パレットレンタルシステムにおける 単一デポの運営改善に関する研究 流通情報課程4年次 98742 早水 夕貴 研究の目的 • デポ運営における問題点の明確化 • その問題についての改善策の提案 パレットレンタルシステム • 自社購入するには負担が大きいJIS規格 パレットを企業にレンタルし、共同利用、共 同回収を行うシステムである。 • また、このシステムにおいて拠点となり入 出荷を行い、パレットを扱う場所をデポとい う。 実態調査 ・ • • • • 調査実施年月日:2001.12.18. 調査時間:7:00~18:00 場所:群馬県館林市J社Tデポ 測定員の数:5名 測定員の配置: ゲート前:1名(トラック到着時間測定) 積降場:2名(入出荷作業時間測定) デポ内部:2名(フォークリフトの動線と運 搬・作業時間及びパレットに関するメンテ時間測 定) 調査の内容 ・トラック到着時間 ・・・到着時刻、車種、車体ナンバー記録 ・トラック入出荷 ・・・到着時刻、フォーク作業毎の時刻、 作業毎の終了時刻、出発時刻記録 ・選別・修繕 ・・・一時間ほど作業時間を測定 ・フォークリフトの動線およびその速度 ・パレットの保管状況 トラック 待機場 駐車場 事務所 トラック 荷役 作業場 製品 パレット 製品 パレット 補修 材料等 未選別 パレット 選別機 修繕機 サポーター 修 繕 機 中古 パレット 廃棄 パレット 未選別 パレット 虫検査 虫検査前 パレット 要塗装 パレット 未選別 パレット 塗 装 場 未選別パレット デポの概要 トラックの到着台数 10 (台数) 8 6 4 2 0 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 (時間帯) トラックが直接デポに入ってきた場合 外で待ってからデポに入ってきた場合 17 トラック(台目) 63 61 59 57 55 53 51 49 47 45 43 41 39 37 35 33 31 29 27 25 23 21 19 17 15 13 11 9 7 5 3 1 時間間隔(秒) トラック到着時間間隔 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 パレットの保管状況 ※未選別置き場に大量の在庫 調査により明確化された問題点 • ゲート前にトラックの待ち行列が発生する • 未選別置き場に大量の在庫がある ※これらの問題点についてシミュレーションに より改善策を提案する シミュレーションモデル • 実態調査により明確化された問題に対し、 改善策を提案するための手法として、 実際のデポを具現したモデルを構築し、そ れによるシミュレーションを行う。 ・現実と対比し、検討項目を挙げて実験し、 その結果を比較検討する。 デポにおける作業概要 出 荷 作 業 乾燥 ユーザー 入荷 他デポ 横持ち 入 荷 作 業 乾 燥 仕 分 1 原材料 (未選別) フォーク 選別 2 廃棄 中古 機械 選別保管 虫検査 保管 機 械 選 別 修繕 保管 出 荷 点 検 修繕 新規購入 ユーザー 出荷 製品 他デポ 横持ち ProModelの画面表示 モデルの検証 実際のデポとモデルデポとの対比 実際のデポ モデルデポ トラック到着台数 60 59 時間間隔 21.76 25.28 最大待ち行列 9 9.67 処理台数 60 59 パレット処理枚数 9985 8655 入荷量 5435 3855 出荷量 4550 4800 選別量 1000枚程度 1125 修繕量 400枚程度 382 検討項目 • フォークリフト台数を操作する • 休憩時間の短縮と操作を行う • トラック発生を早める フォークリフトを6台 に増やす フォークリフトを5台 に増やす フォークリフトを4台 に増やす 通常状態 最大待ち台数 フォークリフト台数を操作 15 10 5 0 15 昼休みを60分減らす 昼休みを30分減らす 昼休みを60分早める 昼休みを30分早める 昼休みを60分遅らせる 昼休みを30分遅らせる 休憩時間を60分早める 休憩時間を30分早める 休憩時間を60分遅らせる 休憩時間を30分遅らせる 通常状態 最大待ち台数 休憩時間の短縮と操作 20 最も有効な 検討項目 10 5 0 入荷トラックのスタートを 60分早める 入荷トラックのスタートを 30分早める 通常状態 最大待ち台数 トラック発生を早める 15 10 5 0 シミュレーション結果の考察 • デポ側としては、昼休みを削減することに より、待ち行列長を減少させる可能性があ ることがわかった。 まとめ • デポ運営における問題点を明確化した。 • シミュレーションモデルを構築した。 • その問題について改善案を提案した。
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