気です。全身に多様な症状
が出現することから、気づくのが難しい病気です。
◆甲状腺と甲状腺ホルモン
甲状腺はのどぼとけの下あたりにある小さな臓器で
す。甲状腺からは、全身の代謝と成長を調節する甲状
腺ホルモンが分泌されます。
◆症
状
バセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病
気です。甲状腺ホルモンが過剰の状態にあると新陳代
謝が高まり、エネルギーの消費が増えます。じっとし
ていても運動しているのと同じような状態になり、動
悸がする、汗をかきやすい、暑がりになる、手が震え
る、落ち着かない、息切れがする、体重が減少する、
疲れやすいなどの症状があらわれます。
(TSH)が減少していること、③甲状腺を刺激する
特殊な抗体(抗TSH 受容体抗体)が存在することが
わかれば、バセドウ病と診断できます。バセドウ病は
免疫の異常で特殊な抗体が作られてしまい(③)、この
抗体が甲状腺を刺激し続けることで甲状腺ホルモンが
過剰になり(①)起こります。甲状腺ホルモンが分泌
過剰の状態にあると、その影響により下垂体から甲状
腺刺激ホルモンの分泌が抑制されます(②)。血液検査
だけでは診断がはっきりしない場合はアイソトープ検
査を行います。
◆治
療
バセドウ病の治療としては、薬物療法、
アイソトープ療法、手術療法の3つがあり
「目の異常(眼球
この他に「首の腫れ(甲状腺腫)」、
ます。薬物療法は抗甲状腺薬を飲んで甲状
突出、他)」などの症状が出る場合があります。これに
腺機能を抑える治療法で、日本で一番多く
よりバセドウ病と気づく場合も多くあります。バセド
ウ病では甲状腺に部分的にしこりができるのではな 行われているバセドウ病の治療法です。だ
く、全体が一様に(びまん性)腫れます。ただし、バ いたい1、2か月で甲状腺機能は正常になりますが、
セドウ病患者の全てが甲状腺が大きくなるわけではな すぐ薬をやめてしまうと再発します。1、2年間内服
く、病気の重症度と甲状腺の大きさも比例するもので を続けて抗TSH受容体抗体が消失していれば薬をや
はありません。また、バセドウ病は眼が出る病気であ めることができます。副作用としては痒み、発疹、白
り、眼が出ていないからバセドウ病でないと思われて 血球減少、肝機能異常などがあります。アイソトープ
いる方がいますが、眼球突出はそれ程多い症状ではあ 療法は、放射線を発する放射線ヨードの働きで甲状腺
りません。眼の変化としては眼球突出の他に、まぶた 細胞を減少させ、分泌される甲状腺ホルモンの量を少
が腫れたり(眼瞼浮腫)、うわまぶたがひっぱられて目 なくさせる治療法です。手術より負担が少なく、内服
が大きく見える(眼瞼後退)、物が二重に見える(複視) 薬より治療期間が短いのが利点です。子供や妊娠中・
などの症状がでてくることがあります。はっきりわか 授乳中の患者さまを除いてこの治療法を受けることが
るほど眼が出てくる患者さまは10人に2、3人程度 でき、副作用もありません。手術療法は、手術で甲状
です。眼の異常と甲状腺ホルモンの
腺の大部分を切除(甲状腺亜全摘術)して甲状腺細胞
値とは相関しません。動悸や体重減
を減少させる治療法です。治療期間が短く、再発が少
少などの甲状腺ホルモン過剰による
ないという長所があります。短所としては手術を行う
症状が全くないのに、選択的に眼球
ので患者さまへの負担が大きく、声の変化、カルシウ
突出がおこる場合もあります。
ムの低下などの合併が起こりうることがあげられま
す。
◆検 査
アイソトープ療法について当院では現在他病院をご
紹介する形で対応させていただき、その他主要な全て
バセドウ病の診断をするためにはまず血液検査を行
の治療法をご用意しています。体調がすぐれない方、
います。血液検査で①甲状腺ホルモンが増加している
