スペース重力波アンテナ DECIGO計画 宇宙科学シンポジウム @宇宙科学研究所 2003年1月9日 川村 静児(国立天文台)、中村 卓史(京大理)、坪野 公夫(東大理)、瀬戸 直樹(阪大理)、高野 忠(宇宙研)、安東 正樹(東大理)、井岡 邦仁(阪大理)、植田 憲一(電通大)、神田 展行(阪市大 理)、阪上 雅昭(京大総合)、佐々木 節(阪大理)、佐藤 孝(新潟大工)、柴田 大(東大教養)、田 中 貴浩(京大基研)、千葉 剛(京大理)、中尾 憲一(阪市大理)、長野 重夫(国立天文台)、沼田 健司(東大理)、細川 瑞彦(通総研)、横山 順一(阪大理)、吉野 泰造(通総研)、他DECIGOワー キンググループ(国立天文台、京大理、東大理、阪大理、宇宙研、電通大、京大基研、お茶大 理、近大理、産総研、東海大理、東大宇宙線研、東北大理、新潟大理、新潟大自然、弘前大 理、広島大理、理研、早大理工、Caltech、Penn. State Univ.、Washington Univ.) 重力波とは? 重力波源 重力波 伸びる 縮む 縮む 伸びる レーザー干渉計による重力波検出 重力波源 重力波 伸び る 縮む 鏡 鏡 ビームスプ リ ッ タ 光検出器 レ ーザー 鏡 レーザー干渉計による 重力波検出は アーム長が長いほど感度が高くなる 重力波は 鏡 ひずみ一定 レーザー レーザー 光検出器 光検出器 鏡 鏡 地上の大型干渉計 GEO (600m) LIGO (4km) TAMA (300m) LCGT (3km) LIGO (4km) VIRGO (3km) AIGO (?km) TAMAの成果 2000年夏: 世界最高感度達成 2001年夏: 世界最長の1000時間観測 1 0 -13 F eb . 1 99 9 Se p. 1 999 10 -15 Se p . 2 000 10 -17 Ju n. 20 01 1 0 -19 Au g. 2 00 2 10 -21 10 100 1k Frequency [Hz] 10 k 10 0k 干渉計を宇宙に持っていくと もっと長くできる • 信号が増える -重力波と光の相互作用の時間が長くなるため -ただし高周波では信号のキャンセルが起こる • ノイズが減る -地面振動や重力場の揺らぎノイズが小さい 低周波で感度がよくなる LISA Laser Interferometer Space Antenna • NASAとESAの共同計画 • 1mHz~10mHzを狙うスペース重力波アンテナ • 2011年打ち上げ予定 地上の重力波アンテナと LISAの間の周波数ギャップ ストレイン [Hz-1/2] 10-18 LISA 10-20 ギャップ 地上の重力波アンテナ (LCGT) 10-22 10-24 10-4 10-2 100 周波数 [Hz] 102 104 DECIGOとは何か? Deci-hertz Interferometer Gravitational Wave Observatory 短距離型スペース重力波アンテナ 10-18 ストレイン [Hz-1/2] LISA 10-20 DECIGO 10-22 10-24 LCGT (感度:任意) 10-4 10-2 100 102 周波数 [Hz] 104 周波数ギャップを埋めることの 重要性 新しい窓は新しい物理を生む! LISAの帯域から出て行った連星からの重力波 の検出 地上干渉計の帯域に入る前の連星からの重力 波の検出 宇宙初期からの重力波 全く新しい重力波源 全く新しい物理 アーム長と感度の関係 ストレイン [Hz-1/2] 10-18 100 f-2 LISA 10-19 10-20 10-21 力の雑音: XFN/L∝1/L f1 DECIGO f0 f0:1/L f0 アーム長:(1/100)LISA LISAと同じ技術レベル 100 ショットノイズ (f<f0): XSN/L∝P-1/2/L∝(L-2) -1/2/L=L/L 10-4 10-2 100 周波数 [Hz] 102 DECIGOの感度 ストレイン [Hz-1/2] 10-18 10-20 DECIGO (LISAの技術レベル L=5×107m) LISA LCGT 10-22 DECIGO究極の感度1000 10-24 DECIGO究極の感度 (量子雑音のみ M=100kg, L=5×108m) 10-26 10-4 10-2 100 周波数 [Hz] 102 104 DECIGOの有利な点 0.1Hz付近には重力波雑音がない Extra-galactic WD-WD 10-10 WD-WD Extra-galactic NS-NS LISA - 1yr 10-16 10-13 宇宙の膨張加速度の直接計測 膨張 +加速? DECIGO 重力波 連星中性子星 (z~ 1) 出力 ストレイン テンプレート (加速していない場合) 実際の信号 位相遅れ~1sec (10年の観測) 時間 Seto, Kawamura, Nakamura, PRL 87, 221103 (2001) DECIGOに必要な技術 3台の衛星 フォーメーションフライト 太陽輻射圧など 重力場による動き ドラッグフリー衛星 光が広がる 位相ロックして増幅反射 ヘテロダイン検出 DECIGOワーキンググループ 2002年初頭に結成 現在83名(天文台、宇宙研、大阪市立大、阪大、 京大、通総研、電通大、東大、宇宙線研、東北大、 新潟大、早大他) 2002年5月9日第1回ミーティング開催 50名以上の参加者 科学的成果とフィージビリティーについて検討 2003年秋を目標に目的とリクワイヤーメントを設定 R&Dの立ち上げ R&Dの立ち上げ 精密衛星測位による地球環境監視技術の開発 (平成14年度より科学技術振興調整費の課題と して採択)のサブテーマの一つとして通総研・新 潟大・天文台で衛星間測距のシミュレータを製作 LISAの技術開発の一環としてドラッグフリー技 術に伴う低周波での雑音の確認実験をNASAの Goddard・東大・天文台との間で共同研究を行 なうことを検討中 まとめ DECIGOで地上重力波アンテナとLISAとの 間の周波数ギャップを埋める この周波数帯は重力波雑音がない DECIGOで宇宙膨張の加速度を計測できる DECIGOワーキンググループが発足
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