WDC通信 第8号(2012年5月31日)(PDF/418KB) - JICA

WDC 通信
ナイジェリア女性センター活性化支援プロジェクト
The Activation of Women Development Center(WDCs) to improve Women’s Livelihood Project--Phase 2
2012 年 5 月発行 No.8
今号の内容
ナイジャー州での活動
ジェンダー政策
プロジェクトの仲間
とみていいでしょう。ワークショップでは、ベースライ
ン調査のデータや活性化ガイドラインなどの資料をも
とに、関係機関・者、ジェンダー、課題の分析を行い、
その解決に向けた活動を計画におとし込む作業を3日
間、休憩時間も惜しむほど集中したワークショップでし
た。
最終日にぎりぎりやっと、3行政区/女性センターのア
クションプラン 2012-13 が完成。拍手。みなで喜ぶとと
もに、この計画をもとに活動をしっかり進めていくこと
を確認しました。
・ナイジャー州での活動展開
ナイジャー州の州都ミナへは、首都アブジャから車で北
西に3時間ほど。州の合同庁舎内にある女性省の会議室
で、
能力向上研修
(7〜11 日)
、
アクションプラン2012-13
作成ワークショップ(30 日〜6 月 1 日)を実施しました。
ナイジャー州ではすでに JICA の「初等理数化教育向
上」
、
「一村一品運動促進」などのプロジェクトが進行し
ていますので、本プロジェクトもその仲間入りです。
まず、能力向上研修では、すでに国立女性センターのス
タッフたちに行った、
「チームビルディング」
、
「ジェン
ダー課題」
、
「センターのマネジメント」
、
「女性のエンパ
ワーメントと地域開発」の4テーマをスタッフが講師に
なり出前しました。参加したのはナイジャー州とカドナ
州の州女性省・地方省の職員と地方行政区・女性センタ
ー職員など 31 人。2州の合同研修になったのは安全対
策の面で JICA 専門家のカドナ州への“渡航”ができな
くなったためです。
「この活動は欠かせない。予算があれば。。。」「なんとか、な
らんか。
。
。
」
NEW! Interview
プロジェクトチームの仲間たち
アイシャ・ムハマッド
さん(写真)は、プロ
ジェクトの会議やワ
ークショップ、研修等
には積極的に参加し
てくる一人。副コーデ
ィネーターであり、事
務局&ウエルフェ
ア・コミッティのメン
バー。必要に応じて会議用のリフレッシュメントやラン
チの手配など、ちゃんと“職責”を果たしてくれます。
----------JICA プロジェクトのメンバーとして一番関心
をもっているのはどんなことですか?
「地域の女性たちに気づきや啓発の機会を提供できる
ことです。
」
----------たとえば。
「なぜ女性が貧しいか、その背景にはカルチャーがあり、
例えば夫の許可がないと外出できない。そうなると社会
停電。冷房無しでホットな議論を続ける参加者たち
研修のなかでは、昨年、日本研修に参加したスタッフが
事例として、生活改善普及の活動や“道の駅”
、
“アンテ
ナショップ”等を紹介。ナイジェリアでも女性センター
が中心になって同様な取り組みができ
ないか、など熱心な話し合いが続きました。
アクションプラン作成ワークショップも研修と同じく
国立女性センタースタッフ 5 人と専門家のチームで実
施。対象はナイジャー州だけにしましたが、州女性省か
らの参加が多くなり、地方行政区、女性センターなど含
めて 33 人。女性センター活性化への関心の高さの結果
1
WDC 通信
ナイジェリア女性センター活性化支援プロジェクト
The Activation of Women Development Center(WDCs) to improve Women’s Livelihood Project--Phase 2
・
「ジェンダー政策意見交換会」開催
から閉ざされてしまう。教育の機会も少なく、さらに貧
しい状況におかれるわけです。
」
----------教育の機会のひとつが地域の女性センターであ
