霧島火山六観音御池の 泥流シミュレーション

霧島火山六観音御池の
泥流シミュレーション
小山研究室
3051-6009
神吉 拓朗
1.研究の目的
過去に噴火し、時おり火山活動の見られる南
九州の霧島火山群には多数の火口湖が存在し、火
山活動による決壊の影響 を予測することは防災上
重要である。本研究は、これまで未検討だった六観
音御池の火口湖決壊型の泥流シミュレーションをす
ることにより防災に役立てていく。
図1.霧島火山の地形
図2.六観音御池
2.方法
使用ソフト 財)砂防・地すべり技術センターの土
砂氾濫解析システムN-JSAS
使用データ
・ハイドロデータ 流すハイドロ(泥流)をどれくらい
流すのかのデータ
・メッシュデータ 地形データ
・ケースデータ 条件設定、計算時間、粒度分布、
ハイドロの投入点
3.出力結果
水位最大時水深(m)
2400秒後、ハイドロ流入点勾配 0.4、土砂量250741.0t
流入点東側付近のくぼ地に
50m以上の土砂が堆積するた
えびの市
め東方向(小林市)と北方向
小林市 (えびの市)に泥流が流れる。
最小値(m)
六観音御池
0
1km
図1.出力結果
最大値(m)
0.01
0.1
0.1
1
1
5
5
10
10
30
識別色
4.まとめ


仮定値をさまざまに変えて検討した結果、最悪
のシナリオでは泥流が北と東の2方向に泥流が
流れることが分かった。
最大堆積深等を調べることにより、泥流発生時
には六観音御池の東側のくぼ地部分に50m以
上の土砂が流れ込むことも分かりこれにより東
の方向にも泥流が流れていく。