症状に不安を感じる方はぜひご相談下さい。
こと、②脳の下垂体からでている甲状腺刺激ホルモン
こうじょう せ ん し ゅ
がんけん ふ し ゅ
がんけんこうたい
私学事業団広報誌「レター」より転載
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東京臨海病院 広報誌
¥
・・・ 介 護 保 険 制 度・・・
平成 12 年 4 月にスタートした「介護保険制度」は、介護を必要とする高齢者の生活を
支える制度としてかかせないものとなりました。40 歳になるとすべての人が介護保険制
度に加入して保険料を納め、65 歳以上で介護が必要と認められた場合に介護サービスを
利用することができます。
(40 歳から 64 歳の人でも、定められた 15 の疾患により介
護が必要になったと認められれば利用できます。)では、いざ病気やケガが元で介護が必
要になった場合、どのように介護保険制度を利用すればよいのでしょうか。
1.要介護認定の申請
まず、居住する市区町村の介護保険の相談窓口
に、ご本人もしくは代理の方が申請に出向きます。
3.決定通知
江戸川区では、区役所の介護相談室、在宅介護支援
申請から原則 30 日以内に、要介護度や月々のサ
センター、健康サポートセンターで申請が可能で
ービス利用限度額などが記載された通知書が届き
す。申請書は各窓口に置いてあります。
ます。介護保険のサービスを利用できるのは、認定
2.訪問調査と認定審査
結果が「要支援」もしくは「要介護 1~5」の場合
「非該当(自立)」となった時でも、介護保
心身の状態を調べるために、市区町村の(または ですが、
委託を受けた)調査員が、自宅や病院などご本人が 険以外の市区町村のサービスを利用できることが
いる場所を訪問して聞き取り調査を行います。一 あります。
方、主治医も病状について意見書を作成します。そ
の後、コンピューターによる判定や市区町村の審査
会を経て、介護が必要な度合い(要介護度)が決定
されます。
院外処方せん
FAX サービスについて
皆さまは外来で医師より院外処方せんを受け取った
時、どこに処方せんを持って行けばよいかお困りになっ
たことはありませんか?
このようなとき、院外薬局へのファックスサービスの
ご利用をお勧めいたします。処方せんの受付をしている
近隣の薬局を地区別に検索できますので、帰り道または
ご自宅の近くの薬局をすばやく見つけだすことが出来
ます。また、簡単な地図が表示され、受付表にも印刷さ
れます。さらに、行きつけの薬局が決まっている方でも、
あらかじめ処方せんをファックスしておくことによっ
て、薬局でおくすりをスムーズにお受け取りいただくこ
とが出来ます。ファックス送信時に「いますぐに」「今
日中に」などと、おくすりを受け取りに行くタイミング
も指定でき便利です。
ファックスサービスコーナーの場所は1階です。総合
受付カウンターの向かって左側、おくすりの受け取りコ
ーナー横に位置しています。ぜひご活用ください。
医療福祉相談室では患者さまの状態・状況に
応じて介護保険制度の説明を行っております
ので、お気軽にご相談ください。
東京消防庁から
感謝状を授与されました。
「救急の日」にあたる9月9日、葛西消防署
松永署長から、日頃の救急業務に積極的に協力
し、地域に貢献したとのことで、外来・救急運
営委員会委員長を務める山本知則心臓血管外科
部長に感謝状が授与されました。今後とも、救
急体制のさらなる充実を目指します。
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東 京 臨 海 病 院
病院ホームページもご覧ください。
http://www.tokyorinkai.jp/
東京都江戸川区臨海町1-4-2
電話 03(5605)8811(代表)
