人工知能特論2009 No.5 東京工科大学大学院 亀田弘之 まずは、復習から。 論理体系構築の手順(復習) 字母の決定 (論理式を記述するための記号群を決める) Syntax (記号の意味ある並びを決める。論理式であ るための条件、論理式の表現規則を決める) Semantics (論理式の意味の取り扱いを決める) その後、推論へと話を進める。 確認 字母 定数: 変数: 関数記号: 述語記号: 結合子: 限量記号: 補助記号: a, b, c, d, … x, y, z, w, … f, g, h, … P, Q, R, ~, ∧, ∨, →, ↔ ∃, ∀ ( ) , 定義4.2 項(Term) 1. 2. 3. 定数は項である。 変数は項である。 もし f が arity n (n変数)の関数記号であ り、t1, t2,… tn が項であるならば、 f( t1, t2, … , tn ) は項である。 定義4.3 ( well-formed ) 論理式 1. 2. 3. 4. Pはn変数の述語記号であり、 t1, t2,… tn が項であるならば、P(t1, t2,… tn ) は論理式 である。アトムあるいは原始式と呼ぶ。 φが論理式ならば、~φは論理式。 φとψが論理式ならば、 (φ∧ψ), (φ∨ψ), (φ→ψ), (φ↔ψ) は論理式。 φが論理式、xが変数ならば、 ∃x φ , ∀x φ は論理式。 定義4.8 pre-interpretation J 1. 2. 3. 集合D:解釈のための領域(非空集合) 定数記号に対して、Dの要素を割り当てる。 関数記号f (n変数関数)に対して、Dnから Dへの写像を割り当てる。 つまり、集合Dに基づいて、定数記号や 関数記号の意味(実体)を決める。これが、 pre-interpretation。 定義4.9 変数割り当てV 変数記号に領域Dの要素を割り当てる。 (variable assignment) V: 変数記号の集合∋x → d∈D 定義4.10 項割り当て 定数記号に対して、pre-interpretation Jに 基づいてDの要素を割り当てる。 変数記号に対して、変数割り当てVに基づ いてDの要素を割り当てる。 t1, t2, …,tn がd1, d2, … ,dn に割り当てられ るとき、f(t1, t2, …,tn )は、 Jf(d1, d2, … ,dn )に割り当てられる。 定義4.11 解釈I Pre-interpretation J が定められているとき、 述語記号Pに対して、Dnから{ T, F } への 写像を割り当てることを解釈という。 述語論理言語L1 字母 定数: 変数: 関数記号: 述語記号: 結合子: 限量記号: 補助記号: a, b, c, d, … x, y, z, w, … f, g, h, … P(arity=2), Q, R, ~, ∧, ∨, →, ↔ ∃, ∀ ( ) , 論理式を表記する記号群 論理式を表記するための記号群 記号の並べ方の規則(Syntactic Rules) Well-formed な論理式 Pre-interpretation 定数記号と関数記号に意味を与える。 項の割り当て、変数の割り当て 解釈 述語に意味を与える。 論理式の真偽が決まる 例: 論理式 P( x, a ) → Q( x ) これの真偽は? (解釈Iを決めれば決まる) ・ 定数 a ・ 変数 x ・ 述語PとQ 解釈の例 P( x, a ) → Q( x ) 解釈の領域 D = { 赤い箱R, 白い箱W, 青い円錐B } Pre-interpretation 定数 a = R 関数記号 なし 変数の割り当て V(x) = W 解釈I P(x,y): x が y の上に載っている。 Q(x): x は青い円錐である。 真偽: P( x, a ) → Q( x ) は__ Prenex Conjunctive Normal Form Skolem Standard Form
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