糖尿病③ 7.低血糖およびシックデイ 低血糖とは 血液中のブドウ糖が少なくなりすぎた状態。 一般的に治療中の場合、血糖値が60~70mg/dl以下の時に起こる。 低血糖の誘因 低血糖の誘因として、以下のようなものがある • 薬物の種類や量の誤り • 食事時間の遅れ • 食事量または炭水化物の摂取が少ない • 普段より強く長い身体活動の最中や運動後 • 強い運動や長時間の運動をした日の夜や翌朝 • 飲酒時 • 入浴 低血糖の対処法 ①軽度の場合は、キャンディー、ブドウ糖(10g)またはブドウ 糖を含む飲料水(150~200ml)、など糖分を摂取する。ショ糖 ではブドウ糖の倍量飲ませるが、ブドウ糖に比べて効果が現 れるまでに時間がかかる。αGI服用中の場合は単糖以外の糖 分を摂取しても血糖値が上昇しないため、必ずブドウ糖を摂 取する。 ②重度で経口摂取ができない場合は、ブドウ糖や砂糖を唇と 歯肉の間に張り付ける、又は、グルカゴンがあれば1バイア ル注射で投与し、すぐに医師に連絡する。 ③意識レベルが低下するほどの低血糖をきたした場合は応 急処置で意識レベルが一時回復しても低血糖の再発や遷延 で意識障害が再び出現することが多い。低血糖が遷延する 場合は必ず医療機関で治療を受けるように家族を含め教育 する。 再発予防のために • 低血糖は一人ひとりその原因が異なるため、患者とよく話し合い、 原因を追究することが必要である。 • 患者にはIDカードを常に携帯させ、また周囲の人には低血糖時の 対処法を知ってもらうことが必要である。 • 特に、自動車を運転する患者には、運転中の低血糖による事故が 無いように、必ずブドウ糖を多く含む食品を車内に常備させる。運 転中に低血糖の気配を感じたら、直ちに路肩に車を停車させ、ブ ドウ糖を摂取するように指導する。また、低血糖が起こりやすい患 者は空腹時の運転を避けることや、運転直前に何か食べてから運 転するように習慣づけることが大切である。 シックデイとは • 発熱・下痢・嘔吐をきたし、又は食欲不振のために 食事ができないような日のことをいう • このような日は、たとえコントロール良好患者でも血 糖コントロールが乱れやすい 場合によっては 著しい高血糖やケトアシドーシス に! シックデイ対応の原則 ① シックデイ時は主治医に連絡し、指示を受けるように日 頃から指導する。特にインスリン治療患者では自己判断 でインスリン注射を中断しないように指導する。 ② 水分をしっかり摂取させ、脱水を予防する。(来院した患 者には点滴で1~1.5L/日を補給) ③ 食欲のない時は、おかゆ・ジュース・アイスといった口当 たりのよく消化の良い食べ物をできるだけ摂取するよう に指導する。 ④ 自己血糖測定を普段より頻繁にさせ(3~4時間に一回ず つ)、血糖値が200㎎/dlを超えて上昇がみられた場合は その都度、速効型または超速効型インスリンを2~4単位 追加するように指示する ⑤ 来院時には必ず尿中ケトン体の測定を行う 入院加療が早期に必要な場合 1. 嘔吐・下痢が止まらず、食欲摂取が不能なと き 2. 高熱が続き、尿ケトン体強陽性または血中 ケトン体高値(3mM以上)、血糖値が350㎎ /dlの場合 糖尿病合併症とその対策 糖尿病合併症とは 糖尿病合併症には、高度のインスリン作用不足によっ ておこる急性合併症と、長年の高血糖によっておこる 慢性合併症がある。 いずれの場合も、 患者のQOL、生命予後を悪化 発症予防と進展阻止が糖尿病治療の目的!! 