平成25年度 第34回卒業式 「式 辞」 「門出の言葉」 - 市立元町中学校

平成25年度
「式
第34回卒業式
辞」
学校長
向
敏光
厳 し か っ た 寒 さ も や わ ら ぎ 、 陽 ざ し に 春 の 暖 か さ を 感 じ る 3 月 、「 卒 業 」 と い う 人 生 の 節 目
を迎え、未来に向かって、大きく羽ばたこうとしている卒業生の皆さん、ご卒業おめでとう
ございます。本日は、皆さんの卒業をお祝いするため、小学校の校長先生、教頭先生、諸先
生方、各町内の皆様、学校評議員の皆様、地域の関係者の皆様、そして、PTA会長様、役
員の皆様、ならびに多くの保護者の皆様が式に参列してくださいました。心よりお礼申し上
げます。
今、私は、卒業生の皆さんに卒業証書をお渡ししました。この卒業証書は小さな一枚の紙
ですが、とても大きな重みを持っています。卒業証書を見てください。大きな文字で「卒業
証書」と書かれています。これは、中学校を卒業したということだけではなく、9年間の義
務教育の課程を終了したことを意味します。右上に書かれた番号は、卒業した生徒の数を表
し、元町中学校の34年の歴史を刻んだ数字です。そして、あなたの名前と生年月日が書か
れています。あなたが生まれ、15年の月日が流れて、今日を迎えました。あなたが生まれ
た日は、どのような日だったのでしょうか。お母さんは、長い苦しみに耐えてあなたを生ん
で く れ ま し た 。 と に か く 、 嬉 し く て 、 嬉 し く て 、「 こ の 子 に 会 う た め に 生 き て き た ん だ 。 命 に
代 え て も 守 り た い 。」 と 心 に 誓 っ た は ず で す 。 そ れ 以 来 、 い ろ い ろ な こ と が あ っ た こ と で し ょ
う。
皆さん考えてみてください。夜泣きのたび、寝ずにずっとあやしてくれたのは誰ですか。
けがや病気のとき、病院へ連れて行ってくれたのは誰ですか。風邪で熱を出したとき、食事
を用意し、頭を冷やし、看病してくれたのは誰ですか。入園、入学の時、不自由な思いをさ
せたくないと制服や学習用具をそろえてくれたのは誰ですか。そして、朝、なかなか起きて
こないあなたを大きな声で起こしてくれたのは誰ですか。あなたが生まれたその日から、あ
なたを見守ってくれたのは、身近にいる家族だったはずです。あなたは、この恩にどれほど
のお返しができたのでしょうか。
これからも、あなたにとって大切な人は身近にいてくれます。素直な気持ちで「いつもあ
り が と う 。」 と 言 っ て く だ さ い 。 そ し て 卒 業 の 日 、 多 く の 人 に 見 守 ら れ 、 着 慣 れ た 制 服 、 住 み
慣れた校舎、心を交わした友達や先生方に別れを告げ、自分で選んだ道へと一歩を踏み出し
ます。中学校3年間には、楽しかった思い出とともに、悲しかったこと、辛かったこと、嫌
になったこともたくさんあったと思います。しかし、多くの失敗、困難や挫折を乗り越え、
この日を迎えたことには大きな意義があり、これからの心の支えとなっていくはずです。
東日本大震災の被災者を励まし続けた、やなせたかしさんのアニメ。その主題歌の歌詞に
「何のために生まれて、なにをして生きるのか、こたえられないなんて、そんなのいやだ」
という一節があります。一度きりの大切な人生です。目標をしっかり定め、自分に誇れる人
生を歩んでください。
最後になりましたが、保護者の皆様にお礼とお喜びを申し上げます。入学以来、本日まで
本校の教育活動に対しまして、様々なご支援ご協力を賜り、深く感謝申し上げます。また、
子どもたちが心身ともに成長し、15歳の節目の時を迎えることができたこと、誠におめで
とうございます。これからも地域の中のよき理解者として、元町中学校を見守ってください
ますようお願い申し上げます。
卒業生の皆さん、皆さんに会えて本当によかった。皆さんの前途を祝して式辞といたしま
す。
「門出の言葉」
3年3組
白幡
萌衣(第34代生徒会長)
今年は冬の寒さが三月に入ってもまだ続いています。しかし、そんな中にも確かに春の訪
れが感じられる今日、私達は三年間過ごした元町中学校を卒業します。
思い返すと、私達の中学校生活は短いようで一日一日が本当に充実していました。期待と
不安でいっぱいだった入学式。私達はそこから三年間、同じ時間をかけがえのない仲間と共
に過ごしてきました。先生が質問し、それに全員が声を出して答える活気のある授業。学校
をより良くするために、放課後も遅くまで残った委員会活動。自分の好きなことに全力で取
り組んだ部活動。学級・学年・学校と一つにまとまった学校行事。全てが仲間と笑い、時に
は喧嘩し、そして支え合ったものばかりです。それらのことが私達の身も心も大きく成長さ
せてくれました。そんな日々は私達の心の中に大切な思い出として、深く刻まれています。
私達は本日をもって、九年間続いた義務教育に幕を下ろすことになります。明日からは、
一人一人が違う道を歩み、そして、自分の力で切り拓いていかなければなりません。夢や目
標 を 実 現 す る た め に ・・・・・・。 し か し 、 そ の 最 中 に 大 き な 難 題 や 壁 に ぶ つ か る 時 が 来 る か も し
