北海道地域4大学1高専 新技術説明会 2012/3/19 JST東京本部 マイクロ波液中プラズマを用いたナノ粒子調製・ ナノ粒子へのドーピングならびにその応用 北海道大学 大学院工学研究院 米澤 徹 ナノ粒子とは µm mm m 10 -3 10 -4 10 -5 10 -6 Ǻ nm 10 -7 10 -8 10 -9 原子 分子 10 微粒子 ベアリング球 カラム充填剤 ナノ粒子 光学用 微粒子 細胞など クラスター デンドリマー フラーレン -10 これまでの研究から Polymer-stabilized particles for catalysts Chem. Lett., 1989; 1990; J. Phys. Chem., 1991;J. Chem. Soc., Faraday Trans., 1993; J. Mol. Catal., 1993; React. Polym., 1994; J. Chem. Soc., Faraday Trans., 1995; Z. Naturforsch., 1995; J. Phys. Chem., 1996; Chem. Phys. Lett., 1997; New J. Chem., 1999. (supervisor Prof. Toshima) Appl. Phys. Lett. 2010, Chem. Lett., 2005; JJAP 2005; Chem. Lett., 2003; Adv. Mater., 2003; Chem. Lett., 2002; Chem. Lett., 2002;J. Phys. Chem. B, 2002; Langmuir, 2002;Langmuir, 2001; Adv. Mater. 2001; Mol. Cryst. Liq. Cryst., 2001; Adv. Mater., 2001;Lagmuir, 2000; Kobunshi Ronbunshu, 1999;Chem. Mater., 1999; Adv. Mater. 1998 Mass spectroscopy n n Immobilization & Photoconversion Self-assembly for Materials S n S S S S n S Au S S S n S S n S S H S n S n S n silicon(111) H n Au S n n H H H H H n n S n S n S n n n S n S n Au S n n n S H silicon(111) JACS 2011, Angew Chem. 2009: J. Nanosci. Nanotech., 2009; PCCP 2008; Angew Chem 2008; Chem. Lett. 2008; Macromol. Symp., 2008; Appl. Surf. Sci, 2007; BBA-Bioenergitics, 2007 J. Phys. Chem. C, 2007, Anal. Sci., 2009. J. Nanosci. Nanotech. in press. J. Mass Spectrosc. in press. 最近の材料研究 Electrodes, Wiring Materials J. Mater. Sci., 2010; Chem. Lett. 2010; Chem. Lett. 2010; Nanotechnology, 2008; J. Nanosci. Nanotech., 2008. 高分子年会2011、ナノ学会2011 3 Optical Resins Angew Chem 2011, Chem Commun 2010 マイクロ波液中プラズマ法 4 ナノ粒子の製造、改質などに液中でのプラズマが用 いられる。我々はマイクロ波をエネルギー源とする液 中プラズマ法によるナノ材料創製に注力している。 マイクロ波発生装置 リアクター マイクロ波電源 5 マイクロ波液中プラズマ法 Plasma in liquid Microwave Temperature sensor pH electrode Waveguide OH・ Quartz window e- Optical fiber M+ Coaxial electrode Coaxial to waveguide adapter hν Solution Spectrometer プラズマ点火 6 プラズマによる化学反応 7 H+ Plasma in liquid H・ e― H2O ・OH Bubble(steam) ・O プラズマスペクトル 8 Hα 15000 Intensity / a.u. 12000 O 9000 6000 Hβ O 3000 0 200 300 400 500 600 700 W avelength / nm 800 900 1000 マイクロ波液中プラズマ法 マイクロ波液中プラズマ法で金属イオンの 還元ならびに金属棒からの直接的ナノ粒 子合成を可能とした。 ナノ粒子へのイオンドーピングが液中プラ ズマ法で可能となった。 