急性合併症 高度のインスリン作用不足 ↓ 急性の代謝失調 糖尿病 ケトアシドーシス 糖尿病 高浸透圧 症候群 糖尿病ケトアシドーシス インスリン インスリン不 足で反応が 進まない ケトン体が たまり、 体内pHが 低くなる (7.3未満) 糖尿病ケトアシドーシス • 治療 初期治療は十分な輸液と電解質補正、およびイン スリンの適切な投与 ①体重の変化から脱水の程度を大まかに予測し、 直ちに生理食塩水を点滴静注する。重炭酸イオン によるアシドーシス補正はpH7.0以上では原則とし て行わない ②インスリンは少量持続静注法が原則である。 速効型インスリンを0.1U/kg体重投与後、0.1U/kg 体重/時間の速度でポンプを用いて静脈内持続注 入する 高血糖高浸透圧症候群 従来は、非ケトン性高浸透圧性昏睡と呼ばれて いたが、ケトーシスを伴うことや、昏睡になるの は稀なことから、高血糖高浸透圧性症候群と称 されるようになった • 症状 著しい高血糖(600㎎/dl以上)と高度な脱水に 基づく高浸透圧血症により循環不全をきたした 状態。ただし、著しいアシドーシスは認めない。 (pH7.3~7.4) 高血糖高浸透圧症候群 • 誘因 高齢の2型糖尿病患者が感染症、脳血管障害、手 術、高カロリー輸液、利尿薬やステロイドホルモン により高血糖をきたした場合に発症しやすい。 • 治療 基本は脱水の補正と電解質の補給および、インス リンの適切な投与である。 症状が認められた場合は、血管を確保して、直ち に専門医のいる病院に搬送する必要がある。 感染症 高血糖=血液中に養分が沢山ある ↓ 糖尿病患者は感染症にかかりやすい 特に、尿路感染症や皮膚感染がよくみられる。 足の皮膚感染は壊疽の原因になることがある。 体を清潔に保つ等、感染症対策をしっかりと行う必 要がある。 慢性合併症 長時間持続する高血糖・脂質異常を含む代謝障害と、 高血圧などの血管障害因子によっておこる全身の血管 を中心とした組織の変性・機能喪失のこと 次のような疾患がある 三大合併症 糖尿病網膜症 糖尿病腎症 糖尿病 神経障害 冠動脈疾患 脳血管障害 末梢動脈 疾患(PAD) 糖尿病 足病変 手の病変 歯周病 認知症 糖尿病網膜症 • 糖尿病網膜症は、糖尿病腎症・ 神経症とともに糖尿病の3大合併 症のひとつで、我が国では成人 の失明原因の第一位となってい る。 • 網膜の血管壁細胞の変性、基底 膜の肥厚による血流障害、血液 成分の漏出が原因で、出血・白 斑・網膜浮腫などの初期病変が 発症する • 高度に進行すると、黄斑症をおこ したり、網膜や硝子体内の新生 血管により硝子体出血や網膜剥 離を起こして視力障害に陥る。 • 血管新生緑内障は効率で失明 につながる末期合併症である。 • 糖尿病患者の視力障害には白 内障によるものもある。 日本眼科学会HPより引用 http://www.nichigan.or.jp/public/disease/momaku_tonyo.jsp 糖尿病網膜症 • 病期は次の四つに分類される ①正常 ②単純網膜症 初期の網膜症。細い血管の壁が盛り上がってできる血管瘤 (毛細血管瘤)や、小さな出血(点状・斑状出血)が生じる。蛋 白質や脂肪が血管から漏れ出て網膜にシミ(硬性白斑)を形 成することもある。この病期では自覚症状が乏しい。 ③増殖前網膜症 単純網膜症より、一歩進行した状態。細い網膜血管が広い範 囲で閉塞すると、網膜が酸素不足となり、足りない酸素を供 給するために新生血管を作り出す準備を始める。この病期で はかすみなどの症状を自覚することが多いが、全く自覚症状 がないこともある。前増殖糖尿病網膜症では、多くの場合、網 膜光凝固術を行う必要がある。 ④増殖網膜症 進行した重症な網膜症。新生血管が網膜や硝子体に向かっ て伸びてくる。新生血管の壁が破れ、硝子体に出血すること がある。