ヘイ キュープの切断長別飼料成分と第ー胃内分解速度及び反錦時間

木部・阿部・今井:ヘイキユープの切断艇別飼料成分と第1W内分解速度及び反劉時Ⅲ
3
9
ヘイキューブの切断長別飼料成分と第1胃内分解速度及び反謁時間
木部文夫・阿部悟・今井明夫
要 旨
へイキュープの切断長別分布割合,山羊第1胃における分解性並びに給与した場合の反劉時川につい
て調査を行なった。
1ヘイキュープは微切断されており,切断長別の分布割合をみると,切断長が0.71mm以下の割合が23%,
0.71mm以上2.00mm以下の割合が38.6%,2.00mm以上の割合が38.4%であった。
2総繊維(NDF)や酸性デタージェント繊維(ADF)並びにセルロース,リグニンなどの繊維性
物質は切断長が短い部分ほど明らかに少なかった。
3第1胃における切断長別乾物の消失率は第1胃没潰24時間で0.71m以下の部分が87.5%で股も高
かった。
4ヘイキュープの乾物(DM)並びにNDFの第1間における消失率をビートパルプやアルフアルフア
乾草と比較した結果,ピートパルプの消失率が顕著に高く,ついでへイキューブ,アルファルフア
の順であった。
5摂取乾物量1k9に要する反劉時間は牧乾草を給与した場合が股も長く,次いでヘイキユーブと牧乾
草を等斌給与した場合で,ヘイキュープを単一給与した場合は反郷時川が股も短かかった。
6NDFの摂取鼠はヘイキュープを単一給与した場合が4549で最も低く,牧乾草を給与した場合の
約1/2であった。
目 的
へイキュープは牛の噌好性や栄養価が高く,また,取
扱い易いなどの点で広く県内の酪農家に利用されている。
しかし,成形加工される過程において,かなり微細化さ
れている飼料とみなされる。
その微細化部分は栄養素としての役削は高いが,粗飼
料としての物理性の効果は低下しているものと考えられ
る。そこで,ヘイキュープの粗飼料としての物理的役割
を少しでも明らかにし,効率的な利用法を確立するため
に,山羊第1胃における飼料の分解性と反郷時間につい
て検討を行なったので報告する。
材料及び方法
l供試家畜と飼養方法
第1胃フイステル装着山羊2頭を用い,試験期間中は
独房に収容し飼料給与は各試験によって,次のように
行った。
(1)ヘイキューブの切断長別飼料成分の消失率測定試験
では,供試山羊にふすま4009/日とリードカナリーグ
ラス主体の牧草へイレージを飽食きせた。
(2)ヘイキュープ及びアルファルファ乾草,ビートパル
し6時間実施した。
これら試験に用いたヘイキュープ及びビートパルプは
一般に市販きれている飼料を利用し,アルファルファ(タ
チワカバ)は当場の試験圃場において,平成元年5月29
日,7月21日,8月28日,10月12日に刈取ったものを利
用した')。
2ヘイキュープの切断長割合調査法について,
切断長別分布割合の調査に当っては亜量比約3.5倍の
水に3∼4時間浸澗放世し,ヘイキュープの成形が完全
に自然烈壊することを確認した後,65℃24時Ⅲの通風乾
燥による乾式法によって測定した。切断長別分布の測定
は連続した一連の締を用い,一定時間(回数)振敷した
のち,締上に残ったものの重量比を求めた。
3飼料の成分組成並びに第1胃飼料成分消失率測定に
ついて
各試験に用いる飼料は粉砕し,第1目没澗用試料並び
に分析用試料とした。試料の第1胃浸澗袋数は1回に3
∼5袋とし。朝の飼料給与直前に投入した。一定時間経
過した後,取り出し,水道水で無色透明になるまで水洗
し,65℃にて乾燥した。浸漬時間は各試験によって異な
るが,切断長別消失率試験では3,6,9,24,48時間
プとの飼料成分消失率比較試験ではふすま3009/日,
ヘイキュープ8009/日,ビートパルプ6009/日,牧乾
草4009/日を給与した。
(3)反劉時間の測定試験ではふすまの給与鼠を3009/日
とし,その他飼料として牧乾草及びヘイキュープを用
とし,ヘイキュープ,ビートパルプ,アルファルファの
消失率比較試験では2,4,8,16時間の没潰とした。
いずれの試験においても,各試験試料の第1間浸潰前後
の差をもって消失率とした。使用したバッグは200メッ
シュのナイロン布で75×100mmの長方形の袋とし,約4
9前後の試料を秤り込んだ。袋中にパチンコ玉3個を入
い,各飼料単一給与の場合は1日当り体重の2.5%,
2種併用給与の場合は各々l/2通を朝夕の2回給与し
た。なお,反郷時Ⅲの測定は朝の飼料給与時を起点と
れ,おもりとし,約30cmの紐にて懸垂した。試料の一般
組成は常法2)によって行ない,繊維性物質は堀井3)及び
阿部4)らの方法によって測定した。
新潟畜試研報Noll(1995):39−44
新潟畜試研報Noll(1995)
4
0
結 果
1ヘイキューブの切断長別分布割合並びに繊維成分と
第1胃内消失率
定期的に採取したヘイキュープの戯から切断長別分布
