仮想化技術を利用したバーチャルルータの構築と最適化 海尻研究室所属 花田真澄 2009年2月7日 目次 ・背景(口頭) ・PC仮想化技術 ・他の装置で実現されている仮想化技術 ・目的(1) ・目的(2) ・監視行為の意味するところ ・各結果について ・再アプローチ ・今後の課題 背景 • CPU・主記憶装置・HDDとPCを構成する各部品の高 性能化と大容量化により著しく高性能化された物理 上の1台のPCに対して、論理上のPCを複数に構築 する仮想マシン作成のための仮想化技術が成立し て久しい。最近では、CPUメーカーが仮想化支援技 術を提供するなど仮想化技術に注目が集められて いる。仮想化技術はPCに限ることなく、CPU・ネット ワーク・ストレージといった各種装置も仮想化技術の 対象となる。 PC仮想化技術 物理的な1台のマシン上に、 複数の仮想PCを、動作させること。 ex. WebサーバとDBサーバとアプリケー ションサーバ(危険) 背景:CPU・主記憶装置・HDDとPCを構 成する各部品の高性能化と大容量 化により著しいPCの進歩 メリット:リソースの高効率化、運用の簡 素化、多サービスの提供。 実現手法: jail,OpenVZ,Xen,VMware 他の装置に対する仮想化技術 右の図では、 ロードバランサーを用いた 負荷分散の実現を表している。 先に述べた事例とは正反対 である、統合を意味している。 統合と分離という矛盾した機能 を上手に使いこなすことが、 ケースによって必要である。 目的(1) 回線の冗長化のために 右の図のようなトポロジー を仮想化技術によって 作成された仮想ルータ 実現すること。 目的(2) 仮想FireWallとVLAN により右の図のような 構成にする。 予想されるメリット: きめ細かいアクセスコント ロールとログによる有効 な監視 監視行為の意味するところ 監視という言葉からネガティブなイメージをもたらす。 監視とは、リソースを有効活用・安全性の確保が目的。 監視そのものは、直接人の行動を制約しない。 万一の際には監視ログにより、迅速な対応。 しかしながら、専用機材は高価である。 また保守費用が高額である。保守契約を行わない場合、 セキュリティーに問題を抱えることになる。 加えてユーティリティを使わない場合 管理者の負荷を高めることになる。 目的(1)に対しての結果 補足 • RIP使用 • PPP0ダウン時には 経路切り替えに 成功する。 目的(2)に対しての結果 VLAN(virtual lan)および FireWallの数を多くする ことでよりきめ細かくアク セスコントロールをする ことが可能になる。 (究極的には個人単位の FireWallまで実現可能。) ウィルスの一部種類の 感染拡大にも有効に作 用することが分かった。 再アプローチ • httpに関してはproxyサーバとしてsquid、smtpに関し てはリレー配送のためpostfix、pop3については ProxyサーバーとしてDelegateを各仮想サーバー上 に設置することで、直接外部ネットワークにアクセス しない構成を構築した。 今後の課題 • 物理的に一台のサーバー機にたいして複数のサー ビスを実現させた。しかしながら、試験環境において は相当数の仮想PCにより多種類のサービスを物理 的に1台のマシンへの集約が可能。しかしながら、 今回の試験環境と違い運用段階においては、いくら 高性能化したとしても機能凝縮によりトラフィックが 集中する状況すなわち、ピークタイムによりリソース は枯渇し物理マシンがダウンする状況は想像に難く ない。 ご清聴ありがとうございました。 今後の試みとして、通常サーバーとはピークタイム以 外の稼働率は極めて低いものであるから、サービス 毎にアクセス特性とピークタイム時の精密な測定 を行い取得したデータから、オペレーションズ・ リサーチ上、特に線形計画の見地から適切なリソース の配分を試みたい。 また、仮想技術のマイテグレーションを有効に使う事も 考えられる。
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