直流回路と交流回路

電気回路Ⅱ 演習 第5回
•ひずみ波と正弦波
•フーリエ変換の基礎
•ひずみ波の電圧と電流
ひずみ波交流と正弦波交流
今までは単一周波数の完全な正弦波を仮定してきた.
ただし,実際にはひずみ波交流となる.


2
00
2
2
i
time)
2
0
0
2
a1( time)  a2( time)
00
2
2
i
2
5Time 10
time
正弦波
15
0
12.56
0
5
Time 10
time
ひずみ波
15
12.56
正弦波の足し合わせ

すべての周期関数は正弦波の足し合わせで表現可能である
f (t )  a0  a1 cost  a2 cos 2t  a3 cos3t...
 b1 sin t  b2 sin 2t  b3 sin 3t...

 a0   an cos nt  bn sin nt
n
各正弦波の要素は
1 T
1 T /2
f
(
t
)
dt

f (t )dt


0

T
/
2
T
T
2 T
2 T /2
an   f (t ) cos ntdt  
f (t ) cos ntdt
0

T
/
2
T
T
2 T
2 T /2
bn   f (t ) sin ntdt  
f (t ) sin ntdt
0

T
/
2
T
T
a0 
ここで周期は
2
T

で計算される.
教科書のフーリエ変換では

ωt の代りにxとおいて
f ( x)  a0  a1 cos x  a2 cos2 x  a3 cos3x...
 b1 sin x  b2 sin 2 x  b3 sin 3x...

 a0   an cosnx  bn sin nx
n
各aおよびbは以下の式で与えられる.
1 2
a0 
f ( x)dx

0
2
1 2
an   f (t ) cos nxdx
bn 

0
1
2

0
f (t ) sin nxdx
教科書の式12.5-12.10までは
必ず自分で解くこと
例


次の波形のフーリエ変換を計算せよ.
またMATLABで第5調波までの合成波を計算しグラフにせよ.
1
a0 
T

T
0
T
1  T /2
f (t )dt    1dt    1dt   0
T /2

T 0
T
2  T /2
an    cos ntdt    cos ntdt 
T /2

T 0
T /2
T

2  sin nt 0
 sin nt T / 2 

 


T
n
n

0
T
2

より sin(整数  )  0
T
2  T /2
bn    sin ntdt    sin ntdt 
T /2

T 0
T /2
T

2   cos nt 0
cos nt T / 2 

 


T
n
n

2   cos(nT / 2)  1 cos(nT )  cos(nT / 2) 
 


T
n
n


2   cos(nT / 2)  1 cos(nT )  cos(nT / 2) 



T
n
n


2  2  2 cos(nT / 2) 


T
n

2  2  2 cos(n ) 


T
n

4

(n : 奇数)
n

第5調波までの合成波は
y(t ) 
4
sin 3t sin 5t  となる

 sin t 


3
5 
MATLABで計算してみよう.ここでωの値は指定されていないので,自分で
適当に決めましょう
w=1;
t=0: 1/100: 2*pi/w
y=4/pi*(sin(w*t)+ sin(3*w*t)/3+ sin(5*w*t)/5)
plot(t,y)
hold
y2= 4/pi*(sin(w*t)+ sin(3*w*t)/3
y3= 4/pi*(sin(w*t)
plot(t,y2)
plot(t,y3)
問題1

次の波形をフーリエ変換せよ
y
1
T/2
T
t

第3調波,第5調波および第7調波までの合成波をMATLABで計算
してグラフを作成して,比較せよ
問題2

次の波形をフーリエ変換せよ
ヒント:直線の式は?
0~π: y 
Im

x
π~2π:???

第3調波,第5調波および第7調波までの合成波をMATLABで計算
してグラフを作成して,比較せよ
ひずみ波交流の電圧,電流について



ひずみ波交流の場合,複数の正弦波に分解することができる.
回路における電圧,電流についても,複数の正弦波が入っているも
のとして計算すればよい.(最後に足し合わせするだけ)
ここでインダクタンスやコンダクタンスなどが入っている場合は,周波
数によって応答が変化するので注意すること.
角周波数ωの正弦波に対するインピーダンスは
L
Z  jL
角周波数2ωの正弦波に対するインピーダンスは
Z  j 2L となる
同様に
C
角周波数ωの正弦波に対するインピーダンスは
1
Z
jC
角周波数2ωの正弦波に対するインピーダンスは
1
となる
Z
j 2C
例
右の回路において,以下の電圧が印加された場合
e  2E1 sin t  2E2 sin 2t  ....
どのような電流が流れるか?
sinωt,sin2ωt, sin3ωtのそれぞれの正
弦波の電圧が与えられた場合と同様に
計算する
2 E1
ただし
i1 
sin t  1 
2
2
R  (L)
L
1  tan 1
R
すべて足し合わせて
i
2 E1
R  (L)
2
2
sin t  1  
2 E1
R  (2L)
2
2
sin 2t   2   ...
ただし
1  ....
 2  ....
問題3

次の回路に,下記のようなひずみ波交流の電圧を与えた.その場合,
回路に流れる電流を求めよ.
e  2E1 sin t  2E2 sin 2t  ....
R
~
L
C