Fax
03(5605)8113
電話番号のおかけ間違いには十分ご注意願います。
快食健美
~ 栄養科:秋野菜「人
人参は西洋種と東洋種があります。濃赤色で長い
東洋種が主流だった頃は、子供が嫌う野菜のひとつ
でしたが、オレンジ色でクセがなく甘味が強い西洋
種が主流になってから人気のある野菜になりまし
た。
緑黄色野菜の代表でカロテンが非常に豊富です。
人参を1/2本分食べればビタミンAの 1 日の所要
量が補えます。カルシウム、食物繊維を含む優秀な
緑黄色野菜です。
血中のカロテン量が多いとがん発生率が低くな
ります。人参のカロテンは特にすい臓がん、肺がん
などの喫煙に関連するがんや動脈硬化を抑える効
果があります。
気管支の粘膜が炎症を起こしている時や眼精疲
労・咳には生人参のすりおろしか絞った汁を飲むと
効果があります。人参に含まれる食物繊維の一種ペ
クチンには整腸効果があります。水に溶けるタイプ
なので、スープにしてもつぶしても効果があり、離
乳食を食べている赤ちゃんや幼児の
下痢止めに利用すると効果的です。
食べ方は、主に煮込み料理、付け合わせに使
います。カロテンは油と一緒に摂ると吸収が高
まるので、きんぴらごぼうや天ぷら、バター煮
などは効果的な食べ方です。
カロテンは特に皮に多く含まれるため、丁寧
に洗って皮付きのまま調理すると良いでしょ
う。人参にはアスコルビナーゼというビタミン
C破壊酵素が含まれています。この酵素は熱や
酸に弱いため加熱すれば問題はありませんが、
生食する時は、油や酢が入ったドレッシングな
どをかけると酵素の働きを抑えることができ
ます。
周年栽培により一年中出回っていますが、秋
から冬にかけてが旬に当り、品質もよくなりま
す。色が均一で肌がなめらかで形がよく、硬く
引き締まったものを選びましょう。
人参の栄養素(可食部100g 中)
秋野菜「人参」を使った簡単レシピ
人参のカレーきんぴら
(4 人前)
人参
1人分栄養価:エネルギー60kcal
たんぱく質 0.7g
炭水化物 10.6g
材
参 」~
カロテン
カリウム
9100
μg
280㎎
カルシウム ビタミン C
28㎎
4㎎
食物繊維
2.7g
食物繊維 2.5g
脂
質 2.5g
料 人参200g(1本)、ごぼう80g、
菜種油大さじ1、砂糖小さじ2、
A(しょうゆ大さじ1、カレー粉少々)
すり白ごま少々
作り方 ①人参、ごぼうはそれぞれ7㎝長さの
棒状に切り、ごぼうは水にさらして
アクを取る。
②フライパンに油を熱し、①を炒めて、
水1/2カップ、Aを加え、汁がな
くなるまで炒める。
③仕上げにすりごまをふる。
わが国では乳がんの発生率が増加傾向にあり、現在約
30人に1人の割合で乳がんにかかる計算になります。し
かし、他のがんに比べ早期に発見して、適切な治療を受け
れば、比較的治りやすいがんといえます。
当院では、専門医が乳房X線撮影装置(マンモグラフィ
ー)等の最新の医療機器を駆使し、診療・治療を行います。
乳腺・乳房に関するあらゆるご相談をお受けいたしま
す。異常を感じたり、病気への不安・不明な点などがあり
ましたら当院の乳腺外来・外科外来にご相談下さい。
■診 療 日:毎週 火曜日
■診療時間:午後1時~3時30分
編集後記・次回予告
異常に暑かった今年の夏。そんな夏も足早に過ぎ、秋の気配を感じますね。秋と言えば、スポーツの秋です。みなさま、最近運動をしていますか?運
動したのはいつだったろう・・・と考えてしまう方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?健康のためには適度な運動は大事です!涼しい秋空の下、
体を動かしてみてはいかがですか?気持ちのいい汗をかいて体も心も元気になりましょう。
次号のドクターメールは「
胃
痛(消化器内科)
」を予定しております。