除菌療法ガイドブック 除菌療法ガイドブック 患者さん - Takedamed.com

表紙
除菌療法ガイドブック
患者さんへの説明シート
監修
北海道大学大学院医学研究科 がん予防内科学講座
特任教授
浅香 正博
2013年6月作成
表2
企画・発行/武田薬品工業株式会社
編集・制作/株式会社 ソフトナイン
表2対向(目次)
ピロリ菌とは?
感染率
胃粘膜を傷つけるメカニズム
ピロリ菌と慢性胃炎
胃潰瘍、
十二指腸潰瘍との関係
ピロリ菌と胃がん
除菌療法の流れ
一次除菌療法の成功率
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は胃の中に生息している細菌です
年齢が高くなるほど感染率が高くなります
ピロリ菌の作り出すいろいろな物質が胃粘膜を傷つけています
ピロリ菌の感染による胃炎は、除菌により改善します
ピロリ菌は胃潰瘍、十二指腸潰瘍に関係しています
参考
ピロリ菌は胃がんに関連しています
検査によってピロリ菌がいることを確かめます
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に対しては除菌療法を行います
検査方法(1)
ピロリ菌の検査方法(1)内視鏡を使う方法
検査方法(2)
ピロリ菌の検査方法(2)内視鏡を使わない方法
副作用
患者さんへの注意事項
除菌療法の主な副作用は軟便、下痢と味覚異常です
ピロリ菌の除菌療法を受ける患者さんへ
2頁
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)
は
胃の中に生息している細菌です
はらせん形の細菌で4∼8本の鞭毛をもつ
ヘリコバクター・ピロリ
ち、活発に運動することができる。ヘリコバクターの「へリコ」
)は、
ら
(
せんの形態をした微好気性のグラム陰性桿菌で、胃の粘膜に
は、
らせん形(へリコイド helicoid)から命名されており、ヘリ
生息している。一方の端に4 ∼ 8 本の鞭毛と呼ばれる毛をも
コプターの「へリコ」
と意味は同じである。
1982年に
が胃内で生育していることが報告された
胃には強酸である塩酸が存在するため、細菌は生息できない
が胃の中で生息していることが報告された。そしてその後の
と考えられていたが、1982 年にオーストラリアの Warrenと
さまざまな研究から、
Marshallが、胃炎患者の胃からの分離培養に成功し、
深く関わっていることが明らかにされてきた。
が胃潰瘍などの消化器疾患に
酵素ウレアーゼを利用して身の回りをアルカリ性に保つ
生育できる理由と考えられている。
アンモニアは同時に、消化
はウレアーゼを産生する。
この酵素は尿素を分解し
管粘膜傷害の惹起とも関連している
(後述)。
てアンモニアを生成し、
これが胃酸を中和するため、菌周囲
の環境を中性に保つことができる。
これが
が胃内で
2
3頁
ピロリ菌は胃の粘膜に
生息している
らせん形の細菌。
ウレアーゼ
ピロリ菌は
「ウレアーゼ」
という酵素によって
生成されるアンモニアを利用して身の回りを
アルカリ性にすることで胃酸を中和しています。
3
ピロリ菌とは?
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は
胃の中に生息している細菌です
4頁
感染率
年齢が高くなるほど
感染率が高くなります
大部分は経口感染と考えられている
感染経路はまだはっきりとわかっていないが、人から人への
感染は比較的少ないが、40 歳代以上では約 80 %の
感染(経口感染)が大部分であろうと考えられている。胃の中
人が
に生息している
かった時期(昭和30年以前)
に生まれた世代と、それ以降の世
が、胃液の逆流により、一時的に食道
に感染していた。
これは上下水道の普及率が低
や口の中へ移動する場合があることも報告されている。ま
代の差と考えられている
(
た、
なく免疫力の弱い幼児∼小児期に成立しやすいと考えられ
の感染率は、衛生環境と関係していると考えられ
感染は主に胃酸分泌が少
ている)。
ている。1992 年に日本で行われた調査によると、若い人の
感染を予防する方法はよくわかっていない
感染を予防する方法は、
よくわかっていない。ただ、
れている。
上記のとおり小児期の衛生環境が感染に影響すると考えら
れ、実際にわが国では衛生環境の整備とともに
染率は著しく低下しているので、今後より減少すると予想さ
の感
先進国では衛生環境の改善に伴って感染率は減少した
発展途上国に比べると、先進国における若い人の
図 先進国と発展途上国における年代別
感
染率が低いことがわかる
(図)。発展途上国では全年齢を通じ
(%)
アルジェリア
100
て、先進国でも高齢になるほど感染率が高い。
これは
感染率
感染が衛生環境の状態と深い関連があること
サウジアラビア
80
を示唆しており、先進国において経年的に衛生環境がかなり
タイ
象牙海岸
改善してきたことから、それに伴って感染率が減少したと考え
60
られる。
オーストリア
英国
40
フランス
20
0
米国
∼20
21∼30 31∼40 41∼50 51∼60 61∼70(年代)
Megraud F: Helicobacter pylori and gastroduodenal disease, ed.