割合を調査した結果,切断長0.71mm以下の部分が全体の
23.0%,0.71から1.41mmの部分が21.4%,1.41から2.00mm
表1ヘイキューブの切断長別割合
切断長0.71mm0.711.412.00mm計
以下-1.41-2.00以上
重最比%23.021.417.238.4100
の部分が17.2%,2.00mm以上の部分が38.4%であった。
2.00m以上の部分が比較的少ない分布割合を示し,微細
化部分がかなり混在していることが認められた。
次に,これら切断長部分における繊維性物質をみると,
切断長が短く微細断となるほど明らかに繊維性物質は減
少する傾向が認められた。即ち,NDF含量では切断長
2.00mm以上の部分が55%で最も多く,0.71mm以下の部分
が40.3%で最も少なかった。このような傾向はADF含
湿や粗繊維含逓並びにセルロース含量にも認められた。
しかし,ヘミセルロースは逆の傾向を示し,切断長が短
くなるほど明らかな噌加を示した。この他,飼料の消化
率や噌好性に影響するといわれるリグニンは切断長が長
い部分ほど多く,珪酸は逆に短い部分ほど多かった。両
者を合せた全体髄では切断長が長い部分ほど多い結果が
得られた。
表2ヘイキューブの切断長と繊維成分(乾物中%)
区分NDFADFセルロースヘミセルロースリグニンケイ酸粗繊維
全体39.330.123.1
10.0
5,11.624.0
40.3
22.3
18.4
18.0
4.8
0.71−1.41
43.1
29.4
25.1
13.7
6.7
1.41−2.00
50.5
40.7
29.5
9.8
9.3
2.00以上
55.0
48.3
33.2
6.7
10.9
OCW消失率︵%︶
乾物消失率︵%︶
07
06
05
04
03
02
01
0
8
0612182430364248
39152127333945
時間
図1山羊第一胃浸潰時間と乾物消失率
48時間値では切断長0.71mm以下の部分が約89%,0.71
∼1,41mが83%,1.41∼2.00mmが74%,2.00mm以上が65%
で切断長が短かい部分ほど高く,また第1胃時間が長く
なるほどDM消失率は高くなった。ヘイキュープの全体
のDM消失率は没潰3時間で約43%,潜在消失率と思わ
れる48時間値で約77%であった。OCWの消失率は図2
30.7
38.4
長が短かくなるほどDMの消失率は向上し,第1胃浸渡
3時間値では0.71mm以下の部分の消失率が股も高く
58.8%,2.00mm以上の部が最も低く21,2%であった。
9
0
ル
16.4
22.9
0
05
04
03
02
01
00
80
76
次に第1胃における乾物並びに細胞壁櫛成物質(OC
W)の消失率をみると,図1及び図2に示すように,ヘ
イキューブの切断長によって消失率に大きな差のあるこ
とが認められた。いずれの切断長部分においても,切断
59
22
●●●
4。1
11
切断長”
0.71以下
O612182430364248
39152127333945
時間
図2山羊第一間浸潰時間とOCW消失率
に示すように,DM消失率と似たようなパターンを示し
た。即ち,切断長が短くなるほど消失率は高く,時間が
ながくなるほど顕著に高くなる結果がえられた。没演3
時Ⅲ1値を例にとると0.71mm以下の部分が37.9%,20.0以
上の部分が9.2%,48時Ⅲ1値では同様に75.7%と45.2%
を示した。
木部・阿部・今井:ヘイキユープの切断長別飼料成分と第1胃内分解速度及び反劉時間
4
1
ヘイキュープの繊維性物質を他の2樋の飼料と比較して
みると表3に示すように,NDF含通はアルファルファ
やビートパルプより4∼8%少なく,ADF,粗繊維及
2ヘイキューブ,アルファルファ及びビートパルプの
第1胃におけるDM並びにNDFの消失率
供試したヘイキュープは日本標準飼料成分表に示きれ
る「良質なもの」に相当する組成を示し,ピートパルプ
も同様に成分表に近い組成を示すものであった。次に,
びセルロース含遼はピートパルプより多く,アルファル
ファより少ない結果を示した。
表3第一胃浸潤飼料の稲類と繊維成分(乾物中%)
NDFADFセルロースヘミセルロースリグニンケイ酸粗繊維
飼 料
ビートパノレプ
7.9
7.7
31.3
9.6
29.9
10.4
22.9
12.8
19.9
20.5
また,リグニンの含鼠は,アルファルファの各番草より
1∼3%少なく,ピートパルプより4.5%ほど多い結果
が得られた。珪酸の含鼓は3者の中間で,股も多いのが
ピートパルプ,最も少ないのがアルファルファであった。
アルファルファの番草別の成分組成をみると,番草が進
むにつれてNDFやADF,セルロース,粗繊維などの
繊維性物質が減少し,ヘミセルロースやリグニン,珪酸
などが増加する傾向を示した。
次に,三者のDMの消失率をみると,ヘイキュープの
0.5
0
.