出血が起こると、視野に黒い影やゴミの様なものが 見える飛蚊症と呼ばれる症状を自覚したり、出血量が多いと 急な視力低下を自覚したりする。また、増殖組織といわれる 線維性の膜が出現し、これが網膜を引っ張って網膜剥離(牽 引性網膜剥離)を起こすことがある。治療に手術が必要。 日本眼科学会HPより引用 http://www.nichigan.or.jp/public/disease/momaku_to nyo.jsp 糖尿病網膜症 • 治療法 ①網膜光凝固術 網膜光凝固術にはレーザーが用いられ、通常は通院で行う。網膜光凝固術 は主に網膜の酸素不足を解消し、新生血管の発生を予防したり、すでに出 現してしまった新生血管を減らしたりすることを目的として行う。網膜光凝固 術は早い時期であればかなり有効で、将来の失明予防のために大切な治 療である。 ②硝子体手術 レーザー治療で網膜症の進行を予防できなかった場合や、すでに網膜症が 進行して網膜剥離や硝子体出血が起こった場合に対して行われる。眼球に 3つの穴をあけて細い手術器具を挿入し、目の中の出血や増殖組織を取り 除いたり、剥離した網膜を元に戻したりする。 網膜症予防には 良好な血糖コントロールと定期的な眼科の受診が必須 糖尿病腎症 • 糸球体血管に、網膜症 で観察されるものと類 似の血管変化が生じる。 • 血管周囲の結合組織 であるメザンギウムが 増生し、糸球体の破壊、 そして機能障害が起こ る 糖尿病腎症 糖尿病腎症の病期は以下のように分類される ※腎機能はeGFR(推算糸球 体ろ過量)を用いて評価する。 eGFRは血清クレアチニン値か ら以下の式を用いて換算され る 𝑒𝐺𝐹𝑅 = 194 × 𝐶𝑟 −1.094 × 年齢−0.287 (女性の場合はさらに×0.739) 積水メディカル株式会社HP http://www.sekisuimedical.jp/business/diagnostics/others/ualb/index.html 糖尿病神経障害 • 糖尿病神経障害の原因は、 まだはっきりしていない。 一説として、高血糖の状態が 続くと、一因として「ソルビ トール」という、障害を起こす 原因となる物質が神経細胞 に蓄積する結果、神経線維 に異常が生じて感覚が鈍く なったり、麻痺が起こるとい われている。 • また、高血糖によって毛細血 管の血流が悪くなるため、神 経細胞に必要な酸素や栄養 が不足するために起こるとい う説もある。 糖尿病神経障害 • 多発神経障害 高血糖の持続により発症・進 展し、主として両足の感覚・運 動神経障害と自立神経障害 の症状を呈する。 進行すると知覚が低下し、足 潰瘍や足壊疽の原因となる • 単神経障害 突然に単一神経麻痺がおこる。 外眼筋麻痺および顔面神経 麻痺が多く、発症は罹患期間 や血糖コントロールとは相関 しない。95%以上の症例で、3 か月以内に自然寛解する。 <神経障害のいろいろな症状> 糖尿病神経障害 • 治療 ①アルドース還元酵素阻害薬が(エパルレスタット)が、 神経障害の自覚症状を改善し、神経機能の悪化を抑制 する。 ②神経障害のうち、自発痛を呈する有痛性神経障害で はCaチャネルリガンド(プレガバリン)SARI(デュロキセチ ン塩酸塩)、抗不整脈薬(メキシレチン塩酸塩)、抗けい れん薬(カルバマゼピン)、三環系抗うつ薬などを服用す る。 ③自立神経障害ではそれぞれの臨床症状にあった治療 を行う ・低血糖→交感神経の反射性機能亢進の欠如による 無自覚性低血糖を考慮した治療を行う ・起立時眩暈・失神(起立性低血圧)→血管収縮薬 ・ 動脈硬化性疾患 • 糖尿病は動脈硬化性疾患の危険因子の一つ • 動脈硬化性疾患は次の3つに分類される ①冠動脈疾患・・・糖尿病患者の心筋梗塞リスクは、健常者の3倍以 上である。