2013年度 香川県介護職員定着支援業務 教育体系策定ワークシート 【解説】 株式会社ビザビリレーションズ四国支社 高松市鍛冶屋町3香川三友ビル8階 Tel 087-851-5520 Fax 087-851-5530 教育計画立案と求める人材(職員)像の設定【S1】 教育計画立案と求める人材(職員)像の設定 【 人財像設定の前提 】 【 施設理念・事業方針 】 【 施設運営計画・施策 】 施設と して求める 人材像 1.施設としてどのようなことができる「プロの介護職員」を求めているのかの検討する。 ●施設の持つ普遍的な取組み「理念・方針」という視点と、状況に応じて臨機応変な対応が求められる「施設としての個別施 策」の実現に必要な能力という2つの視点から検討していきます。 ●検討にあたっては職場のリーダークラスを複数選択し、そのメンバーを中心に前述の「理念・方針」や「施設の個別政策」実 現に必要な職員の能力要件を検討・抽出します。求める人物像は通常、各施設の「理念・方針」に内在されていますが、言葉 の表現が抽象的であったり、難しすぎて職員が「どのような行動をすればいいのか」が理解されない場合が少なからずあり、 現場の職員が自分たちが理解できる言葉で再整理することが有効です。 職場のリーダークラスによって抽出された「理念・方針」からくる能力項目と「施設の施策」実現に必要な能力項目をミックスし、 「施設として求める人材像」として3項目を目安に文章化します。 教育計画実施の目的とポイント【S2】 2.施設で実施される教育の最終目的は、前述の「求める人材像」の実現にあることを確認する。 ●個々の職員の能力向上は一朝一夕にできるものではなく、時間をかけ、きちんと評価しながら進める必要があります。ここ にキャリアパスと連動させて「育成」=「評価」=「処遇」を継続的に行っていく必要性があります。 ●またいくら理念に添った「質の高い介護」をめざそうとしても、職員の日常業務の関係から教育に費やす時間も費用も限界 が生まれることも事実です。年間の行事予定を考えながらいかに効果的な教育を行うか、また限られた予算の中でOJT・OF FJTをいかにうまく活用できるか、個々の施設によってどのような教育の実行を行うのか、施設毎の教育の進め方を「目的と 方針」としてまとめます。 求められる能力要件(等級・階層別)【S3】 求められる能力要件(等級・階層別) 求める人材像 等級 知識(わかる) OJT offJT 技術(できる) OJT offJT 態度(その気になる) OJT offJT ■備考:留意事項、SD(自己啓発)等 3.施設の方針に基づき、「求める人材像」実現へ向けて展開される教育のテーマを検討する。 ●まず一つの切り口として、自施設の等級毎にどのような能力が備わっていればいいのかを、「求める人材像」を最終目標とし て設定します。その上で各等級ごとに必要な能力要件を「知識」「技術」「態度」の3要素に分けて、それぞれの要素ごとに身に つけることが必要な能力要素を確定します。 教育体系【S4】 教育体系 職掌 等級 役職 知識(わかる) 技術(できる) 態度(その気になる) 4.等級毎に振り分けられた育成が必要な能力要件を「役職」まで考慮し、その階層にどのようなテーマの研 修を行うかをデザインする。 ●ここでは、「能力要件」をそのまま記入するのではなく、そのいくつかの能力要素を取りまとめて行う研修のテーマとして整理 します。 ●研修のテーマをまとめる際には、「介護職員として必要な専門能力」と「等級毎に必要な職場をまとめる人間関係能力」の二 つに分けてテーマを設定すると、等級毎の振り分けが分かり易くなります。 ●取りまとめるテーマや能力要件によっては、複数の等級にまたがって取り組む必要があるものも出てきます。必ずしも各等級 毎に研修テーマを決めるのではないことを確認しておいてください。 教育計画 研修プログラムの概要【S5】 教育計画 研修プログラムの概要 能力 研修名 対象者 習得する主な内容 所要時間 研修(担当)機関 備 考 知 識 技 術 態 度 5.(S4)でまとめた等級毎に必要な研修テーマを、能力の三要素「知識」「技術」「態度」の3要素から整理する。 ●それぞれ設定した教育テーマ(研修名)毎にその実施の目的等を整理し、研修計画に落とし込めるようにします。 ●ここで作成する教育テーマ(研修名)は、実施後その効果性を検証し、3年間を目安により効果的な研修内容に修正を加えてい きます。 教育体系【S6】 教育計画 実施スケジュール表(平成○○年度) 研修名 対象者 年 年 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 備 考 知 識 技 術 態 度 そ の 他 6.(S5)で作成した教育計画一覧表を基に、次年度どのような研修を、どの階層の職員に、どのような形で、 いつ行うかという年間計画を立案する。 ●計画には行事予定等、施設としての政策を考慮し、3年間をひとつの目標として(S5)にて設定した計画が全て実施できる ように配分します。 作成された年度教育計画は、全職員に配布するとともに、実施後は「求める人材像」作成にかかわった職場リーダークラスの メンバーで、その効果について話し合いを行い、翌年以降の研修の内容・テーマについて修正を行っていきます。 ●職場リーダークラスの職員が、「施設の求める人材像」の設定から「実施された教育内容の検証」まで関与することにより、 施設の中核的存在である自覚と後輩の育成に責任感をもって取り組むという意識・姿勢を醸成します。
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