by Rathbone BJ et al, Blackwell Scientific publifications, London,
1992, pp. 107-123 より改変
4
5頁
感染率
年齢が高くなるほど
感染率が高くなります
日本人のピロリ感染率の過去と将来予測
若い人
1950年(推定)
団塊の世代
1992年
(%)
100
2010年
2030年(予測)
ピロリ菌に感染している人の割合
80
60
40
20
0
0
20
年齢
40
60
[浅香正博先生の研究報告]
日本では、若い世代の感染率は低いのですが、
昭和30年以前に生まれた世代では約80 %と高くなっています。
5
(歳)
6頁
ピロリ菌の作り出すいろいろな
胃粘膜を
傷つけるメカニズム
物質が胃粘膜を傷つけています
産生物質による胃粘膜傷害
をもつモノクロラミンを産生する。また、
iはウレアーゼを産生するが、このウレアーゼが尿素
iは、胃粘膜
を分解して生成するアンモニアは直接的に胃粘膜を傷害し、
上皮細胞に空胞を生じさせる空胞化毒素(vacA)蛋白を産生
さらに好中球から生じる活性酸素と反応して強力な傷害作用
し、
この蛋白は潰瘍の形成に関連があるとされている。
に対する宿主反応による胃粘膜傷害
に感染すると、
さらにマクロファージの活性化や、TNF- α、IL-1 、IL-6 などを
iを攻撃するための生体防御
産生誘導することによって、炎症を増強する。
反応として、胃粘膜上皮細胞からIL-8が放出され、白血球の
遊走や組織浸潤といった炎症反応が引き起こされる。IL-8は
図
感染による胃粘膜傷害メカニズム
HSP
細胞接着分子
H+
プロテアーゼ
ホスホリパーゼ
ウレアーゼ
LPS
アンモニア
空胞化サイトキシンによる
細胞傷害
H+
アポトーシス
粘膜層の
破綻
H+
HLA-DR
モノクロラミンによる
細胞傷害
H+ 逆拡散
Fas
IL-8
免疫応答の発現
γ/δT細胞
活性化T細胞
活性酸素
活性化
多形核白血球
6
浅香正博監修、杉山敏郎編集:
目で見る胃粘膜病変と炎症, 株式会社メディカルレビュー社, 8, 1999
7頁
ピロリ菌の作り出すいろいろな
物質が胃粘膜を傷つけています
胃粘膜を
傷つけるメカニズム
ピロリ菌が
作り出すウレアーゼと
胃内の尿素が反応して
アンモニアが発生。
ピロリ菌が作る
vacAという蛋白は、
胃粘膜の表面の細胞
に穴をあけて
傷つけます。
アンモニアは直接
胃粘膜を傷つけます。
アンモニアは活性酸素と
反応して強い傷害作用を
もつモノクロラミンに
なります。
ピロリ菌を
攻撃するための
生体防御反応である
免疫反応により、白血球が
胃粘膜に集まってきて
炎症が起こります。
7
8頁
ピロリ菌の感染による胃炎は、
除菌により改善します
ピロリ菌と
慢性胃炎
の感染による慢性胃炎
が胃の粘膜に感染すると、好中球やリンパ球を中心
ピロリ菌感染の長期経過
とする炎症細胞が誘導され、病理学的胃炎である慢性活動性
ピロリ菌感染
胃炎が生じる。
これをヘリコバクター・ピロリ感染胃炎と呼ん
数週間から数ヵ月で100%
でいる。
慢性胃炎
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎から胃潰瘍、十二指腸潰瘍、
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
(ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎)
萎縮性胃炎等が生じ、一部は胃癌に進展する。
*1
胃MALTリンパ腫
機能性胃腸症(FD)
胃ポリープ
萎縮性胃炎
特発性血小板減少性紫斑病
未分化型胃がん
分化型胃がん
*1:詳細は
「胃の病気とピロリ菌」
(著 浅香正博、中公新書)p52をご参照ください。
Asaka M,
et al.: Int J Cancer. 2013: 132, 1272 より一部改変
の感染は持続する
被感染者の生涯にわたって感染が持続する。
の感染後、他の細菌感染と同様に抗体が産生される
が、
は、抗体産生後も感染を持続できるため、通常は
萎縮性胃炎・腸上皮化生
慢性胃炎が持続すると、胃粘膜の腺組織の消失が進み、萎縮
胃粘膜萎縮が除菌により改善することは、近年の研究から明
性胃炎となる。
さらに進行した状態が腸上皮化生であり、
この
らかになっている。腸上皮化生については、除菌による進展抑
状態になると感染する
制はあるものの、改善については今後の検討が必要である。
は消失していく。*2
萎縮性胃炎
腸上皮化生
慢性胃炎の持続に伴い、胃粘膜の腺組織が減少する結果、胃粘膜が薄く
萎縮の進展に伴い胃粘膜腺上皮が腸上皮類似の上皮に置き換わる。形態
なり血管が透けるようになる。
的には隆起型、平坦型、陥凹型に分類される。
また、腸上皮化生の胃粘膜
には胃癌が合併するおそれがある。
【参考】胃 癌
提供:村上和成先生(大分大学医学部消化器内科)
提供:村上和成先生(大分大学医学部消化器内科)
8
*2:詳細は
「胃の病気とピロリ菌」
(著 浅香正博、中公新書)p53をご参照ください。
9頁
ピロリ菌の感染による胃炎は、
除菌により改善します
萎縮性胃炎(除菌前)
除菌5年後
ピロリ菌と
慢性胃炎
ピロリ菌感染
多数の好中球・
リンパ球が
集まる
10数年
の経過?
