福祉教育委員会

平成26年度
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三島市議会福祉教育委員会視察報告書
視察日程
平成26年10月7日(火)~9日(木)
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視察先及び調査事項
(1)福井県敦賀市
認知症対策について
(2)和歌山県和歌山市
ICT教育について
(3)奈良県奈良市
認定こども園について
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視察参加委員
委 員 長
堀江
和雄
副委員長
土屋
利絵
委
員
大房
正治
委
員
藤江
康儀
委
員
碓井
宏政
委
員
栗原
一郎
委
員
川原
章寛
委
員
下山
一美
報告内容
次のとおり
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【視察地ごとの報告】
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視察先
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調査事項
福井県敦賀市
認知症対策について
(1)概要
敦賀市民が認知症の方を放っておかず、認知症になっても安心して暮らせる
まちを目指し、平成21年度から「認知症ほっとけんまち敦賀」をキャッチフ
レーズに認知症対策の推進をしている。
①
敦賀みまもりネットワークについて
認知症高齢者及び障がい者徘徊の方を見守るネットワークを作り、早期に発見
し、本人の安全と家族等への支援をはかるために、関係機関の連携と支援体制
を構築している取り組みである。連携施設は、医師会、警察署、老人クラブ連
合会、タクシー協会、社会福祉協議会、介護サービス事業者など61機関であ
る。あらかじめ身体的特徴など情報登録をお願いしている。情報登録届の内容
は、氏名・住所・身体的特徴・写真・
要介護認定状況・過去の行方不明の有
無など。これまでに72名の登録者が
あり現在59名(認知症高齢者56名、
障がい者2名、障がい児1名)7件の
利用実績がある。平成24年度は地域
住民との徘徊模擬訓練・協力機関との
情報連携確認訓練を実施した。今後の
課題は
○ネットワークの拡大・充実
○事前登録者として把握した方への支援
○市民への認知症に関する知識の普及啓
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発と地域での見守りの充実である。
②
認知症初期集中支援事業について
平成25年8月から国のモデル事業として実施
平成26年度から介護保険の地域支援事業として実施
目的:認知症になっても本人の意思が尊重される。できる限り、住み慣れた地
域で生活し続けられる。その為に認知症の方や家族を早期に集中的に支援する。
【認知症初期集中支援チームを市内3カ所に設置】
認知症初期集中支援チーム員:保健師、看護師、社会福祉士又は認知症に関す
る学会が定める専門医等
支援内容:医療機関への受診や継続支援、適切な介護サービスの利用支援、認
知症の重症度に応じた助言、身体を整えるケア、生活環境の改善、支援される
方のアセスメントツールを使用しての情報収集(認知症行動障がい尺度・身体
の様子のチェック票・行動観察シート・家族の介護負担度合など)
課題:医師会・医療機関との連携・いかに認識していただけるかが大きな課題。
まだ市民からの直接の相談件数が少ないので、更に相談窓口の周知、若年性認
知症の周知、医療機関との連携、認識の強化などが今後の取り組む課題である。
(2)所感
(大房委員)敦賀市では認知症に関する様々な事業が実施されていた。三島市で
も認知症は増えていくと予想されるため、今後「認知症サポーター養成講座」を
頻繁に開催し、認知症を正しく理解することで支援を広げていきたいと感じた。
(川原委員)敦賀みまもりネットワークでは、徘徊による行方不明が懸念される
高齢者等の事前登録がされ、緊急時には自治会や関係機関へのメール配信により、
早期発見や平常時における家族の不安解消が図られていた。
(藤江委員)認知症初期集中支援事業では、医師会、民生委員などと連携し支援
体制が構築されていたが、自治会との関わりなくして地域での支援は難しい。要
援護者リスト等を作成し単身世帯等の見回り強化を検討すべきだと感じた。
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【視察地ごとの報告】
1
視察先
2
調査事項
和歌山県和歌山市
ICT教育について
(1)概要
和歌山市では平成18年から市内小
学校53校に1700台のタブレット
PCを配備した。また平成22年度には
授業で1人1台のタブレットPCが使
える環境を整備するなどICTを利活
用した指導と学習について多くの実践
知を得てきている。今回は小倉小学校での授業風景を参観させていただいた。
【国語科学習
単元名:運動会の思い出を俳句に残そう】
先生が器用に電子黒板を操作し、過日の運動会での児童の様子が写し出され全
員で運動会を振り返った。その後、本日のテーマを頭に描きながら、各々まず
は紙に・感動の中心・表現の工夫・言葉選び・季語を入れるなどを考えながら
気持ちを五七五の俳句を考えて書く作業が始まる。4~5人のグループで、隣
の人と話しながらそれぞれが、自分の気持ちを俳句にしようとしている。その
間約20分ほどだろうか。その後一人1台与えられたタブレットPCを立ち上げ
俳句を器用に打ち込んで行くその光景はあたかも年賀状を作っているような感
