ぬか床の作り方

ぬか床の作り方
~ぬか漬けの植物性乳酸菌は、身体に有効な状態で腸に届きます!~
□材料
・米ぬか(無農薬・有機栽培)3kg ・自然塩 400g ・昆布(10cm)3 枚
・水(できれば自然水)3.5 リットル ・赤唐辛子 6~7 個
・捨て漬け用野菜(キャベツやかぶの葉、大根の葉等の葉野菜)適量
□作り方
1. 鍋に水、自然塩を入れ、ひと煮立ちさせて冷ましておく。
2. 米ぬかを大きめの鍋に入れて、焦がさないように弱火で炒って冷ます。
3.
かめに 2.のぬかと昆布、赤唐辛子を入れ、1.の冷ました塩水を少しずつ加え、味噌より
少しやわらかめにしたら、全体をよくかき混ぜる。
4.
ぬか床が早くなじむよう、捨て漬け用の野菜を漬け始める。5~6 時間漬けて取り出す
時に軽く搾り、汁をぬか床に混ぜる。
■漬け始めの野菜は、漬物としてはあまりおいしくないので、ぬか床
がなじむまでは味噌汁の具などにして食べましょう。
■作り立てのぬか床を早くなじませるためには、2~3 日かき混ぜずに
そのまま置きます。表面が白くなってきますが、これは乳酸菌が増え
たためで、そのまま全体をかき混ぜることで程よい酸味が増します。
乳酸菌は、雑菌が増えるのを抑制するので、やや酸味がある方がぬ
か床は安定します。
■時々、昆布・生姜・にんにくのスライス・みかんの皮を少々入れると
味や風味がよくなります。これらは、2 週間後に取り出すようにして下
さい。また、山椒粉を少し入れても風味がいいぬか漬けができます。
ぬか床ができたら、本漬けはキャベツから漬けるとおいしいぬか床になります。キャベツを
漬ける時は、芯を取り除いて丸ごと漬けます。毎日、漬けた外側の葉を一枚ずつはがし、
残りは漬け直します。ぬか床からキャベツを取り出す時は、ぬかを軽く取り除いて軽く搾り、
漬け汁をぬか床に入れるようにします。取り出したキャベツは、ぬかを軽く洗い流すくらい
にしてから食べやすい大きさに切ります。少しぬかがついた状態が身体には有効です。
⇒次ページ ぬか床の手入れについて
ぬか床の手入れ
ぬか床は、手のひらで表面を軽く押して汁がにじみ出る状態が理想的です。保管する際は、容器
に蓋をして、室内の比較的涼しい場所に置き、毎日必ずかき混ぜるようにします。夏は一日朝夕 2
回、それ以外の時期は一日 1 回ぬか床の下と上を入れ替えるように混ぜて、白カビを発生させない
ようにすることが重要です。  かき混ぜる時は、ぬか床の底から全体を軽く混ぜる。最後に手のひらで表面を平らにして、容
器の淵に付いたぬかはペーパータオルまたは濡れふきんで拭き取る。
 ぬか床の表面に水が溜まってきたら、きれいなふきんかスポンジで吸い取る。
 時々ぬかと自然塩を足して、塩分濃度を一定に保つようにする。
 ぬか床に野菜くずが残っていると、酸味が強く出てくるので、こまめに取り除くこと。
 ぬか床が酸っぱくなった時は、内側の皮を取り除いたゆで卵の殻を潰してガーゼに入れたもの
(2 個分)や洋からし(粉)、赤唐辛子少々、昆布(20cm 程度 2 枚)を入れて、3~4
日何も漬けず、かき混ぜるだけにする。
 ぬか床の汁が少ない時は、昆布だしに自然塩少々を入れて沸かし、冷ましたものをぬか床に
足すこと。
 きゅうりや白うりなど瓜類を漬けすぎると、ぬか床がシンナー臭くなることがあるので注意。
 ぬか床の水分が足りなくなる、または、かき混ぜることを怠ると、鼻を突くような悪臭がしてくるの
で、この場合はぬか床を処分して作り直さなければならない。
 数日間手入れができない時は、タッパーなどに移して冷蔵庫に保管する。(3~4 日まで。)
乳酸菌と酵母菌がバランスを保ちながら元気に活動しているぬか床から、おいしいぬか漬けが作ら
れます。乳酸菌は、ぬかなどの糖分やぬか床の塩分によって出された野菜の養分を食べて増殖し、
酸味の元となる乳酸を作ります。この乳酸が、ぬか漬け特有の味を生み出すのです。一方、酵母菌
は炭水化物を食べてブドウ糖を作り、それを乳酸菌が食べて乳酸を作ります。酵母菌は、この乳酸
を栄養源としています。酵母は、空気がないと増えることができません。ぬか床をかき混ぜる必要があ
るのはこのためです。かき混ぜないと、空気を好まない乳酸菌ばかり増えて酸味が強くなり、それと共
に同じく空気を嫌う酪酸菌も増えてぬか床がどんどん臭くなってきます。
瓜類を漬けすぎた時にぬか床がシンナー臭くなるのは、産膜酵母が増えたためです。また、靴下が
ムレたような異臭がするのは、酪酸菌が増えたのが原因です。産膜酵母や酪酸菌は食べても無害
ですが、増えすぎるとぬか漬けの味を損ねるので、毎日ぬか床の底と上の部分を入れ替えるようにか
き混ぜて、菌の増殖を抑えるようにします。ぬか床の表面が常に空気に触れていると、その部分に白
カビが発生します。この白カビは、ぬか床で作られた旨み成分を食べてカビ臭を発生させるため、ぬか
床本来の風味が失われてしまいます。容器には、必ず蓋をしてから保管するようにします。