賞味期限がきた大学教育 大阪経済大学経営情報学部 教授 家本 修 Nov 19 2005 目 次 1 消費者を理解できない経営者 教育技術を持たない教育者 入れ物と包装に走る事務当局 文科省踊れど、素知らぬ現場 足元現象戯言論に振り回される報道 そして日本は沈没へ! 日本再建計画 目 次 2 教育を再考する 次世代教育国際覇権計画 食い放題、荒らし放題の日本教育市場 崩壊認識できない教育者 国が滅びる事例になる日本 唯物的平等感と心理的平等感 具体論への挑戦 目 次 3 今なら間に合う、攻撃的大学経営論 既存の大学は壊れる 生き残り論大学は自然衰退 教育は国力なり 明確な目的論 目的論から教育内容の決定 内容が決まれば、方法が決まる 消費者を理解できない経営者 教育力の低下が間違えた要求の発生 受講者評価のある限り限界は超えない 何が要求されているのか – 人が集ればいいのか – 目的を生み出すことはしないのか ニーズ調査が生み出す不安社会 下駄が靴になって喜ぶな! 教育破産管財人をなぜ置かない? 教育技術を持たない教育者 日本の大学教育は49位(IMD) ファカルティに依存する教育者 研究業績を緩和したら教育もできない 教員・研究者のスカウト合戦 教育方法の技術教育は自前 理解の原理と教育法を明確化に 入れ物と包装に走る事務当局 入れ物がよければ人が来る ブランド名だけで勝負する 卒業証書はレベルを反映しない 文科省踊れど、素知らぬ現場 改革を現場は抵抗したか 戦犯は誰だ? でも変えない、教育方法 協力者の抵抗 指導要領と時間に見る抵抗 利権に見る科目間バトル 足元現象戯言論に振り回される報道 平等論に振り回される評価 各分野10人の世界のトップを作れない 5人の問題が100万人を殺す なのにシステムを放棄 論点が異なる報道 金太郎飴教育 大阪経済大学の現状 入学式で全入学生に質問紙調査 レベルに応じて、3段階に分類 最大8コマの情報機器リテラシィ教育を実施 全入学生1700名にアウトソーシングで実施 効果 – スキルの幅広さの底上げ – マナー、ローカルルールの徹底 – 各科目でのPC活用の即時実施 入学時点段階評価 下位比、人間>経営>経済>情報 – 20%>18%>16%>12%(7%) – 超ビギナー自己評価集団 – 同数以上は情報系資格取得集団 – 5段階評価の1,2レベルが問題 – 入力200字/分以下、簡単な表計算、グラフ 作成 – プログラミング言語、情報系資格1つ以上 そして日本は沈没へ! 最悪な状態を意識できていない 大学も食われるのみ 国民は何に期待できるのか 教育の低下は、産業の低下へ 技術者養成ができない教育 日本再建計画 技術者の給与水準を上げよ 作る楽しみ専門技術の楽しみを教えよ 科学と技術の重視を センスを育てよ 方略は予測能力は教育から 賢さ教育を再考せよ 教育を再考する 基本を教える 量で確定する 「考える」を育成する センスを磨く 学びと学習のイメージを変える 再建計画を実施 次世代教育国際覇権計画 各分野10名のトップで可能 教育構造を考えよ 努力を報われる 能力は育てる 研究者と教育者を集めよ 食い放題、荒らし放題の 日本教育市場 e-learningは、日本を食らう ブランドに振り回される教育 チャンスは能力からを実践 日本の大学は存在できるのか 語学教育のまずさが防壁 ネイティブの採用を考えよ 国際標準を握れば世界に望める 崩壊認識できない教育者 国が滅びる事例になる日本 崩壊認識できない教育者 唯物的平等感と心理的平等感 明確な目的論 目的論から教育内容の決定 生き残り論大学は自然衰退 生き残り論=アイデアがないから 戦国時代こそ覇権を掴む 工夫からだけでは 箱、見せ、設備、資格、就職 今なら間に合う、攻撃的大学経営論 生き残り大学は閉店しろ 今だから残れる新規大学 既存の大学は壊れる 学内の抵抗は、倒産直前に類似 MITを超えると宣言しろ 形振り構わない攻撃型大学へ 教育は国力なり 産業、技術も教育から 企業間国際的競争力も教育から 軍事費より多くの費用が投下 超発想的アイデアは研究費が入らない 年金問題も簡単な話し 米国2000億ドル(総研究費) 内容が決まれば、方法が決まる 何を教育視するのか 目標を明確化 大学としての存在理由 何を教育するかは、最適方法を生む 