じだ。イラストと色の配色も考え、運動会の様子を俳句のバックに作成、思い
おもいの画面に仕上げていく。教室の電子黒板には児童全員の書き込む様子が
ライブ映像のように映し出される。先生がいくつかの作品を選び大きく画面に
映し出すと、子どもたちからは歓声があがる。作品を表示された児童は照れな
がら俳句に込めた感想を発表。授業の最後に、子どもたちのお父さんお母さん
の読んだ俳句が映し出され、児童もお父さんお母さんはこんな気持ちで見てい
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てくれているんだなと、親の気持ちの一端を知ることになる。非常に素晴らし
いと感じた。さりげなく授業にICTを導入してさりげなくパソコン、電子黒
板を操る。機能を上手く使うことが大事であると感じた。その後、パソコンル
ームでこれまでの取り組みについての質疑応答。導入の一番の目的は、子ども
たちの勉強に取り組む意欲を促す効果がある。先生は、これらの環境をどのよ
うに教育、授業に活かしていくか、上手に使うのか、そして学力向上にどのよ
うに活かしていくのか、パソコン操作の研修に参加されていない50代以上の
先生に使っていただく動機付けをどのようにしていくか。様々な課題もあるが、
ICT環境がスマートフォンを始め
として生活に浸透してきている中で、
どのように子どもたちの学力向上に
活かしていくか、何のために用いるの
か。教育現場に携わる者だけではなく、
全ての方が一歩前進できる環境構築
とICTに使われないことも必要であると実感した。
(2)所感
(土屋副委員長)担当された先生が愛情をもって、パソコンだけに偏らない、だ
けどパソコンの良さも取り入れながら、子どもの授業にふさわしい、バランスが
とれた素晴らしい授業をしていました。
(栗原委員)授業の視察を通じ、ICT環境は、生徒たちの授業への集中を促し
ていることが感じられた。ICT環境は教育の目的ではなく、あくまでも教育の
「手段」としての活用と考えている点に着目できた。
(下山委員)ICT活用の学力向上などの目的に対し、報告した担当者から、
「ICT教育だけを取り上げて、総合的な学力向上の効果は確認しにくい」との
発言があったように、先進地であっても未だ道半ばの実感を受けました。
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【視察地ごとの報告】
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視察先
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調査事項
奈良県奈良市
認定こども園について
(1)概要
国において、平成18年に「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的
な提供の推進に関する法律」が制定され、認定子ども園制度がスタートしまし
た。奈良市はいち早く、この制度を取り入れ、幼稚園型認定こども園、保育園
型認定こども園、そして来春から幼
保連携型認定こども園に取り組ん
でいく方針です。奈良市は、1小学
校区に1幼稚園を目指し、平成5年
には、最大で41園の市立幼稚園を
保有するまでになります。
しかし、その後、少子高齢化に入り、
平成18年度には、奈良市総合計画の中で、市立幼稚園と小、中学校の規模、
及び配置の適正化の必要性について掲げ、教育委員会において、奈良市学校規
模適正化検討委員会が立ち上がります。子どもたちがより良い教育環境で効率
的な教育が受けられるようにと、中学校区ごとの統合、再編の計画案を作成し、
地域ごと進められています。いわゆるファシリティマネジメントと認定子ども
園への移行を結びつけながら、先進的に進められてきたように思います。幼稚
園では、定員数が足りていない。また幼稚園の数が将来を見通すと多すぎる。
また私立の幼稚園との関係。保育園では民間とも待機児童を抱えている状況。
新しい保育園を作るには財政的に厳しく、これからのさらなる少子高齢化を考
えると妥当とはいえず、既存の幼稚園の活用によって、待機児童の解消を進め
ていくしかない以上、認定子ども園を奈良市のように、上手に活用しながら、
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保護者、そして、近隣の私立幼稚園とのバランスをとっていかなければなりま
せん。さらに、三島市もそうですが、奈良市も公立幼稚園の数が多く、統廃合
を含めた議論が、平成18年当初からしてきたことは、素晴らしいことだと思
いました。今後はさらなる、統廃合を推し進めていくとのことですが、国の動
向を見ながら、三島市も見習わなければならないところが多々あるように感じ
ます。
(2)所感
(堀江委員長)公立園の取り組みが平成18年からであるが、現在も課題があり、
公立園の統廃合が思うように進捗していない。園児が一桁の園が存在しているこ
とは非常に驚いた。三島市に非常に参考になる取り組みがある。
(土屋副委員長)三島市と状況が良く似ていて、大変参考になりました。ファ
シリテイという言葉を使わなくても、しっかりファシリテイをすすめている市で
す。見習わなければならないところが多々ありました。
(碓井委員)平成21年から認定こども園を開園し、幼稚園型4園、保育園型
1園の5園が持ち味を活かした運営がされている。現在、幼保連携型のこども園
の開園に向け準備されているが、今までの経験が十分活かされたと思われる。
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