● 腺窩の短縮
● 胃腺の密度
の減少
生検組織像提供:村上和成先生(大分大学医学部消化器内科)
9
10頁
ピロリ菌は胃潰瘍、十二指腸潰瘍に
関係しています
胃潰瘍、
十二指腸潰瘍
との関係
胃潰瘍、十二指腸潰瘍の患者さんの90∼100%が
に感染している
十二指腸潰瘍の患者さんの90 ∼100%が
に感染すると慢性胃炎を起こすことが確認されてい
に感染し
るが、ほとんどの人は自覚症状を示さない。
また、慢性胃炎の
ており、除菌療法により著明に再発が抑制されることから、
持続により萎縮性胃炎に進行する場合も多い。一方、胃潰瘍、
潰瘍の発症に
が関与することは明らかである。
を除菌すると潰瘍の再発がほぼ抑制される
これまで胃潰瘍や十二指腸潰瘍は主として胃酸分泌抑制に
(保険適用は2000年11月)。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者さ
よる治療が行われていたが、治療しても再発を繰り返す患者
んが
さんが多く、再発を防ぐために長期にわたる維持療法を余儀
によって、大部分の潰瘍の再発が抑制されることが臨床試験
なくされていた。
で確認されている。
に感染している場合、
この除菌療法を行うこと
の除菌療法が、日本でも 2000 年 9 月に承認された
は潰瘍の重要な原因の1つ
以外にも、酒やタバコ、非ステロイド性消炎鎮痛薬
と無関係に消化性潰瘍を惹起する可能性は低い。
など一部の薬剤あるいは過度のストレスなどが潰瘍の原因と
感染にこれらの要因が加わったとき、潰瘍を起こす
なることがある。
しかし、非ステロイド性消炎鎮痛薬を除き、
すべての
日本人の
「
危険性がより高くなると考えられる。
感染者に除菌療法を
感染者数は約3,500 万人といわれており、
感染の診断と治療のガイドライン」では、医学的に
10
感染者全員の除菌治療が推奨されている。
11 頁
ピロリ菌は胃潰瘍、十二指腸潰瘍に
関係しています
ピロリ菌を除菌すると潰瘍の再発がほぼ抑制されます。
1 年間に再発する人の割合
85.3%
除菌できた場合
胃潰瘍、
十二指腸潰瘍
との関係
除菌できなかった場合
64.5%
胃潰瘍
十二指腸潰瘍
11.4%
6.8%
[Asaka M. et al.: J. Gastroenterol. 38: 339, 2003より改変]
ピロリ菌に感染していると
さまざまな因子の影響を
受けやすくなります。
11
12頁
参考
ピロリ菌は胃がんに
関連しています
は胃癌に関連しています
ピロリ菌と胃がん
Uemuraらは胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃過形成性ポリープ、非
た。胃癌を発症した原疾患の内訳は、非潰瘍性 dyspepsiaが
潰瘍性dyspepsiaのいずれかを有する1,526例をプロスペク
21 例( 445 例中)、胃潰瘍が 10 例( 297 例中)、胃過形成性ポ
ティブに調査し、
リープが5 例( 229 例中)で、十二指腸潰瘍症例に胃癌は発症
陽性例(1,246例)
と陰性例(280例)
の胃癌発症率を比較した。
しなかった。また、発症した胃癌のタイプは、分化型 23 例、未
その結果、
分化型が13例であり、いずれのタイプも発症することが示さ
陽性例では10年後に36例(2.9%)が胃癌
を発症したのに対し、陰性例に発症例はなかった。
れた。
特に
このように、
陽性で、萎縮が強い症例や体部優位胃炎、腸化
生を有する症例は胃癌発症のリスクが有意に高くなってい
は胃癌に密接に関連していることが明ら
かになっている。
除菌療法により異時性胃癌の発生を抑制できる可能性が高い
Japan Gast Study Groupは、
陽性で早期胃癌に対す
行群が3.5 %( 9/255 例)だったのに対し、除菌非施行群では
る内視鏡的治療を行った症例の異時性胃癌発生率を
9.6 %( 24/250 例)であり、除菌療法により胃癌発生のリスク
除菌療法を施行する群と施行しない群に無作為に振り分け、
は約1/3に抑制された。
オープンラベル比較試験を実施した。
以上の結果から、
その結果、除菌治療後3年間の異時性胃癌発生率は、除菌施
的治療後には、除菌治療を行うことが推奨される。
12
陽性例の早期胃癌に対する内視鏡
13 頁
参考
ピロリ菌は胃がんに
関連しています
10 年間で胃がんが発生した人の割合
(%)
5
4
2.9%
3
胃潰瘍、十二指腸潰瘍などにか
かっていてピロリ菌に感染して
2
いる人は、10 年 間で 2.9 %に
0
感染していない人には胃がんは
