医療・介護サービスの提供体制改革 のための新たな財政支援制度に係る 第2回ヒアリング資料 平成26年8月6日 大阪府・大阪府医師会ほか関係団体 1 2 ■関係団体との意見聴取・提案(平成26年8月5日現在) ・関係団体に対し基金事業の趣旨及び具体的な事業の提案を 求める説明会を開催 3師会・府内医学部設置5大学合同説明会 医師会・大阪府病院協会・大阪府私立病院協会合同意見交換会 郡市区医師会説明会、公立病院協議会説明会 ・関係団体トップとの意見聴取を4月以降集中的に実施 ・提案総数は約250件 ・大阪府医師会(府域57地区医師会) ・大阪府歯科医師会(府域地区歯科医師会) ・大阪府薬剤師会(府域地区薬剤師会) ・大阪府看護協会 ・大阪府訪問看護ステーション協会 ・大阪府病院協会 ・大阪府私立病院協会 ・大阪精神科病院協会 ・大阪精神科診療所協会 ・大阪大学医学部・附属病院 ・大阪大学歯学部・附属病院 ・関西医科大学・附属病院 ・大阪医科大学・附属病院 ・近畿大学医学部・附属病院、堺病院 ・大阪市立大学医学部・附属病院 ・大阪歯科大学 ・公立病院協議会 ・大阪府歯科衛生士会 ・大阪府歯科技工士会 ・大阪府助産師会 ・大阪透析医会 ・大阪府栄養士会 ・大阪府食生活改善連絡協議会 ・大阪精神医学研究所 ・独立行政法人 府立病院機構 ・独立行政法人 国立病院機構 ・国立循環器病研究センター ・市長会、町村長会・関係市区町村 ・NPO法人ささえあい医療人権センター COML ・個別医療機関等からも提案多数 3 大阪府保健医療計画を踏まえた対策の必要性 ■2025年の大阪府の医療の実情を見据えた対策の実施 ○大阪府の実情は ・2010年の75歳以上人口約84万人が、2025年には 約153万人に増加(約70万人増加) ・大阪府は医療資源は豊富ながら、連携が全く不十分であり 病診・歯・薬連携や訪問看護の体制強化の取組みが必要 ・急性期病床が多く、療養病床への転換が喫緊の課題 →7:1病床は約3.4万床(全国の9.6%を占める)参考人口割合6.9% ○保健医療計画・地域医療ビジョンと整合性を図り、PDCAサイクル に基づき、的確な対策を実施 (基金を活用した対策の方向性) ➊病床の機能分化、連携の積極的促進 ➋在宅医療体制の整備(病診・歯・薬連携、訪問看護、多職種連携) ➌医療従事者の確保と資質向上 ➍介護保険計画などの他施策との連携・連続性 4 ➊ 病床の機能分化、連携の積極的促進 (事業の概要) ・地域包括ケア病床及び緩和ケア病床への転換の促進 ・専門病院と一般病院との分化を進め在宅医療、病診連携 を促進 (医師会・薬剤師会・民間・公立病院団体ほか) (主な事業) ・地域包括ケア病床・緩和ケア病床への転換(7億1千4百万円) ・病床機能転換に向けた誘導施策(4億円) 病床転換に伴う後方支援機関への搬送体制の整備 ・分野別の医療提供体制の充実強化 がん医療提供体制の充実強化(10億4千5百万円) ①がん医療提供体制充実強化事業 がん診療拠点病院等のがん医療機器整備・外来化学療法室等の整備 ②地域医療連携強化事業 がん診療拠点病院に対する連携体制強化会議・検討会等開催支援 「がん医療ネットワーク協議会」の運営・活動経費支援 HIV感染者に対する地域医療機関の受入体制整備(1千万円) 透析医療機関等におけるHIV感染者対応の促進 専門医療機関との連携の促進 ・ICTを活用した連携ネットワーク事業 地域医療介護ICT連携モデル事業(4百万円) 地域医療機関ICT連携整備事業(5千万円) 大阪e-お薬手帳(アプリ)のネットワークシステム構築事業(5千7百万円) 5 (事業の概要) ➋ 在宅医療体制の強化(在宅医療領域) ・在宅医療のコーディネート機能を充実 (医師会・歯科医師会・訪問看護ステーション協会等) ○地区ごとにネットワーク化の取り組み状況などを勘案し、 支援内容を3区分(A~C)に分類 ・地区の連携・取り組みが一定程度進捗している地区(A組) ・地区レベルの連携・取り組みを開始していく地区(B組) ・今後研修や勉強会を通じて連携・取り組みを進めていく地区( C組) (地区医師会)57地区 (8千2百万円) A・B組 医師会:在宅医療コーディネータ配置 +α ICT整備も含め ハード面を支援 A組 医師会 B組 医師会 C組 医師会:平成27年度以降研修を実施 (地区歯科医師会)56地区 A組 歯科 医師会 (1千7百万円) 在宅歯科ケアステーション設置 B組 歯科医師会:多職種対象の口腔ケア 連携研修 C組 歯科医師会:多職種対象在宅歯科診療 基礎研修 6 地区単位の在宅医療コーディネート機能の充実(イメージ図) 在宅療養支援病院等 保健所 薬局 在宅医療連携拠点 (地区医師会) 地域包括支援センター 市町村 ≪病診連携≫ 在宅医療コーディネータ の配置 訪問診療 ・病診連携の推進 ・多職種連携の推進 訪問診療 訪問看護 ステーション等 ≪多職種連携≫ 訪問歯科診療依頼 患者情報提供 在宅療養支援 ケアマネジャー等 診療所等 在宅歯科ケアステーション(仮称) (地区歯科医師会) 歯科診療所 ≪在宅歯科連携≫ 訪問歯科診療 口腔ケア指導 ・在宅医療コーディネータとの 連携 ・在宅歯科相談窓口 ・在宅歯科広報活動 7 (事業の概要) ➋ 在宅医療体制の強化(精神科領域) ・精神科病院における身体合併症を持つ精神科救急患者の 受入体制の強化 ・一般病院における精神科合併症を持つ救急患者の受入 体制の強化 (精神科病院協会・精神科診療所協会・医師会 等) (主な事業) ・一般救急病院から身体合併症患者の後方受入を行う精神科病院、及び 精神科救急の中で一般科処置を行う精神科病院への機器整備支援(7百万円) ・身体合併症患者を受け入れた一般救急病院への精神科コンサル事業、 及び精神科救急病院において身体合併症患者受入後の一般科処置を行う 医師配置の実施(1億4千5百万円:H27から) ・精神科救急医療における身体合併症対応力向上のための看護職員等 研修の実施(8百万円) ・大阪精神科病院協会 ⇒ 一般診療科病院の看護師向け「精神疾患について」の研修 ・医師会 ⇒ 精神科病院の看護師・カウンセラー等向け一般診療科救急研修(救命医等による研修) ・研修は実際の病院における実地研修を中心とした内容とする。 ・精神科救急医療の窓口統合によるトリアージ機関の整備(1千万円) 緊急措置の受付窓口と、精神科救急医療窓口を統合し、より効率的な精神科救急のトリアージ機能 (一般病院から精神科病院への受入調整等)を強化。 8 (事業の概要) ➋ 在宅医療体制の強化(在宅歯科領域) ・「大阪府在宅歯科医療プロジェクト」の展開 ・在宅歯科医療の充実・促進に向けた地域連携体制の強化 ・在宅歯科医療を支える人材育成をソフト・ハード面から支援 (歯科医師会・歯科衛生士会・歯科技工士会等) (主な事業) ・「大阪府在宅歯科医療プロジェクト」の展開(6千3百万円) 地域の実情に応じて、安心・安全な在宅歯科医療実施のために必要な機器を計画的に整備し、 地域における在宅歯科医療の充実を図るとともに、在宅歯科医療機器の改良に資する ・在宅歯科医療連携体制の推進(1千7百万円) 歯科医師会に在宅歯科医療連携室設置、地域の実情を踏まえ各地区歯科医師会に在宅歯科 ケアステーションを設置、未設置地区は多職種向け研修会等を実施 ・在宅歯科医療を支える歯科衛生士・歯科技工士への支援 