1
0
.
1
0
.
1
0.5
89印3
9
9
9
■9
”2
e9
●
5●3
43
1
2
22
1
〃
25.8
34.9
340
3
5
8
c8
p7
●1
●
6●9c9
〃
23●2
0
1
3
●3
申6
●4
巴
9●3
93
6
2
32
2
〃
308498
り
●
●
●
7●4
7与4
5
3
8
4
3
4
3
4
アルファルファ
草草草草
番番番番
1234
ヘイキュープ
1
.
4
消失率は切断長別調査結果(図l)に示してあると同様
な消失率を示し,第1胃浸潰16時│Ⅲ値で約76%であった。
アルファルファは刈取回数が進むはど消失率は高くなり,
浸潰16時間値で4番草が最も高く,次いで3.2.1番
草の順であった。浸潰時間が長くなるほど,各番草の消
失率の差は大きくなる傾向を示した。一方,ピートパル
プは前二者の消失パターンとは異なる結果を示し,第1
胃浸漬直後から極めて早い速度で消失し,浸漬4時間値
で75%,16時間値で約92%が消失した。
表4山羊第一胃における飼料浸滴時間と乾物並びにNDF,ADFの消失率(%)
時間別乾物消失率時間別NDF消失率時間別ADF消失率
24616時間2461624616
飼 料
アルファルファ
〃
〃
〃
ビートパノレプ
草草草草
番番番番
1234
ヘイキュープ
57.665.170.776.0
23.032.142.051.0
30.339.147.753.4
49.350.952.054.9
15.217.719.628.5
21.321.820.829.8
49.453.658.159.7
16.726.529.029.8
16.825.629.936.0
56.862.765.165,1
25.233.639.445.7 28.230.440.544.6
56.561.765.874.3
20.430.136.350.2
15.122.126.241.3
74.474.986.992.4
53.554.881.489.4
23.135.781.288.5
NDFの消失率もDMの消失率に類似するパターンを
示し,ビートパルプの消失率が顕著に高く,16時間値で
89.4%,次いでヘイキュープの51.0%の順となりアル
フアルファの4.3.2.1番草の順となった。とくに,
アルファルファは各番草によって消失率に大きな差のあ
ることが泌められ,番草が進むにつれてNDFの消失率
は顕著に向上する結果が得られた。また,これまでDM
並びにNDFの消失率にみられたような傾向は,ADF
やセルロースの消失率においても明らかに認められた。
3ヘイキューブ及び牧乾草給与時における反視時間
次に,ヘイキュープ及びリードカナリーグラス主体の
牧乾草を単一又は等戯併用給与した場合の反劉時間を飼
料給与後6時間について調査したところ,表5に示すよ
うな結果が得られた。反劉時間に個体差が認められるが,
給与する粗飼料の種類や形状によってかなり異なる結果
を示した。摂取乾物堂1k9当りに要する反劉時間は,牧
乾草を単一給与した場合がもっとも長く,次いで牧乾草
とヘイキュープの等斌給与,ヘイキュープの単一給与の
順となった。とくにヘイキュープを単一給与した場合は
反郷に要する時間が牧乾草などに比較して非常に短く
】/2∼l/3に短縮きれる結果が得られた。しかし牧乾草と
等猛併用給与した場合には牧乾草の単一給与とほぼ同じ
反劉時間を示した。
新潟畜試研報Noll(1995)
4
2
表5山羊におけるヘイキューブ並びに牧乾草給与時における反御時間
供試飼料
飼料摂取赴延反調時間乾物1kg当り
山羊
乾物NDFADF反劉時間
12
号号
ヘイキュープ
供試体並
(
H
C
l
O
O
)
4
6
12
号号
HC:GH
(
5
0
:
5
0
)
1
0
5
4
7
12
号号
牧乾草
(
G
H
l
O
O
)
1
0
3
k
g
102
4
9
3489
21分15秒
18分23秒
170
2920
5200
643
400
6905
5933
333
207
7325
12220
8
2
1
445
7255
6334
4
0
1
217
6907
12321
1.15594549
564222
1.160
600
1.147
5
6
0
鯛査時間:8時30分∼14時30分(6時Ⅲ)
考 察
市販されているヘイキュープの切断長別分布割合を調
査した結果,成形加工の段階でかなり微切断されている
