CERN報告 ~ 19/10/06

ATLAS前後方ミュー粒子
レベル1トリガーシステム
-全システム稼動に向けて-
名大理 杉本 拓也
戸本誠,奥村恭幸,高橋悠太,長谷川慧,佐々木修A,池野正弘A,田中秀治A,鈴木友A
坂本宏B,川本辰男B,石野雅也B,織田勧B,久保田隆至B,平山翔B,金賀史彦B,結束晃平B
蔵重久弥C,松下崇C,石川明正C,早川俊C,中塚洋輝C,菅谷頼仁D,福永力E
他 ATLAS日本TGCグループ
名大理,KEKA,東大素セB,神戸大自然C,阪大理D,首都大数理情報E
ATLAS検出器
Barrel muon chamber
EM calorimeter
Inner tracker
7TeV
proton
7TeV
proton
Solenoid
magnet
25m
Barrel toroidal
magnet
Thin Gap Chamber (TGC)
45m
Endcap toroidal magnet
Total Weight: 7000 tons
Hadron calorimeter
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History of TGC System
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Trigger System in ATLAS
f
25m
R
Thin Gap Chamber
 いつ?どこに?を測定
Lvl1 Endcap Muon Trigger
2/3 coin
トロイド磁場による 横
運動量(Pt)解析
3/4 coin
Endcap
toroid
Pt=∞
μ
無限運動量トラックからのズ
レを数値化
6段階の閾値により ト
リガーを発行
IP
TGC1
TGC2 TGC3
Trigger!!
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TGCシステムの概要
• CO2 + n-pentane
• HV: 2.9kV
• ガス増幅率 106
• タイムジッター< 25ns
いつ?
どこに?
PS Board
100m
VME Crate
1/12セクター
エレキハット
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システムの規模
+
+
+
+
+
1/12セクター:72セクター
TGC検出器 : 3600枚
総読み出しチャンネル : 320k
動作領域 : 6000m2
ASIC4種類、(Anti-fuse) FPGA
設定レジスタ数 :50種 150k
+ 総データ量:450k byte
26ラック
VMEクレート:17台
2006年よりインフラの整備を開始!
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モジュール設置とケーブリング ①
電源
Hpt
SSW
Fiber-PP
ケーブリングミス=不感領域の増加
CAT6の担当範囲
Opt Fiberの担当範囲
+ Trigger : ~160ch
+ Trigger : ~ 600ch
+ Readout : ~160ch
+ Readout : ~1,200ch
修理、メンテナンスも考えて
キレイに配線しなおした
26ラック全て完了!!
所要時間:~6時間/ラック
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モジュール設置とケーブリング ②
+ Trigger/Readout用Opt Fiber
~600ch / ~1,200ch
+ L1A用Opt Fiber (4本/セクター)
~6,000ch (半セクター)
+ Control用Opt Fiber (2本/セクター)
~12,000ch (1セクター)
+ MUCTPIへのケーブル (6本/セクター)
~5,000ch (半セクター)
全ての配線が完了(2008年7月)
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システムチェック
• コントロールラインのチェック
– リセット信号の動作確認
– 全ビットの読み書きを確認
• 不良モジュールの発見、交換
• シグナルタイミングのチェック
– 全ての信号が到達するタイミングを揃える
• 4つのdelay回路で調整
(2008年春学会にて報告)
• シグナルケーブルの結線チェック
– テストパルス+宇宙線でチェック
• トリガーライン
• リードアウトライン
(23pSJ3 長谷川)
(2008年春学会にて報告)
– 320kチャンネル 全数スキャン
– 不良箇所があれば、極力修復を試みた。
• アクセス困難な場所が非常に多い
欠けの単位
数
ASD (~16ch)
x3
単一チャンネル
X 20
最終結果:計65chの欠損にまで抑えた! (~2x10-4)
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ATLAS統合試運転
• 約2ヶ月に1度のキャンペーン
– 本番と同じ環境で、宇宙線を捕らえる。
– 検出器、ソフトウエアのデバッグ
– 本番へ向けた練習期間
• 約2週間の連続運転
– TGCも計10回参加  トリガー発行
期間
TGCセクター数
M3
6/4~6/18
1
M4
8/23~9/3
1
P1
10/1~10/7
3
M5
10/22~11/5
6
P2
12/3~12/10
6
M6
3/3~3/9
6
P3
4/11~4/16
6
P4
5/19~5/25
7
M7
5/29~6/3
13
M8
7/11~
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2007
2008
• 徐々に動作領域(1/12セクター)を拡張して行った。
8/6に24セクター(フルシステム)での動作に成功
TGC Trigger!!
宇宙線貫通イベント
M6 run中のATLAS
Control Room 10
Monitoring Tools
SSWの状態
HPTの状態
各セクターのrate
Electronics Monitor
Trigger Rate Monitor
Rateの履歴
シフター用のツールとして整備中
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宇宙線によるhit map
C-Side(-z側), 3stationの重ね合わせ
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1st beam event on TGC
A-Side(+z)からC-Side(-z)へ抜けていった
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Summary
• TGCを用いたトリガーシステムの構築、試運転
– フルシステム(24セクター)で動作させる事に成功
(23pSJ3 長谷川)
• システムチェック
– トリガーライン/リードアウトライン/コントロールライン
– 欠損チャンネルをスキャン  全体の0.02%
• ATLAS統合試運転に参加。トリガーを発行
– 安定して宇宙線データを取得できるようになった
• 9/10の1st beamイベントも捕らえる事が出来た。
– モニターツールなどの整備も進んでいる。
今度の高エネニュースに
記事が載ります
• 今後
– ビームとの同期
• LHCクロックとのphaseを合わせる
• BCID counterのキャリブレーション (BCID = 1を探す)
– 動作条件の最適化
• ゲート幅、Vth、HV、ホットチャンネルのマスク
– 他の検出器と合わせた解析
(23pSJ4 金賀)
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We are ready for starting collision!!
but…
Backup Slides
タイミング調整
①TOFの差
②信号ケーブルの差
45種類 (1.8m ~ 12.5m)
TOF+ケーブル長
+ 最大:116.0nsec
+ 最小:65.3nsec
3つのdelayで調整
+ delay1: Test PulseでTOFをエミュレート
+ delay2: 信号ケーブルの差
+ delay3: LHC Clockとのphase合わせ
(どれも1ns以下の精度で調整可能)
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タイミング調整 (cont)
③ファイバーの差
エレキハット
パルスの往復時間で測定
MUCTPIのdelayで吸収  OK
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Trigger Rate for single beam
First beam!!!
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欠損チャンネルマップ
Forward領域
Endcap領域
(L1,L2,L3)
(L4,L5)
(L6,L7)
C-Side
A-Side
Endcap領域
Forward領域
z
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欠損チャンネル分布
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宇宙線によるhit map
本番用のシステムで、宇宙線を捕らえた!
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Level1 Muon Trigger Rate
https://twiki.cern.ch/twiki/bin/view/Atlas/MuonHLTGeneralDocument
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