メーガン法について

メーガン法について
性犯罪者の矯正は可能か
草の根民主主義か草の根ファシズ
ムか
メーガン法をめぐる日本の状況
• 最初のきっかけ 神戸の事件
• 神戸の少年の退院問題
• 奈良の小学生1年生の誘拐殺人事件
日本におけるメーガン法導入の議論
• ある県の臨時講師の過去(実質的なメーガン
法?)
メーガン法成立の経緯
• 1989年、ヤコブ・ウェタリング少年の誘拐
• 1994年、the violent crime control and law
enforcement act 性犯罪者の登録義務
• 1994年、メーガン・カンカ事件(犯人は性犯罪
での刑期を終えて出所した後)→親の運動
• 1994年ニュージャージー法、1996年連邦法
成立
メーガン法の内容(1)
• 有罪になって15年間は登録が義務付けられる。
• ランク1(low)は、当局だけに登録された情報を保
管しておき、住民への開示はしない。
• ランク2(moderate)は、学校、デイケア・センター、
キャンプ、その他の登録された住民の組織に情報を
開示する。
• ランク3(high)は、個人を含めて、地域に開示する
ことになっている。目的は地域共同体を守ることで
あり、性犯罪者が、危険があると判断したときには、
知らせる。
メーガン法の内容(2)
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(1)釈放されたときの本人の状況、および、カウンセリングや家の状況を考慮す
る。
(2)再犯に至るような肉体的条件、年齢、病気等。
(3)犯罪歴
(a)反復的か否か
(b)最大期限服役したか
(c)子どもへの犯罪だったか
(4)他の犯罪を犯したことがあるか
(a)性犯罪者と被害者の関係
(b)暴力の有無や武器の使用
(c)犯罪の数、目的、性質
(5)精神状態
(6)処置への性犯罪者の反応
(7)最近の行動
(8)最近、犯罪をやりそうな状況か否か
メーガン法の内容(3)
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・犯罪の深刻さ
1 暴力の程度
2 接触の程度
3 犠牲者の年齢
・犯罪歴
4 犠牲者の選択
5 犯罪数、犠牲者数
6 犯罪行為の期間
7 前の犯罪からの期間
8 社会的行為の歴史
・犯罪者の性格
9 処置への反応
10 中毒の有無
・地域のサポート 11 カウンセリング
12 居住サポート
13 職業・学業の安定性
開示内容
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How to Obtain Information
Megan's Law makes available to adults and organizations information on "serious" and "high-risk"
sex offenders in their local community. The information on a registered sex offender includes:
name and known aliases;
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age and sex;
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physical description, including scars, marks and tattoos;
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photograph, if available;
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crimes resulting in registration;
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county of residence;
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zip code (based on last registration).
開示方法をめぐる争い
• ホームページでの開示の是非 全世界で見る
ことができるホームページでの開示を違憲と
する人々が提訴
• 2003年合憲判決 → ホームページでの開示
が普通になっている。
• GPSを利用したシステムも採用される傾向
メーガン法の法律問題
• アメリカ憲法の修正条項、とくに、事後法による刑
罰の禁止、二重の刑罰の禁止、残酷な刑罰の禁止、
そして、刑罰を科す場合の適正手続の遵守等の規
定に違反する、という批判的見解が、人権団体およ
び人権派の法律家から寄せられていたのである。
• 草の根ファシズムであるという解釈も
大衆動員・自由の抑圧・同調性の強制
アメリカの反人権的伝統(黒人差別・マッカーシズ
ム・愛国法)
心理学を利用した性犯罪矯正
• 矯正教育を矯正(刑務所)
• 出所後の矯正教育
メーガン法の是非
• 日本にも導入すべきか