れません。そんな時は、元町中学校で学んだこと、経験したことを活かし、乗り越えていき
たいと思います。
ここで、卒業するにあたって、私がいつも心がけている言葉を紹介します。それは、生徒
会 室 の 黒 板 に 書 か れ て い る 、「 で き ま す ・ や り ま す ・ 頑 張 り ま す 」 と い う 言 葉 で す 。 こ れ は か
つ て の 生 徒 会 役 員 が 書 い て 、 い ま だ に 残 っ て い る 言 葉 で す 。 私 は こ の 言 葉 を 見 た 時 、「 何 事 に
も 挑 戦 し て み よ う 。」 と 思 い ま し た 。 挑 戦 す る と い う こ と は 、 苦 労 や 失 敗 が つ き も の で す 。 し
か し 、 そ の 先 に は 必 ず 何 か 得 ら れ る も の が あ り 、「 や っ て み て 良 か っ た 。」 と 必 ず 思 え る は ず
です。この言葉はこれからの私達にとって、とても重要なことを示唆していると思います。
新しい環境で慣れないことがあるでしょう。しかし、この言葉をいつも心の片隅に置いてお
きます。何事にも全力で取り組む勇気がみなぎってくるはずです。これからもたくさんのこ
とに挑戦し、さらに大きく成長していきたいと思います。
今日という日は、私達にとって終わりではありません。新たなスタートの第一歩です。私
達は元町中学校で学んだこと、経験したこと、そして様々なものを胸に前へ進んでいきます。
いつか皆さんから立派な社会人と認められる大人になることをここに誓います。
最後になりましたが、私達がこうして有意義な三年間を過ごし、卒業の日を迎えることが
できましたのは、私達のことを真剣に考え、いつも様々なことを教えてくださった先生方、
側で温かく見守ってくださった保護者の皆様、そして地域の皆様のおかげです。本当にあり
がとうございました。卒業生を代表して心からお礼を申し上げます。元町中学校の更なる発
展と、卒業生としての更なる飛躍を誓い、門出の言葉といたします。
「送別の言葉」
2年2組
松田
知優(第35代生徒会長)
少しずつですが気温も上がり、春の訪れを感じさせる季節となりました。三年生の皆さん、
本日はご卒業おめでとうございます。
三年生の皆さんは、これまでたくさんの場面で私たちを引っ張ってくれました。委員会活
動では、私たちが困っているときに助けてくれたり、今自分たちが何をすれば良いのかを理
解して、私たちの先頭に立ってくれました。また、慣れない活動にとまどっている私たちを
見ると、優しく声をかけてくれました。そんな三年生の皆さんは、とてもかっこよかったで
す 。 私 が 会 長 に な っ て 、 自 分 が ど う 指 示 を 出 し て 良 い の か わ か ら な い 時 に 、「 こ う す れ ば い い
ん だ よ 。」「 大 丈 夫 だ よ 。」 と 優 し く ア ド バ イ ス を し て く れ た こ と が あ り ま し た 。 そ れ ま で 失 敗
し た ら ど う し よ う と 思 っ て い た 私 で し た が 、 そ の 言 葉 で 「 頑 張 れ ば 何 と か な る 。」 と 、 吹 っ 切
ることができました。
部活動では、うまくなじめなかった私たちにフレンドリーに話しかけてくれたり、先輩と
して時に厳しく私たちを指導してくれました。合唱部で指揮者がいなくて困っていたことが
あ り ま し た 。 そ ん な 時 、 快 く 指 揮 者 を 引 き 受 け て く れ た 先 輩 が い ま し た 。 そ の 先 輩 は 、「 私 も
頑 張 る か ら み ん な で 一 緒 に 頑 張 ろ う ね 。」 と 私 た ち を 励 ま し て く れ ま し た 。 そ れ ま で 不 安 だ っ
た 私 た ち が 、 そ の 先 輩 の お か げ で 「 頑 張 ろ う 。」 と 練 習 に 打 ち 込 む こ と が で き ま し た 。
また、学校祭や合唱コンクールなどの行事では、協力する大切さや、目標に向かって妥協
せず、一生懸命に取り組む姿にとても感動し、私たちも先輩方のようになりたいと強く思い
ました。私たちはそんな先輩方から学んだことを生かし、新しく入学してくる一年生が困っ
ていたら声をかけたり、後輩たちのお手本になれるような行動をとったりしていきたいです。
また、どうすれば学級、学年、そして学校がより温かくなるのか、今すべきことを自分で考
えて、目標を持って行動していきますので、安心して卒業してください。
三年生の皆さん、卒業してからも、自分の「こうしたい」という目標をはっきりと持ち、
そして周りに流されることなく、自分の夢に向かって努力してほしいと思います。また、中
学校の思い出を一緒につくってきた友達、これから新しくできる友達を大切にしてください。
きっと大人になってからもお互いに支え合えるような関係を築いていけると思います。
最後になりますが、三年生の皆さん、今まで本当にありがとうございました。この元町中
学校で学んだことや、経験したことを活かし、自分の夢や希望を実現できるよう、在校生一
同応援しています。卒業生の皆さんのさらなるご活躍を心からお祈りし、送別の言葉といた
します。
(平成26年3月14日)