方法は、既存方法からは生まれない 少子化による大学全入 上位20%が3倍維持、学生数の40% 中位50%が1.5倍維持、学生数の60% 下位30%は、事実上、0 過去、20%で5倍、4%(希望校) 学ぶ大学から、目的の変更を明確化 文化教室を昇格 新大学を設置 ありえない、パートタイマー学生主体 総入学定員 大学の今年度の総入学定員は43万1037人 入学者は47万3714人 入学定員充足率が110%を割り込む 前年度比で0.6ポイント減 短大、入学定員充足率は、今年度は99.6% 定員割れの大学は、昨年度の155校から5校増える 定員割れの大学は全体の3割程度で高止まり 定員充足率については、最高だった大学が243% 最低の大学は14% 短大の定員割れは、昨年度の164校から6校減って1 58校 大学の志願者数は、前年度比1.7%減の301万567 学生の質の保証 基礎学力を強化する新カリキュラムを来年度から導入 新しい学習指導要領「ゆとり教育世代」の高校生が来 春入学 高校の補習のようなイメージではない あくまで高い教養を身につけた品格ある人材を育成 改革プラン「世界の『知』の頂点」を目指す 教育や研究、国際的活動など七つの分野で目標 教養教育強化策の一つとして「基礎学力の向上」 必修の基礎科目の単位数を増やし、幅広い教養を 成績評価や卒業認定を一層厳格化 学生の基礎学力が不足 私立大学・短大の60%強、学生の基礎学力が不足と 認識 6年前の調査結果に比べて20ポイント以上増加 学生の学力が急激に低下 授業で直面する問題点 「学生の基礎学力がない」という選択肢を選んだ教員 4年制大学で60・1%、短大で66・0% 1998年度の調査より大学教員が24・8ポイント、短大 教員が22・1ポイント増加。 理学系では大学教員の74・8%、短大教員の72・5% 工学系では大学教員の69・3%、短大教員の72・7% 「基礎学力がない」 情報教育の必修化生徒の入学 情報Aのみ(73%国公立)(82%私立) 情報Bのみ(7%国公立)(3%私立) 情報Cのみ(10%国公立)(5%私立) 2科目以上(10%国公立)(10%私立) 439校 1年生実施:79% (日本情報教育開発協議会、2003年度) 団塊の時代の退職 2006年、12000人 2007年、25000人 本当の問題 本来の科目担当に戻りたい、70% 過負担過酷、無理解、未整備(設備・制 度) 教育系大学の情報リテラシィの未熟 教員養成課程と制度の改革 生活能力低下 1. 2. 3. 4. 5. 6. ライフ・コンピテンシィの不足 社会モラルの崩壊 落書き・破損 犯罪 喫煙 各種マナーと気配り 社会的賢さの崩壊 メンター問題の増加 創造性低下や実行能力低下 新規挑戦の減少(成功可能性) 後回し主義 時間切主義 人頼み主義 評価期待主義 逃げ隠れ主義 達成動機付けの不足か 無途な挑戦からの新たな発見の 学力の品質保証 学位の国際評価基準 資格の国際評価基準 外部評価機関による評価 – 公平な評価委員会(民間、企業団体、市民) – グレードの認定(学年制から到達制へ) – 評価体系の整備 – 再認定テスト制の整備(資格) 筆記、評価、面接、クレジット、研究成果 高品質の教育 国際基準の達成 文系・理系の分類の褪せ 従来型大学教育の賞味期限切れ 講義、演習、実習は、ナレッジ・スキルだ け? ボトムアップとトップダウン教育の違い 短期養成実践型から再教育か? 教育の品質とは何か 達成基準は合理的か 指導要領の諸問題 時間数削減から得たもの 競争は人をだめにするか 完全平等主義は集団自殺時のみ成立 元に戻せば、教育は再建できる幻想 パラダイムシフトに気がつかない教育者 教育は、持続性の嘘は保守主義者の温 床か 20世紀型思想・理想主義の崩壊 指導要綱の改定は次に向けて始動 e-learningを再考する CAIの二の舞になる可能性 経済性を求めるだけか 従来型なら、人によるのがベターはな ぜ? 