輸血の歴史

インフォームド
コンセント
長崎大学輸血部
長井一浩
インフォームド・コンセントとは
• 説明と同意
患者・医療従事者間で十分な情報提供がなされ、理解・納得したう
えでの選択・同意がなされること。 ニュールンブルグ綱領(1947)や
ヘルシンキ宣言(1964)に源を発する。
• 患者の知る権利と自己決定権を守る
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医療技術の高度化・複雑化
治療法などの医療の選択幅の拡大
疾病構造の変化
医療情報の普及
患者の権利意識の高まり
医療従事者と患者との信頼関係の促進
輸血におけるインフォームド・コンセントの重要性
献血制度を基盤とした供給システム
輸血副作用に関する認識;感染症や同種免疫反応等
有効性の高い補充療法
一時的な効果
適正な輸血療法の実施とその問題点に対する理解を得る
輸血におけるインフォームド・コンセント取得の実際
1.
輸血療法の必要性と行わない場合の結果・危険性
輸血とはどのような治療法か?
その症例における輸血の目的と必要性は?
輸血を行わない場合に生じる可能性のある問題は?
2.
輸血による副作用・リスク
輸血の副作用の種類、予防策、発症時の対策
3. 輸血の代替療法としての自己血輸血について
自己血輸血の意義と適応について
輸血におけるインフォームド・コンセント取得の実際
4. 輸血の種類および予定される輸血量など
使用予定の血液製剤の種類と使用量
5. 輸血に関する検査
血液型、不規則抗体検査、交差適合試験などの輸血検査
輸血前後の感染症(HBV、HCV、HIVなど)
6. その他
輸血実施記録(患者氏名、住所、製剤の種類、製造番号、使用日
等) の20年間保存
感染性副作用精査のための輸血前検体の保管
遡及調査実施の可能性について
生物由来製品感染症等被害救済制度の存在について
輸血におけるインフォームド・コンセント取得の実際
健康保険給付における輸血料は、文書による説明を
行った場合に算定される。
説明後に同意書を記録保管すること。
説明はわかりやすく行い、患者さんからの質問を受け
る機会を設けて、これに応えること。
患者さんの理解度を確認したうえで、同意書にサイン
を取得すること。