糖尿病患者の急性心筋梗塞ははっきりとした症状がない ことが多い。(無症候性;非定型) 肥満患者に対するメトホルミン製剤の投与が冠動脈疾患防止に有効 であること、チアゾリジン薬が大血管症の二次予防に有効であること が報告されている。 ②脳血管障害・・・脳出血よりも脳梗塞が多い。糖尿病患者の脳梗塞 リスクは健常者の2~4倍。糖尿病患者の脳血管障害の予防には、早 朝から血糖コントロールを良好に保ち、高血圧の治療を十分に行う必 要がある(目標値;130/80mmHg) ③末梢動脈疾患・・・末梢動脈の血流が悪くなった状態。糖尿病患者 の10~15%と高頻度に合併する。下肢皮膚温の低下や足背および 後脛骨動脈の拍動減弱・消失・左右差などが診断の参考になる その他の合併症 ①糖尿病足病変 糖尿病足病変には白癬症・足や指の変形・足潰 瘍・足壊疽等、幅広い病態が含まれる。 糖尿病足病変では、早期発見・早期治療が重 要! 日々のフットケア(素足の観察)が大切。 ②手の病変 狭窄性屈筋腱腱鞘炎・手根管症候群・Dupuytren 拘縮・limited joint mobility(LJM)が挙げられる ③歯周病 高血糖による免疫機能の低下で、重症化しやすい。 また、歯周病が重症化すると、血糖コントロールが 悪くなることが知られている。 ④認知症 認知症リスクは健常者の2~4倍。 認知症は血糖コントロールを悪くするだけでなく、 ケアの上でも大きな問題となっている。 ライフステージごとの糖尿病 小児・思春期における糖尿病 • 治療目標 非糖尿病児と同等の発育とQOLの確保 • 注意事項 中学生以下で糖尿病と診断された場合は、小児内分泌および糖尿病 を専門する小児科医に紹介することが望ましい。 思春期では、成長ホルモンの影響などにより「整理的インスリン抵抗 性」が増大するほか、思春期特有の精神的葛藤も血糖コントロールに 強く影響する。 女子では月経周期も血糖コントロールに影響する。 • 摂取エネルギー 摂取すべきエネルギー量は思春期に最大となる。 食事制限を伴う場合は、発育を身体計測(身長・体重・腹囲・血圧・性 成熟度)の性・年齢による基準に従って評価する必要がある。 小児・思春期における糖尿病~1型~ • 治療 基本は強化インスリン療法 持続皮下インスリン注入(CSII)療法は 小児のすべての年齢で適応 • 目標 HbA1c7.5%未満 ただし、個人によって異なり、重症低血糖の発生を最小限 にするように設定する • 注意事項 低血糖や血糖コントロール不良患者では、認知機能の予 後が悪いとする報告がある 正常な発育を遂げるために、年齢と性に合致した必要エ ネルギー量を摂取する必要があり、食品構成を適切にす る。 小児・思春期における糖尿病~2型~ 日本人の小児糖尿病の7割が肥満の2型糖尿病患者 • 治療 まずは減量を試みる。ただし、単なる減量のみを目標とせ ず、達成可能な目標を持たせた生活習慣の改善を指導す る。薬物療法も積極的に取り入れる。 • 目標 HbA1c 6.0%未満が理想だが、少なくとも7.0%未満を目標 とする • 注意事項 家族歴を半数以上に認める。家族全体での取り組みを促 す。 診断初期の血糖コントロールは容易なことも多いが、通院 中断者の予後は悪い。 小児期発症糖尿病患者の青年での合併症有病率は、1 型糖尿病患者よりも高い。 メタボリックシンドロームの並存にも注意する。 