1,現在の年金制度 • 図のような二階建て方式 ちなみに厚生年金は会社員、共済年金は公務員、自営業は 国民年金のみの給付となっています。 国民年金基金 厚生年金 共済年金 国民年金 (自営業者等) (第二号被保険者の 被扶養配偶者) (民間サラリーマン) 二階部分 一階部分 (公務員等) 2,現在の財政方式 賦課方式…費用を後代で負担する仕組み 3,財源 – 図で示すとこのようになります 現 制 度 保険料 56.1 (28) 被保険者 事業者 (28) 公費 26.7 資産収入 7.6 (単位、兆円) 4,年金給付の種類 • 1、老齢年金 25年以上保険料を以上保険料を払っていればも らうことができ、満額で6.6万になります。加えて、報酬比例の年金が支 給されます。 • 2、障害年金 20歳未満で障害の状態となった方が20才になっ たとき、または20才以降で障害の状態になったときから受けられます。 • 3、遺族年金 夫が亡くなってしまった場合などに残された妻 子などに支給されます。 5,少子高齢化による国民の負担 • 老齢年金受給者に対する厚生年金被保険者の比率 平成11(1999)年 4.1人に1人 平成22(2010)年 2.5人に1人 平成37(2025)年 2.2 人に1人 6,保険料の自動的引き上げ ( % ) 20 18 16 厚生年金給付水準 ( 円 ) 18,000 16,000 国民年金給付額 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 14 12 10 8 6 4 2 0 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 年年 年年 年年 年年 年年 年年 年年 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 年年年年年年年年年年年年年年 (平成) (平成) 保険料水準固定方式 平成16年10月から毎年0.354%ずつ引き上げ 平成29年度以降18.30%とする 平成17年4月から毎年月額280円引き上げ 平成29年度以降16900円とする 7,政府案骨子 • • • • • • • • • • • • • 厚生年金保険料を段階的に上げ、2017年度に18.30% 国民年金保険料を段階的に上げ、2017年度に月額16900円 現役世代の減少などに応じて給付を抑制 厚生年金モデル世帯の給付水準50%確保 基礎年金の国庫負担は2009年度までに1/2に引き上げ 5年ごとに100年先までの財政を検証 働く70歳以上の厚生年金を一部で減額 離婚した専業主婦の妻に夫の年金を分割 育児休業中の保険料免除を三歳まで延長 パートの厚生年金加入を5年目度に検討 国民年金保険料の他段階免除を導入 個人の年金見込み額を定期的に通知 積立金運用の独立行政法人を新設 8,政府案の問題点 1.一元化が改革案に盛り込まれていない 2.抜本的改革からは程遠い改正内容 3.事実上の負担増・給付減 4.5年毎の財政検証にもかかわらず、12年間固 定した保険料の引き上げという矛盾 5.社会保険庁の改革が明確に示されていない 6.強行採決にて法案成立、議論が十分になされて いない 9,年金改革中村研究室試案 平成16年7月16日 10,私たちの改正案骨子 • 現在の年金制度を抜本的に改革し、信頼できる制 度の構成 • 公的年金制度の一元化。 • 保険料制の廃止、社会保険税の導入。 • 給付方法「最低給付年金」「所得比例年金」。 • 社会保険庁に代わる新たな「独立行政法人」の設立。 • 消費税を9%に値上げ。その増税分を財源に。 • 積立金の運用。 11,制度の図表化 単位 万 給 付 額 20 19.5 13 1 3 所得比例年金 6.5 最低給付年金 最低給付年金 0 30 38 (63,650円) 60 (100,500円) 収入/月 (納税額) 12,財源 – 図で示すとこのようになります 旧 制 度 保険料 保険料 56.1 56.1 (28) 被保険者 事業者 (28) 公費 26.7 資産収入 7.6 我 々 の 制 度 社会 保険税 73 ここが違う!! 被保険者 (48) 1、国庫負担がない (単位、兆円) 2、保険料負担が被保険者が3分の2 事業者が3分の1 事業者 (25) 消費税 増税分 10 資産収入 7.6 3、消費税増税分を投入 4、給付金が不足した場合積立金を投 入 13,財源NO,2 社会保険税 被保険者負担 48兆円 事業者負担 25兆円 2/3 (16.75%) 1/3 (8.25%) + 25% 消費税 増税分 10兆 14,試算方法(財源) 平均年収 38万×12ヶ月=460万円 就業者数 6389万人 (H16.5月 総務省統計局6/29公表) 社会保険税税率 25% 460万円×6389万人×25%=73兆4735億円 ・被保険者負担2/3 48兆円 16.75%を源泉徴収 ・事業者負担1/3 25兆円 消費税4%増税×2兆5000億円=10兆円 消費税1%増税で2兆5000億円の税収見込み 15,制度改革 • このように変わります • 老齢年金 給付を受けるものが60歳以上で定年したときに受給 されるものする。 • 障害年金 障害を負った等級に応じて、「最低給付年金」と合わせ て「障害に応じた額」が給付される。 • 遺族年金 対象者が職を見つけるまでの一時的なものとする。 16,夫婦による所得比例年金 分割例:専業主婦の場合 所得 比例分 最低 給付分 最低 給付分 夫 妻 17,分割例:共働きの場合 所得比例 年金 最低給付 年金 夫 所得比例 年金 最低給付 年金 妻 最低給付 年金 夫 最低給付 年金 妻 18、独立行政法人のメリット • 法人の目的・任務及び業務・組織運営の基 本的な基準などが法令によって明確化 • 目的設定や評価に関する仕組みの導入、弾 力的な財務運営、組織・人事管理の自主性 の確保 • 徹底的な情報公開、業務の定期的な見直し など、組織・運営に関する共通の原則が制度 化 19,ポイント制とは(1) 「個々人の保険料の納付実績を、年毎に点 数化(ポイント化)することによって、自分がど のくらいを納付してきたかの実績が確認でき る」制度 20,ポイント制(2) *国民年金の場合 20歳~60歳になるまでの40年(480ヶ月)の保険料納付で、80 万4200円の年金が受給できます(平成14年価格) 40年で80万4200円 1年あたりの単価は、80万4200円を40年で割る 80万4200円÷40=2万105円 保険料納付1年で1ポイント 例)3年間納付した人 3ポイント 年金額3×2万105円=6万305円もらえます 21,ポイント制(3) • 厚生年金の場合 • 報酬比例ポイント…毎年その人の賃金を、その 年の被用者全体の平均賃金で割って点数化したも の • 単価とは…報酬比例ポイントを40ポイント獲得した 場合に標準的な年金額を受給できるように設定 • では、現行の厚生労働省のモデル年金を標準的な 報酬比例年金として、単価を算出 22,ポイント制とは(4) • 前提:厚生年金へは40年加入、平均標準報酬月額359,660円とすると、 65歳になったときに、現行制度では年額1,230,037円の年金(モデル年 金)がもらえることとなる。 • この数字を使って単価を計算すると・・・ • 1,230,037円÷40年=30,751円/年 となり 厚生年金の全被保険者の平均的な報酬をもらっている人が、1年保険料を 納付すると1ポイントとなり、年間30,751円の年金額が増えることになる。 我々の案では所得比例年金でポイント制を導入しま す。 おわりに
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