0%
発生していませんでした。
ピロリ菌に
ピロリ菌に
感染していない人
感染している人
(280人)
(1,246人)
Uemura N.: N. Engl. J. Med. 345: 784, 2001より作図
早期胃がん治療後新しい胃がんが発生した人の割合
9.6%
(%)
10
早期胃がんを治療した後に、ピ 5
ロリ菌を除菌した人と除菌して
3.5%
いない人で新しい胃がんが発
生した人の割合をみると、除菌
をした人は、除菌をしていない
人と比べて約1/3 でした。
0
ピロリ菌を
ピロリ菌を
除菌した人
除菌していない人
(255人)
(250人)
*現在、保険適用でピロリ菌の検査・除菌治療を行うことができる疾患は決められています。
*詳細は「胃の病気とピロリ菌」
(著 浅香正博、中公新書)をご参照ください。
13
Fukase K.: Lancet 372: 392, 2008より作図
ピロリ菌と胃がん
胃がんが発生していましたが、
1
14 頁
検査によってピロリ菌がいることを
確かめます
感染の診断と治療の流れ
ヘリコバクター・ピロリ感染症に係る検査については、以下に掲げる患者のうち、
ヘリコバクター・ピロリ感染が疑われる患者に限り算定できる。
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
内視鏡検査又は造影検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者
胃 MALT リンパ腫の患者
特発性血小板減少性紫斑病の患者
早期胃癌に対する内視鏡的治療後(胃)の患者
内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者
除菌療法の流れ
ヘリコバクター・ピロリ感染が疑われる場合以下の 6 項目の検査法のうち 1 項目
①迅速ウレアーゼ試験 ②鏡検法 ③培養法 ④抗体測定 ⑤尿素呼気試験 ⑥糞便中抗原測定
上記の①及び②の検査を同時に実施した場合又は④、⑤及び⑥のうちいずれか二つの検査を同時に実施した場合にあたっては、
( )
上記の規定にかかわらずそれぞれの所定点数(①+②、
④+⑤、
④+⑥、
⑤+⑥)を初回実施に限り算定する
ことができる。
原疾患の治療
陰性
陽性
一次除菌療法
3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する
①LPZ の場合 1 回 30mg ②アモキシシリン 1 回 750mg ③クラリスロマイシン 1 回 200 ∼ 400mg
除菌判定
( )
原疾患の治療は除菌療法の前に
実施される場合もある。
除菌終了後 4 週間以上経過した患者に対し 6 項目の検査法のうち 1 項目
①迅速ウレアーゼ試験 ②鏡検法 ③培養法 ④抗体測定* ⑤尿素呼気試験 ⑥糞便中抗原測定
(④∼⑥の検査を同時に実施した場合は、上記の規定にかかわらず主たる二つの所定点数を初回実施に限り算定することができる。)
除菌判定とは異なる検査法(1 項目に限る)
陰性
陽性
陰性
除菌成功
○除菌終了後4週間以上経過してい
ることが必要注意5)。
○抗体測定を実施する場合は除菌
終了後6ヵ月以上経過し、かつ除菌
前の抗体測定結果と定量的な比較
が可能であること注意6)。
○陰性の場合、異なる検査法を1 回
に限り実施可能注意4)。
*除菌後の抗体測定は、除菌前の感
染診断で、抗体測定を選択した場
合のみ選択できる。また、その際、
除菌前後で定量的な測定法を用
いる必要がある。
二次除菌療法
○ 1 回に限り、係る費用及び除菌後
二次除菌療法(1回のみ)
3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する
①LPZ の場合 1 回 30mg ②アモキシシリン 1 回 750mg ③メトロニダゾール 1 回 250mg
LPZ:ランソプラゾール
除菌判定
診療報酬明細書への
記載について
○静菌作用を有する薬剤の投与中
止又は終了後2週間以上経過して
いることが必要注意3)。
○陰性の場合、異なる検査法を1 回
に限り実施可能注意4)。
除菌判定
陽性
原疾患の治療
対象患者注意1),注意2)
感染診断
感染診断 初回検査
初回とは異なる検査法(1 項目に限る) 陰性
留意点
の感染診断に係る費用を算定で
きる。
注意 1)対象患者Ⅰ及びⅤにおいて、内視鏡検査等で確定診断した際の所見・結果を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
