総合科学専攻 30116004 伊東祐二 『類聚国史』災異部地震編 菅原道真らが六国史をテーマごとに再編集した書 物のひとつだが、六国史のうちの特に『日本後紀』の 現存率が低い 記録特性は未調査であり、本当に失われた六国史 の代替となりえるか、あるいは六国史から同様に抄 出されたとされる『日本紀略』との比較なども検討さ れたことがない。 『類聚国史』災異部地震編の情報量や内容を検 討し、他史料と比較する それによってその記録特性を明ら かにし、古代の地震記録としての 有用性や限界を明らかにすること を目的とする。 1.『類聚国史』災異部地震編に含まれる内容をすべて 電子テキスト化した上で分類 以上を総合的に判断し、『類聚国史』災異部 2.文字数を数えることによってそれらの情報量をカウン 地震編の記録特性を明らかにする。 トし、整理する 3.各内容の元になった記述を六国史の本体ならびに 『日本紀略』と比較し、抄出の方法や基準を明らかにす る 『類聚国史』災異部地震編に含まれる内容を読 み取り、エクセルに記録する。 記録した情報を文字数や時期、場所などのカテ ゴリに分類し、整理する。 整理した内容を六国史の本体ならびに『日本紀 略』、参考資料などと比較し、『類聚国史』災異 部地震編の記録特性を明らかにしていく。 小山真人:2006年6月20日地学談話会講演プレゼンファイル 生島佳代子・小山真人(1999):飛鳥~平安時代前期の自然 災害記録媒体としての六国史の解析―概要および月別情報 量一覧―.歴史地震,15,1-23. 生島佳代子・小山真人(2006):自然現象記録媒体としての中 世史料『吾妻鏡』の特性分析.歴史地震 遠藤 恵・小山真人 (2009):自然現象記録媒体としての静岡 県沼津の中近世史料『大平年代記』の特性分析.歴史地震, no.24,121-128. 小山真人(1999):日本の史料地震学研究の問題点と展望― 次世代の地震史研究に向けて―.地学雑誌,108,346-369. 小山真人・早川由紀夫(1999):はじめての史料地震・火山学. 地学雑誌,108,489-494 高柳さんのミニ卒論 前田さんの卒論
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