第 12 号 平成 23 年 7 月 12 日(火) 東京都立千早高等学校 生物同好会 トウネズミモチ モクセイ科 Ligustrum lucidum 梅雨も明けて、いよいよ夏本番となりました。夏といえばやっぱりプールですよね。千早高校 が誇る50mプールの奥の木立の道路側に、今、うすいクリーム色の小さな花をたくさん咲かせ たのがまるで泡が噴きあがるように見える木があります。トウネズミモチです。 ここ以外にも、校内のあちこちにあります。AV2の入り口の横、自転車置き場との境い目に もあります。掃除当番でゴミを出しに行くと、清掃用具の物置の横にもあります(下の写真) 。明 豊中学との間の道路に沿った面にも、3本あります。原産地は中国南部ですが、大気汚染に強い ことから、最近公園の緑地等でたくさん植えられているそうです。手が届くあたりの枝ではもう 花が散って、地面に白い粉をまいたように落ちていますが、木の上の方では、まだ新しい花が元 気に咲き誇っています。つぼみの時は全体をすっぽり包んでいた筒状の花弁が、先が十文字に分 かれてそり返るように開き、中から1本のめしべと2本のおしべが突き出てきます。 インターネットで調べたら、よく似た仲間であるネズミモチとの区別は、葉を裏側から光に透 かしてみて、葉脈の主脈も側脈も透けて見えるのがトウネズミモチ、主脈は見えるが側脈は見え ないのがネズミモチだそうです。この違い、光合成をする上でどちらが有利かというようなこと は一概に言えないでしょうが、見る側からすれば、透けている方が涼しげですよね。果実は黒紫 色に熟して、生薬として体を丈夫にする働き(強壮作用)があるそうです。 写真 本校 IT 写真部
© Copyright 2024 ExpyDoc