教え方やコースデザインを今を求める 新たな教育方法があってのe-learning 教育は科学であることを忘れたか コンピテンシィは育成できるのか 分かるとは、分かる授業 理解と記憶の違い ダイナミックス・インテリジェンスの育成 分からせる技術 – – – – – Analogy:事例で見せる Structure:構造(全体像)から Network:意味のつながりから Procedure:手順から入る Paraphrase:言い換える レベルに合わせる 授業の組み立て方法 シラバスの深みを検討する 年間指導案・シナリオを確定する 指導方法を検討する 指導細案をつくる 教材を作成する 要点集を作成する シナリオから、教案作成へ どのように教えるか検討したか – 目的からチャートを作れ – 何が理解の中心かを明確に – 手順を書き込め、資料内容を書き込め – 多い資料は良いとは限らない – 説明の関係を明示せよ 詳細教案を記載せよ – 教育目的、意図、方法、時間の流れ、 – 留意事項 記憶が証明する教育法 10歳までの教育法 – 反射式(ドリル) – 手続きを覚える 10歳を超えた教育法 – エピソード記憶を中心に – 意味から事例へ 成長と記憶方法の違い 評価を評価する 形成評価を検討する 思考過程の可視化 – レポート、ポートフォリオ、議論 – 方略手順の図式化 チェックリストの慎重な扱い – 飽きの来ない内容と手順 達成評価の標準化 標準化できない科目はない 高等教育の担い手と競合 主体 国内の大学 国内の大学 再教育組織 国外の大学 教育産業 教育 内外の企業 メディア・教育産業を含む 自己学習 国内の団体 教育の質 品質保証 – 到達レベルの保証 – 理解の保証 – 発展的可能性の保証 – 学習時間の保証 – 学びの動機付の保証 何を求めるか ダイナミックリテラシィ 問題解決能力 創造性能力 社会性能力 コミュニケーション能力 リーダシップ能力 コラボレイト能力 21世紀人材育成 適性生活環境社会 – 科学技術創造者 – 科学技術専門家 – 科学技術理解者 ← 生み出す ← 育成する ← 浸透させる 多文化多価値社会 – 国際関係構築者 – 実施実現関係者 – 国際関係理解者 ← 生み出す ← 育成する ← 浸透させる 分かるとは、分かる授業 理解と記憶の違い ダイナミックス・インテリジェンスの育成 分からせる技術 – – – – – Analogy:事例で見せる Structure:構造(全体像)から Network:意味のつながりから Procedure:手順から入る Paraphrase:言い換える レベルに合わせる 授業の組み立て方法 シラバスの深みを検討する 年間指導案・シナリオを確定する 指導方法を検討する 指導細案をつくる 教材を作成する 要点集を作成する シナリオから、教案作成へ どのように教えるか検討したか – 目的からチャートを作れ – 何が理解の中心かを明確に – 手順を書き込め、資料内容を書き込め – 多い資料は良いとは限らない – 説明の関係を明示せよ 詳細教案を記載せよ – 教育目的、意図、方法、時間の流れ、 – 留意事項 記憶が証明する教育法 10歳までの教育法 – 反射式(ドリル) – 手続きを覚える 10歳を超えた教育法 – エピソード記憶を中心に – 意味から事例へ 成長と記憶方法の違い 評価を評価する 形成評価を検討する 思考過程の可視化 – レポート、ポートフォリオ、議論 – 方略手順の図式化 チェックリストの慎重な扱い – 飽きの来ない内容と手順 達成評価の標準化 標準化できない科目はない デジタル教材の功罪 flash現象 わかった気になる interest現象 興味関心があるきになる motivation現象 外的動機付けがあるように見える anti-collaboration現象 協調作業ができない 自分に溺れる授業の世界 教えるな!問いかけよ 視線の位置、視座の位置を学生中心に 表現の迎合が同化ではない 分からないのは、教え方の不味さ 関心を持たないのは、表現の不味さ 成績の不振は、教え方の智の不味さ 学力の品質保証 学位の国際評価基準 資格の国際評価基準 外部評価機関による評価 – 公平な評価委員会(民間、企業団体、市民) – グレードの認定(学年制から到達制へ) – 評価体系の整備 – 再認定テスト制の整備(資格) 筆記、評価、面接、クレジット、研究成果 何を求めるか ダイナミックリテラシィ 問題解決能力 創造性能力 社会性能力 コミュニケーション能力 リーダシップ能力 コラボレイト能力
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