児童の4年間の成長曲線と給食から見られる 食事の偏りとの関連性の検討 健康スポーツ系教育専攻 平出朋子 指導教員 森本 茂 1 はじめに 肥満傾向児の年次推移 (学校保健統計調査報告書より) 肥 満 度 小児肥満が 増え て き て い る ! 肥満の判定方法 体格指数 学校保健統計調査では 肥満度 幼児では カウプ指数 学童では ローレル指数 =10×(体重〔kg〕/身長〔m〕3) や せ す ぎ 9 9 以下 や せ ぎ み 1 1 0 ~1 1 5 標準 1 1 6 ~1 4 5 太り ぎ み 1 4 6 ~1 5 9 太り す ぎ 1 6 0 以上 成長曲線 規則性から大きく 外れた体重増加 は肥満と考えられ る 肥満は 数多くの疾患の リスクファクター 子どもの肥満 大人の肥満 つ ながり やすい! 高血圧、糖尿病、高脂血症、動脈硬化など 生活習慣病に移行しやすい! 肥満予防対策は 小児保健・学校保健の重要な課題 いかなる子どもも到達しうる最高の健康水準を 享有することは、基本的な権利。 肥満が子どもの将来の健康を脅かす危険性が 高いことは事実・・・ 子どもの扶養者、教育関連者は その権利を保障する義務を持つ!! 目的 ●約4年半の身長・体重の測定記録から個々の成長曲線を 求め、体重の成長曲線からのグルーピング ●5年生9月時点の身長・体重の数値からローレル指数を 求 め、分類通りにグルーピング 各グループで給食からみられる 食 事の偏りの傾向を検討する。 方法 対象 神奈川県某小学校児童の入学時から5年生4月までの約4年半の資料の そろった者のうち、測定値において連続し、欠損値のない者合計36名 (男20・女16) 測定項目 ・4年間の各学年4・9・1月の身体計測ではかった身長、体重によって 出した成長曲線 ⇒ グルーピング ・5年生9月時点のローレル指数 ⇒ グルーピング ・給食の時間直後のアンケート ①総摂取量 ②おかわりの量 ③残した量 ④お腹いっぱいになるまで食べたか ⑤朝食の有無 ・4・9・1月の身体計測の各期間を月数で割り、月ごとの身長・体重の増減 の様子を調べた。 1 結果 男子 おかわりの量 女子 G1、標準 多い G3、標準 多い G1、G2、標準、太りすぎ 高い 習慣的にお変わりする児童が G1(やせぎみ)に1名いる 炭水化物をおかわりする 頻度 G3、やせぎみ 低い 残した量 炭水化物を残した頻度 残した理由 朝食欠食習慣児童 グループ間に差はない G1、やせぎみ 多い G2、G4、太りぎみ、太りすぎ 低 い G3、太りぎみ 高い 偏食2名 おなかいっぱい 多い なし G2(標準)に1名いる 2 結果 入学時:ローレル指 数152.8(太りぎ み) 小5夏:ローレル指数 171(太りすぎ) 夏に顕著な体重増加をみせた児童は G2、G4、太りぎみ、太りすぎが多かった。 女子には男子のような大きい体重増加をしている 児童は見受けられなかった。 1 考察 ●総摂取量 男女ともに、標準・やせぎみの児童が多かった。 体重の重さ、体格の大きさが摂取量に比例していない ●おかわり G3、やせぎみは炭水化物をおかわりする頻度が低かった。 汁物、副菜をよくおかわりをしている 摂取している内容、食事の偏りが体重の重さ、体格の大きさに関連 している ●月ごとの体重の増減 夏に顕著な体重増加を示す児童は体重の増加とともにローレル指数の 上昇もみられ、その後体重もローレル指数も減少することなく、 毎年夏に肥満傾向が強くなっていくようにみられた。 あ り が と ご 静 聴 う ご ざ い ま くわしくは ポスター☆セッション で! し た
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