ソフト:在宅歯科医療を支える歯科衛生士の人材育成事業(5百万円:H27から) CAD/CAMシステムを用いた歯科技工士人材育成事業(1百万円) ハード:在宅歯科診療のための歯科衛生士養成支援事業 (歯科衛生士養成所施設・設備整備)(1千5百万円) 9 (事業の概要) ➋ 在宅医療体制の強化(訪問看護領域) ・在宅医療に不可欠な訪問看護体制の充実を図る (看護協会・訪問看護ステーション協会) (主な事業) ・訪問看護連携体制構築支援(3百万円) 関係者からなる訪問看護推進協議会を設置し、実態調査等を実施 ・訪問看護人材供給体制の整備(1億1千2百万円) 訪問看護支援センター事業において、府域の訪問看護ステーションの総合的な支援(ステーション本部事業) 訪問看護教育ステーション事業において、身近な地域で体験研修や学習会を実施(ステーション11ブロック事業) ・訪問看護師定着支援(8百万円) 訪問看護師産休・研修等の代替職員確保支援、新人看護師指導支援 ・訪問看護人材の資質向上の促進(3百万円) 訪問看護師階層別研修、病院と訪問看護STの看護師相互の実践研修 ・訪問看護人材確保に向けた支援(7百万円) 看護学生インターンシップ事業、訪問看護職場体験事業 10 (事業の概要) ➌ 医療従事者の確保と資質向上 ・在宅医療を支える人材の確保・育成・資質向上ならびに 勤務環境の改善をハード・ソフト両面から支援 (薬剤師会・私立病院協会・看護協会・訪問看護ステーション協会等) (主な事業) ・人材確保・勤務環境改善の支援 医療勤務環境改善支援センター運営事業(1千2百万円) 医療従事者の勤務環境の改善促進を支援(相談、情報提供、助言、調査、啓発活動など)。 病院団体への委託を検討 医師等の勤務環境改善のための医師事務作業補助者(医療クラーク)の整備 診療報酬の対象外である特定機能病院に対し補助を実施 (2億3千4百万円) 病院内保育所施設整備費・運営費補助事業(7億5千7百万円) 地域の医療機関の医療従事者の保育受入実施で補助率優遇 ※対象範囲を国公立に拡大 地域医療支援センター(大阪府医療人キャリアセンター)の運営事業(6千4百万円) 医師が適宜に研修・指導を受け、効率的にキャリアアップが図れるよう情報提供と調整を実施 ・在宅医療を支える人材育成・資質向上の支援 新人看護職員等研修事業(1億4千万円) 看護師等養成所施設整備・運営費補助事業(14億8千7百万円)※対象範囲を国公立に拡大 無菌調剤対応薬剤師育成事業(6百万円) 在宅歯科医療を支える歯科衛生士の人材育成事業、CAD/CAMシステムを用いた歯科技工士 人材育成事業、歯科衛生士養成所への施設・設備整備事業(再掲) 11 基金の配分に際しての要望事項・留意点 ■事業費の規模については、関係団体からの提案に対して ヒアリングを重ね精査した。基金の配分に当たっては この点を十分勘案されたい。 ・基金総額904億円に対し、大阪府のH26年度基金の 規模は約70億円 ・H27年度の規模感は約86億円程度と試算 ○H26年度事業期間が3カ月と短いことや、民間が主体で取り組む事業が 多いことから執行にあたっては柔軟な対応を認められたい。 ○H27年度は医療にプラスして介護が基金の対象となるが、基金の規模 については消費税の増税額を踏まえ、十分な確保をお願いしたい。 また、医療と介護の配分については、明確に区分されたい。 ○事業費については、府医療審議会、府議会等の議論を踏まえ決定する。 ○配分にあたっては人口割や高齢者増加割合を基本としているが、地方 消費税の増収割合なども勘案されたい。 12
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