誘電材料の高電界誘電特性の測定と絶縁劣化診断

特許流通フェア 技術シーズ説明会
於 吹上展望ホール
平成14年10月18日
誘電材料の高電界誘電特性の
測定と絶縁劣化診断
岐阜工業高等専門学校
電気情報工学科
所 哲郎
岐阜県研究開発財団
誘電材料とは
試料形状
容
と
交流電界下では90度進んだ電流
R(抵抗)
量
電
に依存
流
誘電率
L(コイル)
絶縁体
損失電流
C(コンデンサ)
交流印加電圧
容量電流をどの様に測定するか

絶対値を測定する。
(バネばかり)

ブリッジで測定する
(天秤)
D
電流比較形高電圧tanδブリッジ

試料の容量とtanδ(交流損失係数)を測定
S
a
m
p
l
e
S
t
a
n
d
a
r
d
C
a
p
a
c
i
t
o
r
PP
Cx
Ix 20~120℃
Arbitrary F.G.
and
Power Amp.
Cs
Is
CCB
and
Detecting Amp.
D
V
A/D Conv.
and
FFT Analyzer
高電界誘電特性の何が測れるか
交流損失電流の大きさ
 容量電流の非平衡分の大きさ
 交流損失電流波形(高調波成分含む)
 C,tanδと各高調波スペクトル

交流印加電界の一波形毎に
 非線形応答時も含めて
 絶縁破壊まで.任意の印加電圧パターンで

針・平板電極系
試料形状は
平行平板電極系
ガードフィルム
(LDPE)
主電極 (26mmφ)
ガード電極
LDPEフィルム
Epoxy モ ー ル ド
導電性ペースト
エポキシ樹脂
アクリル棒
高圧電極 (40mm φ)
くし形電極系
(試料片側表面のみ利
用)
測定例1(交流損失電流解析)
105
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
交流電界
70
直流重畳
35
tanδ(27℃)
0
0
60
120
180
240
300
tanδ(90℃)
-35
-70
LDPE
測定例1(交流損失電流波形)
測定例2(針・平板の部分放電)
No.1(未劣化)
No.2(劣化)
No.3(劣化)
⊿Ixc[μA]
0.08
0.06
エポキシ樹脂
0.04
0.02
0
0
1
2
3
印加電圧波高値 [kV]
4
5
スペクトルの大きさ
測定例3(水滴の動的挙動)
シリコーンゴム+水滴
4000
3000
基本波
第2高調波
第3高調波
2000
1000
0
0
20
40
60
80
検出波数(29Hz,3秒間)
100
まとめ

誘電材料の高電界誘電特性の測定と
絶縁劣化診断に関して、
交流印加電界の1波形ごとに
 C,tanδ,交流損失電流波形を
 試料の絶縁破壊を気にすることなく
 任意の印加電圧形状で瞬時に測定可能


材料劣化診断や非線形応答測定への応用