ネットワークの管理

ネットワークの管理
ネットワークシステム
第12回
今回の講義内容




一般の利用者は知らなくて済む
DNS
 仕組みの原理は常識として
利用者のPCの設定
 いざというときには
ルーティングテーブルの設定
 将来,ネットワークの管理者になるかも
DNS
Domain Name System
DNS



インターネットのホストはIPアドレスで区別する
普段,使うのは
www.jobu.ac.jp
[email protected]
みたいなもの
両者の関係は?
ド メ イ ン 名 (1)


第9回で簡単に
一口に言えば,“インターネットのホストの名前”
 実際には,ホストだけとは限らない
ド メ イ ン 名 (2)


www.jobu.ac.jp
右から読むと
 jp
Japan
 ac
academic
 jobu
上武
 www
ホストの名前
ド メ イ ン 名 (3)

www.jobu.ac.jp





jp
ac
jobu
www
国 (他にch,usなど)
属性(日本では他にcoなど)
組織(ac.jpでは他にgunma-uなど)
ホスト名
層をなしている(階層化)
ド メ イ ン 名 (4)

絵にすると…
jp 日本全部
ac.jp 日本の高等
教育機関全体
DNSの目的


www.jobu.ac.jpのIPアドレスを知りたい
初期には,ドメイン名とIPアドレスの対応表
を使っていた
 集中管理
 定期的に更新
 利用者は,その情報を取りにいく
 インターネットの規模の拡大で破綻
 hostsというファイルが残っている
D N S (1)


ドメイン名とIPアドレスの対応に関する情報の分
散データベース
 ドメイン名 ⇔ IPアドレス
 データを分散して保存する
ドメイン名からIPアドレスを知りたいとき,または
その逆のとき,データベースのサーバ(DNSサー
バ)に問い合わせる
D N S (2)

インターネットに接続している組織はDNSサーバ
を用意する
 その組織内の情報を管理(ホストのドメイン名
とIPアドレスの対応)する
 その組織内・外からの問い合わせに答える
 上武大学にDNSサーバがある
D N S (3)


問い合わせを受けたサーバが,世界中の情報を
持っているわけではない
では,知らないことを尋ねられたらどうするの
か?
たらい回し

ある人(A)に“何か”を尋ねる

Aは,別の人(B)に尋ねるよう教えてくれる

Bは,別の人(C)に尋ねるよう教えてくれる

(以下続く)

“何か”を答えてくれる人にたどり着ければ良い
のだが…
D N S (4)


上武大学のホストから,www.example.co.jp
にアクセスする
 www.example.co.jpのIPアドレス
ホストは,上武大学のDNSサーバに尋ねる
 大学のDNSサーバが知っていれば,サーバ
が回答して終わり
 知らないときはどうするか?
D N S (5)



(www.example.co.jp)
“www.example.co.jp”は,“jp”にあるホ
スト
大学のDNSサーバは,あるDNSサーバに,
“jp”のことを知っているサーバのIPアドレ
スを尋ねる
 “知っている”⇒“管理している”
“jp”を管理しているDNSサーバ(“jpDNS”とする)のIPアドレスが分かる
D N S (6)


(www.example.co.jp)
“jp-DNS”に“co.jp”を管理しているDNS
サーバのIPアドレスを尋ねる
“co.jp”を管理しているDNSサーバ
(“co.jp-DNS”とする)のIPアドレスが分
かる
D N S (7)


(www.example.co.jp)
“co.jp-DNS”に“example.co.jp”を管理している
DNSサーバのIPアドレスを尋ねる
“example.co.jp”を管理しているDNSサーバ
(“example.co.jp-DNS”とする)のIPアドレスが分
かる
 “example.co.jp-DNS”は,example.co.jo(多分
会社)のDNSサーバ
D N S (8)


(www.example.co.jp)
“example.co.jp-DNS”に “www.example.co.jp” の
IPアドレスを尋ねる
“example.co.jp-DNS”は “www.example.co.jp” の
IPアドレスを回答する
 たどり着いた!
 このIPアドレスを,大学のDNSサーバは,最初
に問い合わせてきたホストに回答する
D N S (9)


では,最初に尋ねるあるサーバとは?
ルートサーバ
 世界中で13システム(複数のサーバからなる)
 ルートサーバのIPアドレスは,どのサーバも
知っている
D N S (10)
www.example.co.jpのIPアドレス?
大学の
DNSサーバ
www.example.co.jpの
IPアドレスは,…
D N S (11)


実はドメイン名の階層
と同じ
各サーバは,すぐ下
の情報だけを知って
いれば良い
 分散データベース
D N S (12)

いつもいつもルートサーバに問い合わせている
わけではない
 一度調べたIPアドレスをしばらく覚えておく
 先の例では,大学のDNSサーバは,
www.example.co.jpのIPアドレスをしばらく覚え
ておく
 キャッシュ
D N S (13)


メールサーバ
[email protected]
“jobu.ac.jp”宛のメールを受け取るメールサーバ
を検索する機能もある
D N S (14)


キャッシュ内のデータと現状と一致しないことも
 現状が変わっても,すぐには反映されない
 誤ったIPアドレスを答える
キャッシュに誤った情報を書き込まれることも
 脆弱性のあるDNSのソフト
 偽物のサイトに誘導
利用者のPCの設定
IPアドレスに関して
利用者のPC



インターネットのノードの一つ
IPアドレスが必要
勝手にIPアドレスを決めることはできない
 ここでは,あるIPアドレスを使うことになってい
るものとする
 そのIPアドレスをどうやって設定するのか?
Windows Vistaの場合
IPアドレス

自分で設定できるが,“自動的に取得”が普通
か?
DNSサーバのIPアドレス


これが分からないと困る
“自動的に取得”
“自動的に取得”


DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)
DHCPサーバを用意すれば,クライアントの設定
は自動的に行われる
もし,自分で設定なら




いろいろな情報を管理者に尋ねる
192.168.10.68の先頭26ビットは
192.168.10.64
IPアドレス
 例 192.168.10.68
ネットワークアドレス
 例 先頭26ビットであると指示された
 192.168.10.64/26
デフォルトゲートウエイ
 デフォルトルートの送り先
経路制御
ルーティングテーブルは誰が管理する?
インターネットのごく一部
新規参加
新しいネットワーク
の情報は,この
ルータにどうやって
反映するか?
ルーティングテーブルの管理(1)


ネットワークは日々刻々変化している
 追加・削除
 一時的なトラブル
ルータのルーティングテーブルも,ネットワークに
対応させなければならない
ルーティングテーブルの管理(2)


静的経路制御
 人間が手作業でテーブルを更新する
動的経路制御
 隣接するルータが,定期的に情報交換する
ルーティングテーブルの管理(3)


動的経路制御にはいくつかの方法がある
 RIP
 OSPF
 BGP
一般ユーザにとっては,どうでも良い
ま と め
ま と め(1)

DNS
 ホスト名 ⇔ IPアドレス
 インターネットで重要な働き
 名前位は常識として
ま と め(2)


利用者のPCの設定
 DHCPがあれば,自動化
ルーティングテーブルの設定
 一般の利用者は知らなくても困らない