スライド 1

医療情報ネットワークについて
平成23年 7月 9日 (土)
宮城県仙台市
本田整形外科クリニック
本 田
忠
地域の災害情報ネットワーク
全国の医療情報ネットワーク
地域の災害情報ネットワーク
危機管理組織図
県医師会
事務局
各対策部
責任者
青森市
医師会
主な役割
弘前市
医師会
八戸市
医師会
西つがる
医師会
南黒市
医師会
・会員の安否確認
・会員への協力要請
・会員間の相互応援体勢の立案
・危機管理体制の全般統括
・最優先業務の決定
・平時体制移行の決定
・その他全社的事項
・対策本部の設営
・協力要請に対しての対応
・地域への情報発信
・広報・マスコミ対策
・官公庁対応
・重要書類の確保
北五
医師会
上十三
医師会
むつ下北
医師会
・薬の緊急手配
・資機材の再調達
・緊急資金の手配
弘前大学
医師会
県及び郡市医師会レベルで
必要なもの
1)衛星携帯電話 :ワイドスターII
2)mopera
3)imode
4)自家発電機
ワイドスターのシステム構成と特徴
衛星携帯電話:ワイドスターII
三菱電機株式会社
重量 約1.3kg(電池含む)
連続通話時間 約2.2時間
(音声通話の場合)
・現在、N-STAR衛星は、
赤道上空36,000Kmの
東経136度(c号機)と
東経132度(d号機)に
位置しています。
NTTドコモの衛星電話サービス
導入のメリット
エリアは日本国内+沿岸約200海里
ワイドスターは、赤道上空36,000Kmの静止衛星を利用
通信ルートの二重構成により、万が一の故障でも安心
信頼性の高い通信サービス
静止衛星を含めた通信設備は、災害時の輻輳に強い
操作は簡単、持ち運びにも便利
アンテナを南方にあわせるだけ、あとは携帯電話の
ダイヤル手順と同じ。
mopera (+imode)
:NTTドコモのプロバイダ
なければimodeへ同報発信はできない。
iモード未対応スマートフォンとも可能
サーバがあれば必要ない。
自家発電機
ポータブルガス発電機 GE-900B GE-900P
850W
60dB
プロパンガスで9時間動く
消費電力のめやす :850W
PC;30W
モニター;120w
プリンター 50w
騒音のめやす ;60dB
50dB 劇場、映画館の観客の
ざわめき
80ー90dB 車のエンジン音
各郡市医師会
|
会員各位
会員が必要なもの
1)携帯端末
2)imode
Imode
350円/月
機種依存がない
メールアドレスを持っている
人となら誰とでも可能。
全国の医療情報ネットワーク
情報は伝わらなければただのゴミ。
情報は読まれなければ伝わらない。
1)縦の糸:専門学会の連携(各専門学会)
2)横の糸;医師会の連携:医師会は3層構造(日医、県医、郡市医師会)
糸の数が増えれば増えるほど有効となる。網の目が完成する。それこそネットそのもの。
日本医師会は組織は3層構造であるが情報は1層構造であるべき
日本臨床整形外科学会ML
(JCOA-ml)
参加資格;日本臨床整形外科学会会員
参加者数;2014名
管理者;IT戦略委員会(担当理事 本田忠)
HP: http://www.jcoa.gr.jp/
大学病院医療情報ネットワーク
(University Hospital Medical Information
Network = UMIN)
全国42の国立大学病院のネットワーク組織。
東大病院内にセンターが設置
現在MLは6000以上動いている。
登録者総数;約30万名(平成20年9月)
日本医師会は3層構造
1
47
890
日本医師会
県医師会
郡市医師会
会員数165,841人 (平成22年12月1日現在)
代議員数:354名 (会員約500名に一人)
16万人の総会は困難
1)会場確保は困難
2)総会コスト増
3)郵送:返事が確保できるのか
なぜ組織は変われないのか
(柴田昌治著日本経済新聞社1998年刊より)
組織の生産量をあげる
・納得を得る
納得なければ決議事項は守れない
・参加意識を育てる
納得する方が多ければ多いほど力になる
ネットの有効利用をはかる
日本医師会のネットの現状
双方向性の観点から
1)談話室:BBS 会員同士の対話
2)目安箱:会長への直接の意見
16万人のネットは可能か
1)十分可能
2)気軽にまじめな話をする場の作成
・答えがあらかじめ用意されていない
価値観の押し付けをしない
・結論を出すことがノルマ化されていない
まとめることはあえて必要ない
・決まったプログラムがない
進行はあくまでその時の状況しだい
・気楽な場とする。
(柴田昌治:オフサイトミーティング)
組織の活性化
Q:単なる世間話のために、コストを掛けて16万
人集まる必要があるのか。
内部対立が生じ、収拾がつかなくなるのではないか。