ことが判明した。切断長1,41mm以下の微細化部分は全体
の45%前後に及び,ヘイキユープの粗飼料としての物理
性の低下が懸念された。とくに,山羊の第1胃における
消化性では微細化部分ほどDM並びOCWの消失率が高
く,第1胃浸演3時間値では切断長0.71m以下の部分が
2.00以上の部分に比較して約3倍の高い消失率を示した。
このことは,0.71m以下の微細化部分には,アルファル
ファの消化きれやすい,微細となり易い組織部分,つま
り葉部分などが多く存在しているためでないかと推察さ
れる。実際に給与きれている段階では第1胃において,
微細化部分は他の飼料片と同様,長い飼料や食塊に付
着・混合して消化作用を受けているわけであるが,第1
及び2胃からの流出抵抗が,長いものに比べて,かなり
低下しているものと推察される。しかしこの微細化部分
に葉部分が多く混在するという確認はとれなかった。微
細化部分が第1胃から早い速度で消失していくというこ
とは,ルーメンにおける飼料の滞溜時Ⅲの短縮を示唆す
るものであり,それは物理的な機能の低下を間接的なが
ら示しているのではないかと考えられる。ルーメンにお
ける飼料の粒度とルーメンからの流失抵抗については
1画、前後を境にして,大きな差のあることが報告されて
いる。5)6)岡本7)らは飼料の微細化は消化を促進するが,
極端な微細化は消化されるだけの時間ルーメンに滞溜す
ることなく,後部消化管に流出し,消化率が逆に低下す
ることを指摘している。錐者らの今回の調査において
微細断と思われる切断長0.71mm以下の部分はヘイキュー
プ全体の23%であった。この部分の栄養素としての役割
は非常に大きいと考えられるが,岡本らが指摘するよう
に,消化作用を十分受けないまま,第1.2胃を通過し
てゆく可能性も考えられる。従って,家葡に実際に給与
する場合には,,この微細化部分の消化を促進する十分
な時間,即ち,十分なルーメン滞淵時川があるような飼
料の組合せ,つまり,長物飼料との併用給与を配慮する
必要があるであろう。OCWもDMの消失率に類似する
パターンを示し,切断長が長くなるほど低い消失率を示
した。
錐者らの今回の調査において,第1胃浸潰24時側値で
DMの75%が消失した0.71m以下の部分や61%以上が消
失した0.71∼1.41mm部分は分解が早いため,物理的な効
果はあまり期待できない部分と考えられる。次にヘイ
キユープと牧乾草を給与した場合の反劉時間を比較した
ところ,それぞれの飼料を単一給与した場合には反劉に
要する時間が著しく異なる結果が得られた。つまり,ヘ
イキュープを単一給与した場合,反劉に要する時間が著
しく短縮しており,第1間からの飼料の消失と移動が牧
乾草に比較して早いのではないかということが示唆され
た。左8)らは反劉時間の長苔は飼料中の繊維含逓や細胞
壁柵成物質含量と高い正の相関があることや粉砕及びペ
レット化によって著しく短縮することを報告している。
錐者らの調査した反弼時間をこの繊維成分の摂取凪との
関連でとらえてみると,ヘイキュープを単一給与した場
合のNDF並びにADFの摂取量は牧乾草を単一給与し
た場合や両者を等湿併用給与した場合に比較して明らか
に低下しており,NDFでは約55%,ADFでは約78%
の摂取通であった。従って,ヘイキユープを単一給与し
た場合に生じた反劉時ⅢIの短縮は,これらNDF及びA
DFの摂取量の低下に起因していることも考えられる。
さらに,ヘイキュープの成形加工等の過程における物理
的形状の変化,つまり微細化部分の増加等による変化と
原料草の第1胃における比較的早い消失速度等が影癖し
て,反郷時間の短縮に結付いたものと推察される。しか
し,牧乾草との併用によって反劉時間は延長しており,
切断長の短い飼料の組合せでない限り物理的機能の低下
はあまり問題はないと考えられる。以上のように,ヘイ
キュープはその切断長部分によって,消化性や繊維成分
含瞳などに著しい特徴をもっている。微細化部分は飼料
の消失速度を高め,消化管内の通過速度が早まるために,
飼料の摂取量を向上させることや養分の摂取、:を地加さ
せる点において大きな役削を果しているものと推察きれ
る。しかしながら,ルーメンにおける物理的作用の視点
から考えた場合にこの微細部分の物理的機能は低下して
おり殆どないものと考えられる。従って,ヘイキュープ
木部・阿部・今井:ヘイキュープの切断長別飼料成分と第1胃内分解速度及び反劉時Ⅲ
