第12回 クラウド

クラウドコンピューティング
メディアコミュニケーション論Ⅲ
第12回
大学のメール
メールはどこにある?
従来のメールの場合
パソコンに保存
現行メールの場合(Webメール)
どこからでも,受信済みの
メールを読めるようにするた
めには,メールはサーバー
に保存
インターネットは“雲”
雲 = cloud
の中のことは分から
データなどを雲の中(イン
ないから雲に例える
ターネット)に保存する
クラウドコンピューティング
雲の中では…

雲の中にあるメールサーバーは

1台のコンピュータである
かどうか分からない

複数のコンピュータで構成されているかも

雲の中のことは

どうなっているか,良く分からない

アクセスすれば使うことができる
SaaS
パソコンの利用方法


ワープロを使いたい
 ハードを購入
 OSを購入(ハードと一緒?)
 ワープロソフトを購入・インストール
 バージョンアップなど(面倒)
本当はワープロという機能だけを使えればよい
S a a S (1)



Software as a Service
インターネット(雲)の中にワープロの機能が
あり,それがサービスと提供される
ソフトを買うのではなく,機能をサービスとして
受け,(使用時間で)料金を払う
S a a S (2)


サービスをwebアプリケーションとして用意する
こちらのPCに何が必要か?
 ブラウザ(IEとかFirefoxなど)だけ
 OSは無関係
 インターネットにアクセスできるものなら,
PCである必要はない
 携帯電話でも
S a a S (3)

前提 インターネットの高速化
 ブロードバンド
 遅いと使い物にならない
S a a S (4)


サービスの例
 Webメール
 Salesforce
 Google Apps
データも雲の中
S a a S (5)

初期費用がかからない

保守の手間が不要

十分な検討の必要がある
S a a S (6)


ちょっと前まで
ASP
Application Service Provider
とか言われていた
新しいことではない?!
クラウドの問題(1)


インターネットに依存
 アクセスができなくなると,業務に影響
障害発生時の影響が大
 Gmailで大規模障害、大多数のユーザーが一
時アクセス不能に
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/new
s/20090902_312448.html
クラウドの問題(2)

自分専用のハードウェアではない

見ず知らずの人と共用

セキュリティ上の問題が発生しないとは言い切れ
ない
クラウドの問題(3)

データがどこにあるのか?

利用者の手元にはない

セキュリティとプライバシー
http://www.google.com/support/a/bin/answer.p
y?hl=jp&answer=60762
 どこにあるのか非公開
クラウドの問題(4)


データセンターが存在する国の法律が適用され
る
クラウド・コンピューティングと日本の競争力に関
する研究会
http://www.meti.go.jp/committee/summary/000
4603/index01.html
 カナダ政府機関はアメリカのサービスの使用
禁止
クラウドの問題(5)


サービス提供者は信頼に足りるか?!
 技術的問題
 政治的問題
 経済的問題
 倒産したら,データはどうなる?
安心して使えるのか?!
“データの問題”の補足


パソコンに保存することのリスク
 無断持出し
リスク回避のために集中管理という考え方もある
 社内のサーバに保管し,アクセス制限を課し,
ログを残す
PaaSとIaaS
他のクラウドコンピューティング
P a a S (1)



Platform as a Service
インターネット経由でアプリケーションを実行する
諸環境を提供するサービス
 SaaSを新たに始めたい!
例 Google App Engine
P a a S (2)




提供する環境とは
すぐに使えるPC
Webアプリケーションを開発できる環境
 開発言語
アプリケーションを実行できる環境
 ハード:サーバ,ソフト:OSその他
インターネットからアクセスできる環境
 高速ネットワーク
P a a S (3)


“すぐに使えるPC”と同等な機能をサービスとし
て提供
PCを買わずに,サービスを買う
I a a S (1)



Infrastructure as a Service
コンピュータのハードやネットワーク接続をサー
ビスとして提供する
例 Amazon EC2/S3
I a a S (2)


PaaSとの違い
インフラだけのサービス
 ハード・ネットワークだけ
 OS,他のソフトは自分で選ぶ(選べる)
PaaSでは,選択不可(選択範囲が狭い)
I a a S (3)


“すぐに使えるインフラ”をサービスとして提供
自分でインフラを整備するのではなく,同等な機
能を買う
P a a S ・ I a a S (1)

稼働中のアプリケーションの負荷が高まる
 利用者が急増

PaaSでは,PaaSの提供者が対応

IaaSでは,アプリケーション側(開発者)が対応
P a a S ・ I a a S (2)

サービス対象者
 SaaSを始めたい者

一時的に計算能力が必要な者にも
 大容量のデータ処理
なぜ,クラウドなのか?(1)


買うより,安い
 新規参入者は資金が少ない
 保守が不要
なぜ安い?
 スケールメリット
なぜ,クラウドなのか?(2)

規模の拡大が容易
 サービス提供者が対応
 自前の設備では時間がかかる
クラウドの種類


パブリッククラウド
 GoogleやAmazonのように,広くサービスを提
供
プライベートクラウド
 自社のコンピュータを集中させ,自社内を対象
にサービスを提供
 一時的に,パブリッククラウドを使うこともあり
うる
問題点

SaaSと同様なリスクがある