注意 2)対象患者Ⅰ及びⅤにおいて、健康診断として内視鏡検査を行った場合には、診療報酬明細書の摘要欄にその旨を記載すること。
注意 3)静菌作用を有する薬剤を投与していた患者に対し、除菌前感染診断及び除菌後感染診断を実施する場合は、診療報酬明細書の摘要欄に当該静菌作用を有する薬
剤の投与中止又は終了年月日を記載すること。
注意 4)除菌前感染診断及び除菌後感染診断において、検査の結果ヘリコバクター・ピロリ陰性となった患者に対し、再度検査を実施した場合は、診療報酬明細書の摘要欄
に各々の検査法及び検査結果について記載すること。
注意 5)除菌後感染診断を算定する場合には、診療報酬明細書の摘要欄に除菌終了年月日を記載すること。
注意 6)除菌前ならびに除菌後の抗体測定実施年月日及び測定結果を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
厚生省保険局医療課長通知「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて」
(平成 12 年 10 月 31 日保険発第 180 号)
、厚生労働省保険局医療課長通知「検査料の点数の取扱
、厚生労働省保険局医療課長通知「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて」
(平成 22 年 6 月 18 日保医発
いについて」
(平成 15 年 10 月 31 日保医発第 1031004 号)
0618 第 1 号)、厚生労働省保険局医療課長通知「『ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて』の一部改正について」(平成 25 年 2 月 21 日保医発 0221 第 31 号)より作図
●ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる場合は、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の確認に際しては、患者ごとに、
(1)及び
(2)の両方を実施する必要があります。
(1)ヘリコバクター・ピロリの感染を以下のいずれかの方法で確認する。
迅速ウレアーゼ試験、鏡検法、培養法、抗体測定、尿素呼気試験、糞便中抗原測定
(2)胃内視鏡検査により、慢性胃炎の所見があることを確認する。
なお、感染診断及び除菌判定の詳細については、各種ガイドライン等を参照してください。
●「胃 MALT リンパ腫」、「特発性血小板減少性紫斑病(ITP)」及び「早期胃癌に対する内視鏡
的治療後胃」の治療の際にはそれぞれの治療ガイドライン等を参照の上、除菌成功後も経過
観察を行い、必要に応じて適切な治療を行ってください。
●ヘリコバクター・ピロリ除菌療法の適応となるのは、①胃 MALT リンパ腫においては限局期
(Lugano 国際会議分類の StageⅠもしくはⅡ1)症例、②特発性血小板減少性紫斑病(ITP)に
おいては血小板数 1 万 /μL を超える 18 歳以上の慢性型症例です。
ITP の治療にあたっては、厚生労働省難治性疾患克服研究事業「血液凝固異常症に関する調査研究班」による「成人 ITP 治療ガイドライン(2004 年度)」をご参照ください。
藤村欣吾ら:厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 平成 16 年度総括・分担研究報告書 血液凝固異常症に関する調査研究(班長 池田康夫).2005:16-26
14
15 頁
検査によってピロリ菌がいることを
確かめます
ヘリコバクター・ピロリ感染症が疑われる患者さんのうち
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
内視鏡検査または造影検査で胃潰瘍または十二指腸潰瘍と診断された患者さん
胃MALTリンパ腫*1の患者さん
特発性血小板減少性紫斑病*1の患者さん
*1
早期胃がんに対する内視鏡的治療後
(胃)
の患者さん
内視鏡検査で胃炎と診断された患者さん
感染の検査
採血
呼気
など
ピロリ菌に感染しているかどうかを調べます
ピロリ菌が
いない
場合
いる
場合
もとの病気
(Ⅰ∼Ⅴ)の治療
一次除菌療法
除菌療法の流れ
ピロリ菌が
と2種類の
「抗菌薬」
の
1種類の「胃酸を抑える薬」
合計3剤を同時に1日2回、
7日間服用します。
1回分
もとの病気
(Ⅰ∼Ⅴ)の治療
(除菌療法の前に行う場合もあります)
(4週間以上あけます)
ピロリ菌が
いない
