地域医療計画の策定における 保健所の役割 • 島根県出雲保健所 医事難病グループ課長 山口満明 主任 安井健二 • 参加者16名 • 学生16名 医療計画の見直しにおける課題 • 医療計画の作成において、脳卒中等4疾患5 事業について、地域での連携体制構築が求 められた <圏域の状況> • 急性期病床は充分にある • 回復期病床が150床不足している • 利害関係も絡む中でどのようにして回復期病 床を増やし、地域での連携体制を構築するか 病院長等会議の開催 • 圏域内の病院長、医師会長、市町担当課長 による会議を開催 • 圏域内での連携を図るために、公立病院によ る回復期病床の確保、地域連携パスの作成 を行うことを確認 • 連携を図るために地域連携パスを作成するこ とを申し合わせる 医師会・医療機関を含めた地域の関係者 トップの会議を設定できるのは保健所 論点 • 在宅の受け皿はどのような姿が考えられるか • 回復期病床不足をどうやって充足させていく か • 地域連携クリティカルパスをどうやって作成し ていくか 1、在宅の受け皿を作る • 回復期病床にいても、在宅で対応できる人が 多いのではないか • 不足する回復期病床の問題を解決するには、 介護、医療、福祉などの在宅サービスを確保 することが大切 • 急性期病院が、患者の医療の必要性と在宅 サービスをコーディネートする機能を持つこと が必要ではないか・・・難しい そのために保健所は何をすべきかを考えよう 権限はないが、できることがあるのでは。地域 の資源を知り、つなぐ 2、回復期病床をどうやって確保するか • 回復期病床は赤字。だから、回復期病床を確 保すれば利益を得ることになる急性期病院が 負担するシステムの確立が必要 • すぐには解決できないので、在宅医療の充実 を図る →そのためには、開業医(医師会)の協力に よる地域の連携体制を確立する →家族の負担を軽減するために地域のセル フヘルプグループを育成する 地域連携パスの作成をどうやって 進めるか? • 地域の医療機関それぞれに利害が絡む中で、 調整をするのは極めて難しい • 調整役の保健所がどこまでできるのか • 調整のためにはアメとムチが必要だが、保健 所はそれを用意できないのではないか • 連携パスはお金になると言う仕組みが必要 地域連携パスは目的ではなく、地域にお ける連携システム作りの手段 学び、疑問、心残り • 保健所の役割がわかった。 • 利害等調整するには苦労あったろうが、ここまで連 携図ができたのはすごい。 • 保健所は貴重な仕事をしている。地域医療の調整 役。 • しかし、新しい医療政策を地域でどのように展開す るのか、という時代に、今の保健所では通用しない のではないか。新しい行政ニーズに対応できる保健 所像が必要ではないか(名称も含めて) 栄養大学学生の意見 • 若い人が少ない島根では、療法士さんも少な くて、在宅でお世話をしようにもできないので はないですか? • 在宅で療法士さんなどにも来てもらうと、お金 がかかって、長くは持たないのではないです か。どうするんですか? •結局は、地域でささえあう体制が必 要なのではないですか! 私の結論 • 保健所の役割:地域における調整機能 地域の資源を知る。 信頼関係づくり、人間関係づくり 何が必要で、何が大切かを整理できる力量 • 格差社会の中で 地域での支えあい、支援体制 ・・・コミュニティの再生 ソーシャルキャピタルが大切
© Copyright 2024 ExpyDoc