A:組織の活性化のためにネットは必須
「どうせ自分だけ言ってもムダ」「余計な事はしない方
がいい」
なあなあで協調しあう組織(負のエネルギーによる見
せ掛けの安定)から会員同士が協力し合える関係(正
のエネルギーによる不安定)を作る
実際会う会議の限界
1)議事録を見れば、話し言葉の限界はわかる
話し言葉の冗長性、繰返しの多さ、議論の雑さ。 話したことの半分も議
論されない。結論もでない。会議は常に時間が足りない。
2)会議は時間空間コストがかかりすぎる
3)意思決定が遅い
会議まで時間がかかるから、その間は何も討論されない。
4)討論時間不足
常に討論不足のまま意思決定される。
5)参加者が限られる
参加しない方は参加意識は育たない。
各メディアの比較
時間
コスト
実際会う会議
×
テレビ会議
×
メーリングリスト ○
距離
コスト
×
○
○
金銭
コスト
×
△
○
はいり
やすさ
○
△
×
• メーリングリストはもっと有効利用されるべき
ネット上のツールは目的により
明確に使い分けする
比較
browser vs mail
1)クリック数:browser>mail
ブラウザ使用の場合は最低2クリックとなる。
メールであればワンクリック。
この差は「日常比」の差となって現れる。
少しでも面倒であれば日常的に使用しない。
2)情報量:HP>ML>BBS,SNS>>twitter
広報としては情報量は多いほうが良い。
組織内のツールとしては双方向性
の高いMLを基本とすべき
組織運営上は委員会等の代用として
の「双方向性」が、もっとも大切。
「安全性」や「クリック数の少なさ」、
「双方向性」、「情報量」からも、MLが
メイン。
メーリングリストの登録者数
1)配信時間に規定される
登録者が増加すれば遅くなる。スプレッド配
信を利用する。
2)配信が遅くなれば分ける。
3)サーバの機能に依存する。
16万人のネットの具体的デザイン
MLの基本設定
1)登録アドレス以外書き込めない
2)添付ファイルは物理的に禁止
テキスト形式のみとする。
3)HP上にファイルや画像をアップする場を準備
MLは複数立ちあげる
話題で分けると分別が困難。参加者で分ける
a)対話用(メイン)
内科系、外科系、開業医、勤務医、研修医
(サブで話題別;感染症、医療事故)
b)入退会管理専用
新規入会案内とマニュアルを同時に流す
c)情報伝達専用
メールマガジン:会よりのおしらせ
運用
1)匿名性の排除;署名を励行する
2)規約:退会規定の明記
3)管理委員会をつくる
医師があくまで責任を持つ
プログラミングをできるだけ自前で行う。
4)ネット会員名簿の明示
ネットの名簿にかけば自動的に入退会管理MLに新
規メンバーとして自己紹介がマニュアルとともに流れ
る。常にマニュアルが流れてかつ新規参加者が明示
される。
MLの利点欠点
常に参加者を増やす努力を継続する。
1)MLは日常比は高い
毎日使える(日常比:毎日使う率)
2)MLは接触率が低い
参加していなければ一切読めない。
(接触率;一般的に目にする率)
情報伝達の合理化
1)郵送とネットの重複を避ける
a)郵送のみ
b)郵送とネット双方
c)ネットのみ
2)データ形式はテキスト形式が基本
PDFやjpgはやむをえない時のみ。
配信法
1)HPに文書を蓄積する
2)MLに自働配信する
HPのDB(データベース)に書
き込むと自動的に情報伝達ML
に流れる
様々なハードル
1)コスト
経費の増大、サーバーへの負荷
2)管理
3)スパム
4)会員同士の争い
コスト
1)インターネットは金食い虫
業者まかせにしない。会内で開発する。
Do it myself
2)サーバは複数台必要
参加者は幸い徐々に増えて行く
管理
管理委員会の組織化が必要
1)入退会管理
2)ネット会員名簿
3)入退会連絡ML
(新規入会自己紹介とマニュアル)
スパム対策
1)添付ファイルを禁止する
テキスト形式が基本
2)サーバレベルでフィルターを付ける
会員同士の争い
1)退会規定の明示
2)匿名性の排除:署名の励行
ウイルス対策、フレーム防止など、安全性を高める
ために、署名を励行する。
3)信号雑音比 S/N比(signal-noise ratio)をあげる
悪貨Nは良貨Sを駆逐する。しかし悪貨Nの「物理的
駆逐」は困難。
悪貨Nそのもの批判は非生産的。参加者の発言努力
で良貨Sを増やす。
会員の制裁:日医定款
第12条 会長は、会員について次の各号の1に
該当するものがあると認めるときは、裁定委
員会の審議裁定を経て、戒告又は除名の処
分をすることができる。
(1) 医師の倫理に違反し、会員としての名誉又
は本会の名誉を毀損したもの
(2) 本会の定款に違反し、又は本会の秩序を著
しく乱したもの
ご静聴ありがとうございました