場合
ピロリ菌が
除菌の判定検査 *2
除菌療法が終了した後、
もう1度検査を実施して、
ピロリ菌が除菌できたかどうかを確認することが大切です。
二次除菌療法
除菌成功
1回分
いる
場合
除菌不成功
主治医と
相談して
今後の治療を
決めます。
一次除菌療法と同じ1 種類の「胃酸を抑える薬」
と、
1 種類の「抗菌薬」、一次除菌療法とは別の 1 種類の
「抗菌薬」
の合計3剤を同時に1日2回、
7日間服用します。
(4週間以上あけます)
除菌の判定検査 *2
*1 胃MALTリンパ腫:胃の粘膜にあるリンパ組織に発生する、
ゆっくりと発育する腫瘍。
特発性血小板減少性紫斑病:血小板が減少し、
出血しやすくなる病気。
原則として18 歳以上の患者さんが除菌療法の対象。
早期胃がんに対する内視鏡的治療後胃:早期胃がんを内視鏡で治療した後の胃。
*2 すべての治療が終了した後、4週間以上経過してから行うピロリ菌の検査
(除菌できたかどうかの検査)
は必ず受けてください。
15
16頁
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に
対しては除菌療法を行います
一次除菌療法の成功率は約80%
(%)
100
80
除菌療法が不成功となる要因
一次除菌が不成功となった場合、大きくは2 つの要因が考え
91.1
87.5
られる。1つは患者さんの服薬コンプライアンスが不良であっ
n=90
n=96
た場合、
もう1つは耐性
に感染していた場合である。
除菌率
服薬コンプライアンスの不良は、除菌率を低下させるだけで
60
なく、耐性
の出現につながる可能性が指摘されて
いる。患者さんには指示どおり服薬するよう指導するととも
40
に、自己の判断で服薬を中止しないよう十分説明する必要が
20
0
ある。
胃潰瘍
クラリスロマイシン( CAM )耐性
十二指腸潰瘍
感染例では、除菌
一次除菌療法の
成功率
率は著しく低 下することが知られている。近 年 C A M 耐 性
【対象】
陽性の胃潰瘍または十二指腸潰瘍を有する患者さん
【方法】
ランソプラゾール30mg、
アモキシシリン750mg、
クラリスロマイシ
ン200mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与した後、
ラン
ソプラゾール30mg/日を胃潰瘍では7週間、十二指腸潰瘍では
5週間投与した。
は増加傾向にある。
浅香正博ほか: 第6回日本ヘリコバクター学会2000
二次除菌療法はクラリスロマイシンに代えてメトロニダゾール
(%)
100
96.2
一次除菌不成功例に対する二次除菌ではクラリスロマイシン
をメトロニダゾールに代えた治療法が有効である。
51/53
クラリスロマイシン耐性菌に対するLAM 療法(ランソプラ
80
除菌率
ゾール+アモキシシリン+メトロニダゾール)の除菌率は
60
80%以上と報告されている。
40
20
0
【対象】一次除菌が失敗した胃潰瘍または十二指腸潰瘍などを有する
患者さん
【方法】
ランソプラゾール30mg、
アモキシシリン750mg、
メトロニダゾール
250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与した。
Shimoyama T.: J. Gastroenterol. 39, 927, 2004
16
17 頁
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に
対しては除菌療法を行います
不成功
1回目と2回目
(二次除菌療法)
を
合わせた除菌率
抗菌薬
成功
1回分
抗菌薬
胃酸を抑える薬
不成功
と2種類
1種類の「胃酸を抑える薬」
の「抗菌薬」の合計3剤を同時に1日
2回、7日間服用します。
1回目の除菌療法
(一次除菌療法)
成功
1回目と2回目の除菌療法を合わせた除菌率は95 %を超えます。
●
薬をのみ忘れると…
薬をのむのをやめて
しまうと…
薬の効きにくいピロリ菌
自分の判断で服用を中止すると、除菌に
失敗して、治療薬に耐性をもったピロリ菌
があらわれることがあります。
(耐性菌)があらわれる
ピロリ菌がある薬に対して耐性をもつと、
その薬が効きにくくなり、
うまく除菌でき
なくなります。
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一次除菌療法の
成功率
●
除菌が
うまく
いかない
18頁
ピロリ菌の検査方法(1)
内視鏡を使う方法
内視鏡を使う方法:①迅速ウレアーゼ試験 ②鏡検法 ③培養法