のルーメンにおける物理的な因子として機能している部
分は第1胃における消失率が低く,消失速度の遅い
1.41mm以上の切断長部分と考えられる。それら微細な切
断長部分の割合は全体の約55%であり,それら分布割合
からへイキュープ全体をみた場合に,栄養素的な役割は
非常に大きいが,物理的な役割は牧乾草などと比較した
場合,かなり剤引いて考えた方がよく,粗飼料という一
般的概念からすると,物理的効果は55%程度に評価きれ
るのではないかと考えている。
文 献
l)阿部悟・小林情四郎・斎木了・今井明夫,多雪
地におけるアルファルファ草地の造成と利用.新潟
畜試研報,第9号,1990
2)森本宏(監修),動物栄養試験法.養賢堂,東京,
1971.
3)堀井聡,飼料分析に関する2.3.の検討.農水
省畜試年報,第16号,昭和51年度.
4)阿部亮・堀井聡・亀岡喧一.酵素分析と化学分
析の組合せに基づく飼料成分の表示.
農林水産省畜試研報,第35号,1979.
5)岡本全弘,粗飼料の物理性と反劉家畜の消化生理.
自給飼料,N010.1988.
6)押尾秀一,家畜栄養における粗飼料因子.草地試験
研究推進会議資料No61-7,昭和61年度.
7)岡本全弘,反劉行動とその消化生理学的意義に関す
る研究.北海道立農業試験場報告,第30号,1979.
8)左久,反劉動物の採食行動と第1間内容物の動
態.日畜会報50,1979.
4
3
新潟畜試研報Noll(1995)
4
4
FeedCompositionandRumenDigestionwithDifferent
LengthofAIfaIfaHayCube
FumioK1BE,SatoruABEandAkioIMAI
SUMMARY
Wehaveinvestigatedthedistributionratioofdif企rentcuttinglength,thedigestibilityingoatrumenandthe
ruminationtimeofhaycubeafterfEeding.
1
Haycubewasfinelycutandthedistributionratiosofdifferentcuttinglengthwereasfbllows・Thoseshorter
thanO、71mmwas23%、thosefromO、71mmto2.00mmwas38.6%andthoselongertha、2.00mmwas38.4%.
2
T
h
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c
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loseandligninwereobviousIylowinshorterpartofhaycube.
30nthedrymatterdigestibilityofdifferentlengthinrumen,itwasthelowestof87、5%Ibrthosepartsshorter
than0.71mmafter24hourssoakinginrumen.
4
Bycomparingthedigestibilitiesofdrymatter(DM)andNDFoIhaycubeinrumenwiththoseofbeetpulpand
drygrassofalfalfa,itwasfOundthatthedigestibilityofbeetpulpwasstrikinglyhigh・thenIbllowedbyhay
cubeandalfalfawasthelast.
5
Ontheruminationtimefbrlkgdrymatterofintake,itwasthelongestwhendrygrasswasfedothenthecase
whenhaycubeanddrygrasswereiEdwiththesameamount,anditwastheshortestwhenhaycubealonewas
f
e
d
.
6TheintakeofNDFwastheleastof454gwhenhaycubeonlywasfedanditwasabouthalfofthatwhendry
grasswasfEd.
Bull・NiigataAnim,Husb・Exp・Sm、No.111995