妊娠と糖尿病 • 妊娠中の糖代謝異常には、 糖尿病合併妊娠と妊娠中に発見される糖代謝異常(妊娠糖尿病・GDM)の 二つがある 糖尿病合併妊娠 妊娠糖尿病(GDM) • 妊娠前から糖尿病が存在し ている場合 • GDMに比べ、奇形を生じる リスクが高い • 妊娠中に発見された糖代謝 異常 • 危険因子には尿糖陽性・糖 尿病家族歴・肥満・巨大児 出産の既往・加齢がある 妊娠前~授乳期の薬物療 法ではインスリンを用いる 奇形児のリスクを軽減させるため、妊娠中の血糖コントロールは厳格に行う 朝食前血糖値 70~100㎎/dl 食後二時間血糖値 120㎎/dl未満 HbA1c 6.2%未満 高齢者の糖尿病 高齢者の糖尿病は 高齢発症患者と青壮年発症患者 を分けて考えるべき ☆年齢や罹患期間から、慢性合併症の発症に要する年月を考慮して、 血糖コントロールの目標を決定する 高齢者では低血糖と薬による副作用に注意する ・低血糖→低血糖による異常行動は、認知症と間違われやすい。ま た遷延性低血糖をきたす危険があるため、薬剤の量や種類に注意す る ・副作用→重篤なものを含め、副作用を生じやすいため、薬剤投与を 少量から開始する等、慎重な対応が必要である 薬剤による副作用の例を以下にあげる ①SU剤・・・低血糖 ②ビグアナイド薬・・・乳酸アシドーシス ③チアゾリジン・・・浮腫、心不全 ④αGI・・・腸閉塞 等 専門医に依頼すべきポイント 糖尿病専門医に依頼する場合 血糖 コントロール不 良 • 薬剤によって十分な血糖コントロールが得られない場合 • インスリン療法を行う場合 教育入院 • 自覚症状の少ない患者に治療の重要性を理解してもらうために行われる 急性合併症 • 糖尿病性ケトアシドーシスの場合、専門医への緊急の移送を図る必要がある • 高齢者で脱水が著しい場合は、高血糖高浸透圧症候群の可能性がある 手術 • 待機手術の場合は、手術に耐えられる代謝状態か否か、合併症の状態を詳しく把握す る必要がある • 緊急手術の場合は、術後感染防止や合併症への進展防止が重要となる 他科専門医に依頼する場合 眼科 腎臓内科 泌尿器科 神経内科 皮膚科・外科 循環器科 • 合併症である網膜症の予防、進行防止、早期治療 • 初診時には必ず眼科を受診させ、また、その後1年に1~2回受診させる • 合併症である腎症の早期発見、進行防止 • 定期的(3~6か月に1回)に尿中アルブミンの測定を行う • 尿中アルブミン排泄量が300㎎/gクレアチニンを超えたときは腎臓の専門家を受診させ る • 神経障害は糖尿病の合併症の一つであるが、著しく左右非対称の症状が見られたり、 筋委縮や運動神経障害が強い場合は神経内科に紹介する • 定期的に足の病変の有無を確認し、必要に応じて皮膚科を紹介する • 重度の起立性低血圧や不整脈、心不全徴候が認められた場合、虚血性心疾患の合併 が疑われる場合には、循環器専門家に紹介する 他科専門医に依頼する場合 泌尿器科 • 糖尿病神経障害による膀胱機能低下を合併すると尿路感染が多くなるため、泌 尿器科専門医と連携することが望ましい 整形外科 • 糖尿病患者では、手根管症候群などの絞扼性神経障害が時に認められ、整形外 科的治療が必要となる 精神科 • 糖尿病の診断は患者・家族ともに心理的混乱がおおきい • 血糖コントロールの不良、不安定などの症状が続く場合は精神的疾患をもたらし ていないか考慮する必要がある 歯科 感染症 • 糖尿病と歯周病は密接な関係があることがわかっている • 日頃から歯科医師と連携をとっておく必要がある • 糖尿病患者は感染症にかかりやすい • 感染症に罹患し、抗生物質などによる治療に反応せず遷延する場合は、速やか に専門家を紹介する 地域連携・病診連携 • 地域の実情に応じて、糖尿病の地域連携パスが 導入または計画されている 地域全体で患者さんを支えていくことが大切
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