内視鏡を使う方法では、胃の中の様子を観察すると同時に、
均一性があることと、幽門前庭部では腸上皮化生が発生しや
胃粘膜組織を採取して(生検)、①迅速ウレアーゼ試験、②鏡
すいため偽陰性になりやすいことから、生検部位としては、幽
検法、③培養法を行うことができる。
門前庭部大彎と胃体上部∼中部大彎の ヵ所が望ましい。
の胃内分布は不
迅速ウレアーゼ試験
はウレアーゼ活性を有し、尿素を分解してアンモ
ニアと二酸化炭素を作り出す。採取した組織を尿素とpH
るかどうかを調べて、
の存在を確かめる。
この検
査は迅速性に優れ、簡便で精度は高い。
指示薬を含んだ試薬と反応させ、アルカリ性へと変化す
鏡検法
採取した組織を染色して顕微鏡で観察することにより、
の存在を調べる。検査結果の保存性が高く、
の存在のほか、組織診断(炎症、腸上皮化生、萎
縮の程度の評価や疾患の組織診断)も可能である。
検査方法 ⑴
培養法
採取した組織を利用して、
調べる。
が増殖するかどうかを
の唯一の直接的証明法である。特異性に
優れ、菌株を保存できることから、菌株のタイプや抗菌薬
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の感受性試験が行える。ただし、結果判定までに時間がか
かり、培養条件や培地によって生育状況が変化するため、
施設間で精度が異なる。
19 頁
ピロリ菌の検査方法(1)
内視鏡を使う方法
内視鏡を使う検査には、
①迅速ウレアーゼ試験
②鏡検法
③培養法
があります。
採取した胃粘膜の組織を
用いて検査を行います。
検査方法 ⑴
アンモニアを感知して色が変わる
提供:太田浩良先生
(信州大学医学部臨床検査医学)
提供:村上和成先生
(大分大学医学部消化器内科)
①迅速ウレアーゼ試験
②鏡検法
③培養法
ピロリ菌は尿素を分解してアン
採取した組織を顕微鏡で観察し
採取した組織を培養して、
ピロリ
モニア
(アルカリ性)
を作り出しま
てピロリ菌がいるかどうかを調べ
菌が増えるかどうかを調べます。
す。採取した組織を尿素を含む試
ます。
薬と反応させて、アルカリ性へと
変化するかどうかを調べます。
19
20頁
ピロリ菌の検査方法(2)
内視鏡を使わない方法
内視鏡を使わない方法:①抗体測定 ②尿素呼気試験 ③便中抗原測定
内視鏡を使わない方法には、①抗体測定、②尿素呼気試験、
身体への負担が少ない。
③便中抗原測定があり、これらは非侵襲的で、患者さんの
抗体測定
抗体の有無を調
成功の場合にも抗体の陰性化あるいは抗体価の有意な
べるものである。抗体が陰性の時は、免疫不全などの特殊
低下には1年以上を要することがあるため、除菌の成否を
な場合を除いて、
早く知りたい場合には適さない。
この検査は、血清、全血、尿中の
感染陰性と診断できるが、除菌
尿素呼気試験
は尿素を分解してアンモニアと二酸化炭素を生
ませ、20 分後の呼気中の( 13 C )二酸化炭素の割合を測定
成するウレアーゼをもっている。
この検査は、非放射性の
する。
(13C)尿素を服用する前と比較して
(13C)二酸化炭素
安定同位体である炭素( 13 C )をラベルした尿素の液を飲
の割合が増加していれば、
感染陽性である。
便中抗原測定
抗
抗体が塗布してあるマイクロプレートに糞便を
検査方法 ⑵
希釈して加え、糞便中の
の有無を測定する。小児
20
の検査が可能。除菌判定における信頼性は高いが、偽陰
性が起こりうるため注意を要する。
21 頁
ピロリ菌の検査方法(2)
内視鏡を使わない方法
内視鏡を使わない検査には、
①抗体測定 ②尿素呼気試験 ③便中抗原測定
があります。
これらは簡単で、患者さんの身体への負担が少ない方法です。
①抗体測定
血液や尿を採取して、
ピロリ菌に
対する抗体があるかどうかを調
べます。
②尿素呼気試験
ピロリ菌は胃の中の尿素を分解して
アンモニアと二酸化炭素を作り出
すことができます。
特殊な炭素(13C)
を含む尿素の液を
のみます。
しばらくして、吐き出され
た呼気の中にその炭素(13C)
を含む
二酸化炭素の割合を調べます。
検査方法 ⑵
③便中抗原測定
便を採取して、
ピロリ菌抗原があ
るかどうかを調べます。
21
22頁
除菌療法の主な副作用は
軟便、下痢と味覚異常です
除菌療法の主な副作用は軟便、下痢と味覚異常
これまでに除菌療法の主な副作用として、1 )軟便や下痢、
起こることがある。下痢の原因として抗菌薬による腸管刺激
2 )味覚異常、3 )AST の変動・ALT の変動、4 )発疹やかゆみが
作用や腸内細菌叢のバランス変化などが考えられている。
