WDC通信 第4号(2012年1月31日)(PDF/2.52MB) - JICA

WDC 通信
ナイジェリア女性センター活性化支援プロジェクト
The Activation of Women Development Center(WDCs) to improve Women’s Livelihood Project--Phase 2
2012 年 1 月発行 No.4
今号の内容
・トレーナーズ・トレーニング実施
・ 6 州、18 女性センターへ
研修を担当してくれた講師陣は、普段 NCWD で教
えている講師たちです。ナイジャー州とカノ州の女
性センターの講師たちは、NCWD の講師陣からよ
り高い技術を学ぶ機会を得て、毎日真剣に技術習得
に励みました。
今回の研修では、裁縫、編み物、ケータリング、
ビーズ細工、インテリアデザイン、染物など計 8 つ
のコースを開催しました。ケータリングコースでは、
サンドイッチやスコーンなどこれまでに作ったこと
も食べたこともないものに挑戦。ビーズ細工では、
アクセサリーはもちろん花瓶やテーブルマットの作
り方まで学びました。インテリアデザインでは、ベ
ッドカバーやクッションの作り方、パーティーの飾
り付け方やカラーコーディネーションなど、新しい
ことが満載。
・
「スキルアップ及びメンテナンス研修」
1 月 22 日から 27 日までの 5 日間、女性センターの
講師を対象にした ToT(Training of Trainers)を行
いました。ナイジャー州とカノ州から、女性センタ
ーの講師やセンター長など総勢 40 名が首都アブジ
ャに集まり、研修に参加しました。
この研修の目的は、講師が女性センターで教えて
いる裁縫、編み物、ケータリングなどのスキルアッ
プと、近々プロジェクトが女性センターに供与する
機材をきちんと使ってもらうための正しいメンテナ
ンス方法の習得です。
機材のメンテナンス:粉砕機のメンテナンス方法を
学んだ研修生たち
インテリア・アウトドアデコレーションのコース:室内
リボン装飾の作り方について教える講師と研修生たち
染物のコース:絞りの作り方を学ぶ男性の研修生
研修は、プロジェクトのカウンターパートである
国立女性開発センター(NCWD)内の施設で実施し
ました。NCWD にはトレーニング局があり、同敷
地内で様々なコースを開催しています。今回の
せっけんとポマード作りのコース:せっけん作りの
過程について説明する講師と研修生たち
(次ページ右面に続く)
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WDC 通信
ナイジェリア女性センター活性化支援プロジェクト
The Activation of Women Development Center(WDCs) to improve Women’s Livelihood Project--Phase 2
・ 6 州 18 女性センターの活性化支援へ
プロジェクトで活性化の対象となるのは 6 州、18
女性センターです。6 州とは、北からカノ、カドナ、
ナイジャー、クワラ、アナンブラ、クロスリバーの
各州です。(地図参照)
(前ページ続き)
女性センターの講師たちが自由に興味のあるコース
を選べるように研修をデザインしたので、午前と午
後で異なるコースに参加する人もいれば、一つのコ
ースに特化する人もいました。どのコースを選択し
ても、参加者のレベルに応じてつきっきりで講師陣
に教えてもらった今回の研修。そして新たなスキル
を身につけた女性センターの講師たち。今度はその
スキルをそれぞれの女性センターに通う女性たちに
教えてあげる番ですね。
当初、ナイジェリア側の要望を受けて、
多様な民族、
社会背景を考慮して、地政学的に区分された6つの
ゾーンから各 1 州ずつ対象州を選ぶことで合意して
いました。しかし、選定プロセスの中で、カウンタ
ーパートがすでに独自に配布した「新規対象州セレ
クションフォーム」に対してコミットメントを表明
した州を優先したい、という強い意向をくんで結果
的には5ゾーン 6 州が対象となりました。
プロジェクトの活動計画では対象 6 州を3つの支
援パターンに分けて、活動や投入の強弱、時期、期
間等に違いをつける等、異なる活性化アプローチを
採用しています。女性センターの活性化を担う機関
は連邦レベルでは国立女性センター、州では州女性
省そして州地方省さらに行政区のコミュニティ開発
担当部局など。これらの関係機関に対して女性セン
ター活性化が貧困削減や地域開発に欠かせないとの
認識のもとに、政策的に人員や予算を配分していく
仕組みを作っていくことが重要です。ここでは各行
政担当者の活性化能力といいますか、行政手腕が大
きく影響しますので、そのための研修等、中長期で
計画していく必要があります。現在のナイジェリア
の社会状況等をみますと、燃料関連の補助金打ち切
りに端を発したゼネストや、連続爆弾テロ等が頻発
していることもあり、国内移動はかなり限定されて
きました。今後、情勢をみながら比較的穏やかな首
都、アブジャを中心に各州との連携を強化しながら
活動を進めることになるでしょう。 (大塚 朋子)
ビーズのコース :質問をする研修生に丁寧に
教える講師
編み物のコース:目の減らし方について教える
講師と研修生たち
(三浦 佳子)
● 今後のおもな活動
・カドナ州の基礎調査実施
・短期専門家による研修全体計画案策定
<お断り>本通信は、ナイジェリア女性センタープロジ
ェクトの進捗状況および周辺情報をお知らせするために
専門家の見聞をお送りしています。JICA およびプロジェ
クトのカウンターパートの見解ではありません。禁転載
31/01/2012
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