■STEP7:メディアとしてのCMC 〜その(1)〜 パソコン通信(パソ通):1985年スタート ▽ インターネット(ネット):1995年ブーム ▽ ・・・・・・:2005? ブロードバンド? 英語では、テレコミュニケーション テレコム 2015/10/1 1 ●文字通信の衝撃 ワードプロセッシングと通信の 結婚 ▽ BBS(Bullitin Boad System 電子掲示板) メール、チャット、メーリングリスト ▽ これまでの自明性(対面配置)を意識 対面配置:togetherness copresence 言い方の逆転例:オンライン 2015/10/1 と オフライン 2 ●CMC論の公式:メディア特性 ・たかが文字通信、されど文字通信 ▽ 3つのコミュニケーションが可能となった。 (1)時間・空間に制約されない… (2)双方向・多方向の… (3)表現・参加・共有型の… 電子掲示板の文化= テーマ・関心にもとづく電子社交場 2015/10/1 3 ●CMC論の公式:コミュニティ ・過剰なまでの(?)美しい期待の物語 ・マスとパーソナルをつなぐ、中間型の社会的世界 ・自由で伸縮自在な関係形成=ネットワーキング 「ネットワーク社会」 「ネットワーク・コミュニティ」 「地域主義を超えた地域コミュニティ」 「情報縁=ネットワーキング・コミュニティ」 「関心のコミュニティ」(ウェッバー)…電話 「話題(のコミュニティ」(加藤) 「テーマ・コミュニティ」→テーマ、トピック(話題) 2015/10/1 4 ●CMCの不思議???な魅力 「ネット社会は進化する」という公式への疑問? ▽ ・一方での道具としての便利さの強調 ・変わらないおしゃべり内容 ・変わらないオフライン好き ・変わらない描かれ方〜光と闇〜 ・変わらない不確定な用語VS「オーディエンス」 2015/10/1 5 ●CMCの魅力要素〜利用者インタビュー〜 ◎パソコン通信時代(90年代)に、 アクティブなユーザーにインタビュー調査した結果 (1)コンタクトの魅力 (2)関与される魅力〜レスポンス〜 (3)出会い魅力〜第四者との出会い〜 (4)オフ会 (5)主人公感覚〜主体・当事者感覚〜 (6)孤立から脱却 (7)自分の言葉で表現できる魅力 (8)コミュニケーション自体の享受 2015/10/1 6 ●CMC=解放のメディア論(1) ・CMC論を加藤なりに整理してみました。 ・〈制約からの解放〉の言説群 格差・不都合さ・ハンディキャップ ◎〈社会関係の外的拡張〉 ・言説Ⅰ:距離・時間からの解放 ・言説Ⅱ:ハンディキャップ・パーソン ・言説Ⅲ:地域からの情報発信 ・言説Ⅳ:個人の情報発信 2015/10/1 7 ●CMC=解放のメディア論(2) ◎〈関係形成の言説〉 ・言説Ⅰ:機縁論・異質な人との出会い ・言説Ⅱ:居場所論・癒し論 ・言説Ⅲ:ネットワーキングが可能 ・言説Ⅳの1:政治的公共圏が可能 ・言説Ⅳの2:マスコミとの共振が可能 2015/10/1 8 ●CMC=解放のメディア論(3) ◎〈自己の内的拡張…1〉 ・〈身体的現前・外見からの解放〉 制限メディアのメリット →戦略的な自己呈示/自己構築 現代社会: 視線・視覚・ヴィジュナルなものが優位 視に淫する社会 →文字だけという反逆 2015/10/1 9 ●CMC=解放のメディア(4) ◎〈自己の内的拡張…2〉 ◎〈制度的自己からの解放〉 大衆社会論:生活様式の画一化を嘆いた 最近の都市社会論(例、フィッシャー): 文化異質性の増幅装置 コミュニティ解放論 間人間的な社会 社会的ネットワークの選択性の増大 →CMC空間こそそうした都市的社会空間 2015/10/1 10 ●CMC=解放のメディア論(5) ◎〈自己の内的拡張…3〉 ◎〈他者からの解放〉=スクリーンとの対話? ・直接的他者からの解放/都合のよい他者の動員 ▽ いったいいかなるコミュニケーションなのか? 掲示板:メッセージの投射/モノローグ的? スクリーンとの対流関係 自己対流型(自己循環型) 2015/10/1 11 ●自己物語パラダイム ・他者の縮小/他者が背景/他者がアイテム化 ▽ ◎自己物語のライティング・リライト 自己を、一方的・流出的・自足的・戦略的に架 構築する空間 井上俊「物語としての人生」 他者による”私”の物語 2015/10/1 12
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