ってほしいわけですね。
「フェーズ1の時に、カノ州でベースライン調査を担当
した一人で、その時、本当に多くの発見があり、それが
いまも活動を考える際に役立っていると思います。女性
センターの訓練を修了してミシンを購入できたり、有料
で借りることができると、自宅で仕事ができるようにな
ります。その時期がちょうどラマダン(断食)明けのお
祭りの頃ですと、皆が揃って新しい朋を新調するので、
大繁盛になります。
---------ビジネスを始める時期というのも大切ですね。
「それから、ズボ(ジンジャー、砂糖、水)というロー
カルドリンクを作って売る場合、小さなビニール袋に入
れて数ナイラで売ると、皆が手軽に買えてよく売れるの
です。女性センターで衛生管理など学んでくるととても
いいです。これからもっと、女性センターは地域の女性
たちが行きやすいような場になって訓練コースも増や
したいですね」
---------1 回分の小パックですね、これはお菓子や水など
でもあるし、スイカの一切れ売りも。
世界銀行の「ジェンダー平等と開発 2012」と英国国際
開発省による「ナイジェリアのジェンダー報告書」が発
表され、連邦女性社会開発省と上記両機関主催による
「ジェンダー政策意見交換会」が開かれました。この意
見交換会に NCWD の同僚と共に参加してきました。
先日世界銀行次期総裁候補に挙がったオコンジョ・イエ
ウェラ財務相をはじめ各関連機関のトップが顔を揃え、
ナイジェリアにおけるジェンダー政策への関心の高さ
がうかがえました。
報告書によると、経済面における男女間の格差は顕著で、
高等教育女性の収入は同男性より 20%低く、都市部の
賃金格差は 30%にも及びます。妊産婦死亡率も高く、
10 万出生対 545 と世界平均の倍近くです。ナイジェリ
アの人口は世界人口の 2%であるところ、妊産婦死亡数
は世界の 10%をも占めます。法へのアクセスも女性に
は限られており、
15 歳から49 歳までの女性のうち 28%
が身体的暴力、7%が性的暴力を受けたと報告していま
すが、複数の法システムの存在が女性が法的措置を取る
ことを複雑かつ困難にしています。
---------アイシャさんはカノ州の出身で、10 年前にこの
国立女性センターで働くまではずっとカノにいらした。
いま、相次ぐテロ爆破事件によってつらく心痛む思いで
すね。
「大変悲しい状況です。歴史と伝統のある本当に美しい
街なのに。反テロということで政府もしっかり取り組ん
でいると思います。警察や軍の取り締まりはいっそう厳
しくなっていますし、早く回復することを祈っていま
す。
」
--------人々の日常生活にも大変な影響がでていますし、
カノにある女性センターはこれで9ヶ所、プロジェクト
が支援していますので、ぜひ、またカノに行けることを
願うばかりです。
(文責 大塚朊子)
この調査結果を背景に、意見交換会では「経済的エンパ
ワーメント」
、
「妊産婦死亡率」
、
「法へのアクセス」の分
科会が開かれ、今後の課題について話し合いました。
調査によってナイジェリアの女性を取り巻く現状が明
らかになりましたが、数値の決定要因を把握することも
重要です。プロジェクト活動においても同様に、女性セ
ンターにおける現象のみに着目するのではなく、各地域
の異なる女性の状況を配慮しながら活動を進めていけ
たらと思います。
(文責 三浦佳子)
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本フェーズで新た
に購入したプロジ
ェクト活動用のミ
ニバスの NCWD
への引き渡し
路上で売っているのは
デーツ。手前の黄色い
実がナマ、奥の茶色が
ドライ。甘くておやつ
にぴったり。(ミナ)
<お断り>本通信は、ナイジェリア女性センタープロジェクトの進捗
状況および周辺情報をお知らせするために専門家の見聞をお送りして
います。JICA およびプロジェクトのカウンターパートの見解ではあり
ません。禁転載.
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