ストーリー体験による 議長を養成するシステム

ストーリー体験による
議長を養成するシステム
社会情報システム学講座4年 0312001012 伊藤英典
指導教員 : 藤原康宏 市川尚 鈴木克明
議長養成のための体験学習システム

本研究では議長を養成するための体
験学習システムの開発を行った。
調査
以下の内容を調査した
 議論を行う際のルール
 議長の行うこと
 議論の質を高めるために
 電子会議システムの問題点
調査内容より質の高い議論を行うための支援
の設計を行った。
参考文献:「知性の泉」(川村渇真 2005)
会議が絶対うまくいく法(Doyle & Straus 2003)
設計
質の高い議論を行うための6つ支援
内容
目的
体験による学習
1 ストーリによる議長を体験
2 検討内容を常に画面内に表示 議論の焦点を絞る
3 結論の内容指定
必要な情報を
整理しやすくする
4 議長の行動へのアドバイス
休憩や終了の目安
5 議長が発言者を決める
議長による議論の
誘導をしやすくする
6 個々の参加者の発言数を表示 参加者の発言の偏り防止
システムの構成
ストーリによる議長を体験
議長を支援する電子会議システム
•結論の内容指定
•議長の行動へのアドバイス
•議長が発言者を決める
•検討内容を常に画面内に表示
•個々の参加者の発言数を表示
体験学習の学習内容
内容
1 ストーリによる議長を体験
目的
体験による学習
目標:「質の高い議論」を行うには、議長本人の技
術に依存する部分が多々ある。この体験学習シス
テムでその技術を身につけてもらう。
目標を達成するための学習内容
•意見の悪い点を指摘する
•意見を整理する
•理解しやすいように要約してもらう
•質問への回答を求める
•議論の筋がずれていると指摘する
•結論を出すように促す
ストーリについて

初級は上級を適度な長さに分割した物



初級と上級ではストーリの細部が違う
初級と上級では出題される問題に違いがある
不正解時は、ストーリ内の参加者が適切な対
応をするため話の道筋が変化しない
正解
議長が対応
ストーリ
問題
ストーリ
不正解
無反応
参加者が対応
ユーザビリティ評価


学習内容、解説や結果の表示物内容など
は何も指摘されなかった
指摘された点


改善




ストーリ設定が見づらい
結果ページの横幅は印刷できるサイズにする
結果は略称で表示する
結果ページで分かりづらい部分が多い
ページ内リンクを張る
結果ページの配色やレイアウトが悪い
学習効果評価手順
•以下のようにストーリの順番を変えて学習効
果の評価を行った。
学習者
事前テスト
システムによる学習 事後テスト
A
ストーリ1
(上級)
ストーリ1
(初級、上級)
ストーリ2
(上級)
B
ストーリ2
(上級)
ストーリ2
(初級、上級)
ストーリ1
(上級)
学習効果の評価

印刷した「体験学習解説のページ」から分
析を行っている
事前より事後の方が不正解数が減少していた
 議論の流れ全てに目を通した

 事前より事後の方が問題が出題された位置や近
辺で何かしらの選択を行うことが増えた
終わりに
本研究では議長を養成するための体験学
習システムの開発が終わった。
今後は、体験学習システムの効果の分析を
行う。
後に実際に遠隔地からの参加が可能となる
電子会議システムの開発を行っていきたい。
参考文献
・ 川村渇真の「知性の泉」 議論手法
(2004/06/29)
http://www.st.rim.or.jp/~kkazuma/index.html
・ 会議が絶対うまくいく法
著:マイケル・ドイル&デイヴィッド・ストラウス 訳:斎
藤聖美 日本経済新聞社