成膜・表面改質:ダイヤモンド合成 殺菌・(有害物質)分解・浄化 化学反応促進 新規材料の創生 9 触媒としてのナノ粒子製造 10 高速での触媒ナノ粒子製造: 数分→gオーダー コロイド状のナノ粒子分散液を得ることが可能。 保護剤なくても沈降しない。 金属イオンから、金属棒からナノ粒子が得られる。 担体との共存で容易に担持触媒が得られる。 → 触媒、導電ペースト、色材 etc. 高速・大量合成だけでなく、従来品には無い特徴も見出 すことができる。 pH、添加保護剤の種類によって粒子径などを制御。 白金ナノ粒子→ 燃料電池、有機触媒 独立分散 11 カーボン担持 20 nm 直接コロイド分散液が得られる ろ過して回収するだけ 担持白金ナノ粒子の合成 →燃料電池触媒 5nm 高速大量処理可能 金属酸化物ナノ粒子製造 13 金属棒からも金属酸化物ナノ粒子を合成可能。 Ti→TiO2 W→WO3 Cu→Cu2O Plasma in liquid 酸素欠損WO3 OH ・ e- + M Metal Source hv ナノ粒子へのドーピング 14 ●金属酸化物へのドーピングは導電性制御、光触媒効 果の制御など酸化物の性質の改質に役立つ。 ●そこで、ドーピング手法としての液中プラズマ法に着 目した。 ●金属酸化物ナノ粒子をドーパントイオン存在下液中プ ラズマ照射することでドーピング可能。 ●金属棒から液中プラズマで金属酸化物ナノ粒子を合 成する際に、液中にイオンを存在させることでドーピン グ可能。 製造方法① NaOH溶液、NaCl溶液を準備する。 その溶液にTiO2ナノ粒子を懸濁させる。 そのまま液中プラズマを照射する。 Na+をTiO2内にドープできる。 同様の手法で、Cs+、Sr2+など の元素もドープ可能で、こうし たアルカリ金属、アルカリ土類 金属を水から分離できる。 15 製造方法② 酸化タングステンを作る要領で NaOHもしくはNaCl共存下、 タングステン棒でプラズマを 発生させる 16 SrドープWO3 NaドープWO3 市販チタニアへのNaドーピング チタニアナノ粒子(石原産業 ST-01)1gを500 mLの水に 分散させる。 NaClもしくはNaOHを溶解さ せる。 プラズマを5分程度照射する。 得られた粒子をろ過し、よく 純水で洗浄したのち乾燥さ せる。 17 XPS Ti Na SALDI-MS 質量分析・安心/安全へのナノ粒子の利用 18 Pulse Laser 337 nm 試料 有機マトリクス Stainless MALDI-MS SALDI-MS MALDI-MS 高分子をソフトイオン化(分解しないでイオン化する)できるバイオに有効な質量分析。 SALDI-MS 低分子量化合物である有機マトリクスを用いないので、低分子量領域に不必要なピー クが現れない。そのため、薬物・毒物の検出に有効な手法。 Naドープしたチタニアを用いたSALDI-MS 19 Mass spectra of Barbituric Acid (MW= 128.1) TiO2Plasma - Barbituric acid 150.3 Na adduct DHBA - Barbituric acid 145.3 No corresponding peak Naドープしたチタニアを用いたSALDI-MS Mass spectra of Acetylaminophenol (MW= 151.2) TiO2Plasma - Acetylaminophenol Na adduct DHBA - Acetylaminophenol No corresponding peak 20 LP=100 マイクロ波液中プラズマ 21 ●マイクロ波液中プラズマ法を用いることにより、金属、 金属酸化物ナノ粒子の大量・高速合成が可能となる ほか、酸化物ナノ粒子へのアルカリ金属イオン・アル カリ土類金属イオンドープが可能となる。 ●この手法で、これらの金属イオンの水からの分離も可 能である。 ●得られたナノ粒子は、触媒、導電材料などに有効にり ようできるほか、薬物・毒物の検出などに威力を発揮 する材料となる。 ●装置は、一般のマグネトロンをエネルギー源として用 いるため、低コストである。 実用化に向けての課題 ナノ粒子の粒子径制御と分散液からの分離 ナノ粒子バリエーションのさらなる広がり ドーピング粒子のバリエーション 応用可能性: 触媒 導電ペースト 色材 安心・安全のためのナノ粒子応用 22 本技術に対する知的財産 23 マイクロ波液中プラズマ処理によるアルカリ金属および /またはアルカリ土類金属ドープナノ粒子の製造方法と それを用いた質量分析方法 特願2012- 110819 (平成24年5月14日) 北海道大学 24 連絡先 米澤 徹 〒060-8628 札幌市北区北十三条西8丁目 北海道大学 大学院工学研究院 材料科学部門 [email protected] Tel 011-706-7110 Fax 011-706-7881
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