脂質の吸収メカニズム８班大島・倉光・谷崎・松嶋目次 • １．脂質について • ２．脂質の役割 • ３．脂質の消化 • ４．脂質の吸収 • ５．脂質異常症脂質とは • 単純脂質：アルコールと脂肪酸の結合した物質。モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド例：中性脂肪 • 複合脂質：タンパク質など他の物質と結合している脂質。リンを含む→リン脂質糖を含む→糖脂質タンパク質を含む→リポタンパク質 • 誘導脂質：脂質の分解産物のうち脂溶性を示すもの。例：脂肪酸、ステロイド脂肪酸：C,H,Oで構成。Cが鎖状につながった一方の端に ―COOHが付く。炭素の数炭素の二重結合の数名称主に含まれている食品の例２０酢酸酢４０酪酸バター、チーズなど１６０パルミチン酸肉、パーム油など１８０ステアリン酸肉、ココアバターなど１８１オレイン酸オリーブオイル１８２リノール酸大豆油、コーン油、ベニ花油など１８３ α－リノレン酸シソ油、エゴマ油、キャノーラ油、大豆油など。１８３ γ‐リノレン酸月見草油など特殊な植物油２０４アラキドン酸肉、卵、魚、肝油２０５イコサペンタエン酸 (EPA) 青魚、魚油など２２６ドコサヘキサエン酸 (DHA) 必須脂肪酸青魚、魚油など脂質の役割 • エネルギー源：皮下や内臓の脂肪細胞に蓄えられる。 • 脂溶性ビタミンの吸収：脂溶性ビタミンA,D,E,K • 細胞膜の構成成分：リン脂質の分子は２層に並んで脂質二重層を形成し、細胞膜の主成分になる。 • 物質輸送：血液中の脂質は、タンパク質と結合して水溶性のリポタンパクを形成する。例：カイロミクロン、VLDL、LDL、HDL 脂質の消化経路脂質は胆汁により乳化され、リパーゼにより、中性脂肪などは脂肪酸と２‐モノアシルグリロールに加水分解される。その後、遊離脂肪酸、２－モノアシルグリセロール、コレステロールなどはミセルを形成する。混合ミセル ※カロテノイドはビタミンＡ http://www.naro.affrc.go.jp/nfri/introduction/chart/ 0605/index.html 脂質の吸収経路中心乳糜腔回腸の粘膜. サル. H-E染色. x50. カイロミクロン小腸の吸収上皮細胞に吸収された脂肪は、細胞内でカイロミクロンになり、細胞間腔に放出される。カイロミクロンは中心リンパ管から胸管に入り，鎖骨下静脈から大静脈系に入って全身に運ばれ、肝動脈を経て肝臓に運ばれる。吸収上皮細胞の構造電子顕微鏡で見ると、このような構造が確認できる。微絨毛を通過後、脂肪小滴は小胞体膜に局在するトリグリセリド合成酵素により中性脂肪に再合成され、ゴルジ装置でリン脂質やコレステロールエステルなどの修飾を受け、カイロミクロンが形成される。やがて小胞による輸送を受けて、細胞の側面からエクソサイトーシスにより細胞間腔に放出される。脂質の消化・吸収経路管腔内消化ミセル形成ミセル開裂単純拡散脂質再合成カイロミクロン合成開口分泌発展・脂質異常症 l 食べ過ぎ、動物性脂肪の取りすぎ、運動不足といった生活習慣から起こるといわれています。いわゆる生活習慣病のひとつです。自覚症状はありませんが、進行すれば動脈硬化を引き起こし、やがては心臓病や脳卒中などの病気を引き起こす可能性があります。脂質異常症の予防 ●予防するには・・・日常生活全般を見直すことが大切です。 • 運動…運動は中性脂肪を低下させ、HDL(善玉)コレステロールを上昇させる働きがあります。 • 体重…標準体重となるよう、適正なエネルギー量をとりましょう。 • ストレス…ストレスは、ホルモン分泌を狂わせ、LDL（悪玉）コレステロールや中性脂肪を増やしますので、自分なりの快適なやりかたでリラックスしましょう。 • タバコ…喫煙は、HDL（善玉）コレステロールを減少させます。また、LDL（悪玉）コレステロールを酸化させ、動脈硬化を進めます。参考文献：健康にっこう２１だより参考文献 • Ross 組織学南江堂 • 入門組織学南江堂 • 人体の構造と機能第３版医歯薬出版株式会社 • 人体の正常構造と機能 Ⅲ消化管日本医事新報社 • http://www.agri.tohoku.ac.jp/keitai/scope.html • http://db.kobegakuin.ac.jp/kaibo/his_pp/j_digestive%20syst em%203.files/frame.htm#slide0083.htm • http://www.caa.go.jp/foods/pdf/100910_3.pdf