スライド 1

安 全 管 理
平成25年 4月 6日(金)
安全管理対策室
GRM 長谷 奈生己
インシデント・医療事故の考え方
インシデント
医療上の事故等
過失のある
医療事故
当院におけるインシデント・医療事故の考え
1.インシデント
患者の診療及びケアにおいて、本来のあるべき姿から外れた行為及び
事態を意味し、過失の有無を問わず、患者への影響があった場合及び
無かった場合の両方を含む。
本院では、報告のあった全ての事象を「インシデント」とする。
インシデントは患者への影響の度合いにより、レベル0からレベル5(8段階)
に分類される。
2.医療上の事故等
疾病そのものではなく、本院において発生した患者の有害な事象をいい、
医療行為や管理上の過失の有無は問わない。
すなわち、「医療上の事故等」とはインシデントのうち有害事象をいう。
また、合併症及び医薬品による副作用や医療材料機器による不具合を
含む。
3.過失のある医療事故
「医療上の事故等」のうち過失のあるものをいう。
過失の有無については、リスクマネジメント委員会にて検証する。
インシデント報告の目的は、安全管理、
医療の品質管理であり、報告者の責任を
問うものではない。事故(再発)防止のため
職員全員にインシデント内容を情報提供す
る場合があるが、経験の共有が目的であり、
報告者の評価や処分につなげるものでは
ない。
(Staff manualより抜粋)
医療安全対策の基本的な考え方
人は誰でも間違える
To err is Human
しかし、間違いを防ぐことはできる
,But errors can be prevented.
ミスを起こした個人を処罰
(Whoの追求)
エラーを引き起こした
安全管理システムの改善
(What・Whyの追求)
「確認会話」
1.疑問点を明確に表現して質問する。
2.聞き手と受け手が同じ認識か確認する。
3.疑問点に対する回答が得られたか確認す
る。
正しい知識
血清カリウムイオン濃度の異常は、
心筋に重大な影響を与える
高濃度カリウム(K)製剤 (当院採用)
カリウム製剤
ワンショット
死亡事故
医師 :口頭指示は出さない。(原則)
看護師:口頭指示は受けない。(原則)
指示内容の
復唱を行い、
医師/看護師相互に
確認を行う。
<医師>
記載されている指示
内容を確認して日付、
サイン
医療事故防止安全対策マニュアル C-3-③
*現在販売されているインスリン製剤は、
1mlが100単位に調整されている
正しい知識を身につけよう!
インスリンの間違いは重大!!
■単位間違いに注意!
「単位」=「ml」と思い、
4単位を4mlと間違った
つまり、400倍
インスリン1単位は、0.01ml
「確認会話」で、安全な医療を提供しましょう。
<指示内容>
朝のみヒューマリンR
4単位
朝のみヒューマリンR
4ml?多いな・・
○○先生、ヒューマリンRに投与単位
が記載されていません。
「ヒューマリンR 4単位です。
記載し忘れていてすみません。」
指示を出し直します。
はい、○○さんにヒューマリンR
4単位ですね。
テルヒュージョン
シリンジポンプ
TE-332S
シリンジポンプでは、
薬液が高濃度に
調整されていること
が多く、重大事故へ
つながる。
商品名
ドブポン注0.3%シリンジ
カテコールアミンのひとつ
=強心・昇圧剤
医師: 指示通り実施されているか確認
看護師: 医師指示を確認し、流量設定
正
誤
2.0ml/時で投与
指差し、呼称!!
注射薬の準備
裏にノリがついている
ので、そのままシリン
ジに貼り付けることが
できる。
転記をしないので書
き写すエラーが防止
できる。
患者への投与業務のリスクレベル
1)血管内への注入行為・・・・・・・注射、輸血
最も危険のレベルが高い(ハイリスク)業務である
2)血管以外への投与・注入行為
消化管への投与・注入・・・・・内服与薬、経管栄養(注入)
皮膚、粘膜への投与・・・・・・外用薬
気道からの投与・・・・・・・・・・吸入薬
酸素吸入
注射実施の確認の実際
・準備、調整、実施時は注射指示書を確認
・原則として同一人物が実施
・準備時3回確認(取り出すとき、調製時、調製後)
• 5つのR
1.Right
2.Right
3.Right
4.Right
5.Right
Patient・・・正しい患者
Drug・・・・・正しい薬剤
Dose ・・・・正しい量(mg,ml等)
Route・・・・正しい投与法
Time・・・・・正しい時間(日、時間、回数)
与薬時の5Rの確認
薬の名前:正しい
薬剤
薬指
量:正しい量
小指:小児は量
にうるさい
投与経路:正しい
投与法
中指:中へ入る
人:正しい患者
人差し指
時間:正しい時間
親指:親は時間
にうるさい
インシデントレポートで報告すべき範囲
対象
1.患者さんに傷害が発生した事態
2.患者さんに傷害が発生する可能性があった事態
3.患者さんや家族からの苦情
(医療行為に関わるもの)
上記1、2に含まれるもの
○医療用具(医療材料や医療機器)の不具合
○転倒、転落
○自殺、自殺企図
○無断離院
○予期せぬ合併症
○発見、対処(処置)の遅れ
院内感染・食中毒・職員の針刺し・
○自己管理薬の服薬ミス
暴行傷害・盗難・医療行為に関わら
○患者さんの針刺し
ない苦情は対象外となる。
報告すべきインシデントの例
1. 患者の予期せぬ死亡・心停止・呼吸停止
(手術中を含む)
2. 患者誤認
3. 誤認手術(患者誤認,部位誤認)
4. 誤って行われた手技・処置(例:部位の誤り)
5. 医療機器や手術機器による障害
(機器・器具などの不良による手術への障害を含む)
6. 輸血過誤
1~6については、即時に病院長・安全管理対策室に
口頭報告を行う。
報告すべきインシデントの例
7. 診断・治療行為に伴う重大な合併症
(例:医原性の消化管穿孔,血気胸,腹腔内出血など)
8. 本来しなければいけない危険に関して、診断の誤り
または遅れによる重大な障害が生じた場合
(例:外傷後の頭蓋内出血,イレウスなど)
9. 検査結果の誤りにより障害が生じた場合
10. 薬剤投与エラー
11. 造影剤・薬剤投与により生じたショック状態
12. 院内で受傷した火傷,熱傷,化学的熱傷
13. 薬剤の血管外漏出による重大な障害
報告すべきインシデントの例
14. 院内で発症した重大な他疾患
(入院中の脳卒中,心筋梗塞,肺梗塞)
15. 予期せぬ損傷や摘出,予期せぬ再手術
16. 麻酔事故,挿管・抜管による損傷
(歯牙損傷など)
17. 治療・処置・手術時の予想外の大量出血
18. 手術・処置後に生じた神経障害
19. 清潔区域の不慮の汚染
20. 外来手術または処置後の予定外の入院
インシデント発生時の対応
1. まず第一に、患者の安全を確認する。
2.当事者あるいは発見者は直ちにリスクマネジャー
に報告する。
3.リスクマネジャーは現場に出向き、事実の把握を
し、所属長に報告を行うとともに患者・家族への
説明と誠実な対応を行う。
*個人の判断は決して行わないこと。
4. インシデントの重大性を判断し、所属長は病院長
に報告を行う。
インシデント発生時の報告連絡体制
平日の連絡網
インシデント発生時の報告連絡体制
時間外・土・日・祝日の連絡網
インシデントレポートシステム
インシデントレポートシステムはHISポータル画面から入れます。
業務メニューの「インシデントレポート」をクリックしてください。
インシデントレポートは
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