報告されている。また、
ごくまれに薬剤性の出血性大腸炎が
副作用への対処方法の指示
副作用が起こった場合には、
○発熱、腹痛をともなう下痢、便に血が混ざっている場合、あるいは発疹やかゆみがあ
症状に応じて次のように対処
らわれた場合
するよう指導する。
このような場合には直ちに薬を服用するのを中止して、主治医または薬剤師に連絡するよ
う指導する。
○軟便、軽い下痢または味覚異常の場合
自分の判断で、服用する量や回数を減らしたりせずに、最後まで
(7日間)残りの薬の服用を
続けるよう指導する。ただし、服用し続けているうちに下痢や味覚異常がひどくなった場合
には、我慢せず、主治医または薬剤師に相談するよう指導する。
○その他、気になる症状を感じた場合
自分の判断で服用を中止するのではなく、主治医または薬剤師に相談するよう指導する。
除菌成功例の少数に逆流性食道炎
ある。
の除菌が成功した患者さんのうち、少数の方に逆流
性食道炎の発現が報告されている。いずれも症状は軽微ある
これらは、
いは無症状の場合が多く、治療が必要となるケースはまれで
常に戻ったために起こると考えられている。
副作用
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除菌によって低下していた胃酸分泌が正
23 頁
除菌療法の主な副作用は
軟便、下痢と味覚異常です
●発熱
●腹痛をともなう
下痢
●食べ物の味を
おかしいと感じる
金属のような味を
感じる
(味覚異常)
●便がゆるくなる(軟便)
●軽い下痢
●発疹やかゆみが
あらわれる
(アレルギー反応)
●その他
肝機能の検査値が変動する
23
副作用
除菌に成功した患者さんのうち、少数の方に
逆流性食道炎が起こることがあります。
24頁
ピロリ菌の除菌療法を
受ける患者さんへ
薬物の既往歴を確認する
次の項目にあてはまるかどうか、事前に必ず主治医に申し出
これまでに薬を飲んでアレルギー症状を起こしたことのあ
1)
るよう指導する。 る方。特にペニシリンアレルギーのある方。
2)抗菌薬や風邪薬で副作用を経験したことのある方。
除菌療法における注意点を繰り返す
除菌失敗につながることを指導する。
除菌を確実に成功させるために、
コンプライアンス
の重要性を説明する。除菌療法における服用薬剤の種類、
二次除菌療法中の患者さんには、生活上の注意点として、ア
量、服用方法、服用期間を確認し、
自己判断による服用中止が
ルコールの摂取(飲酒)
を避ける ことを指導する。
除菌療法の副作用の対処方法を指導する
発疹やかゆみ、軟便や下痢、あるいは味覚異常が起こった場
合などには、症状に応じた対処方法を指導する
(前項参照)。
患者さんへの
注意事項
24
25 頁
ピロリ菌の除菌療法を
受ける患者さんへ
除菌療法をはじめる前に
●これまでに薬をのんで体調が悪くなったことのある場合は申し出てください。
●ペニシリンアレルギーといわれたことがある場合は申し出てください。
●現在服用中の薬があれば申し出てください。
除菌療法中に注意すること
●確実にピロリ菌を除菌するために、薬は必ず指示されたとおりに服用するよう
にしてください。
必ず3種類の薬を1日2回7日間のむようにしてください。
●自分の判断で薬を減らしたり、服用を中止してはいけません。
治療薬に耐性をもったピロリ菌があらわれて薬が効かなくなることがあります。
●二次除菌療法の間は、アルコールの摂取(飲酒)
を避けてください。
副作用について
発熱、腹痛をともなう下痢、便に
血が混ざっている場合、あるいは
発疹やかゆみがあらわれた場合
すぐに薬を服用するのを中止して、
主治医または薬剤師に連絡してください。
残りの薬を最後まで服用してください。
便がゆるい
軽い下痢
→薬をのみ終われば症状はなくなります。
服用を続けているうちに下痢や味覚異常がひどくなった場合
には、我慢せず、主治医または薬剤師に相談してください。
その他、気になる症状を
自分で薬の服用を中止するのではなく、
感じた場合
主治医または薬剤師に相談してください。
何かご質問があれば、主治医または薬剤師に相談してください。
患者さんへの
注意事項
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表 4(裏表紙)
詳しい情報をホームページでもご案内しております
http://www.ピロリ菌のお話 .jp
または
http://www.pylori-story.jp
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