卒論計画 1613070045-8 北村知佳 ★これまで(予備実験) 前回発表した私の予備実験は 「自己・他者志向傾向の個人・社会的リスク行動の可能 性推定への影響」 ☞パーソナリティとしての自己・他者志向傾向が違う人は リスク(社会・個人)の優先性に違いがあるかを 可能性推定をしてもらって調べた。 統計的結果ではほとんどの部分で有意にならず、また 予想には反して社会的リスク関連の数値が全体を通し て高かった。 内的整合性の不十分さなど問題点も多々あった。 ★ 社会で、たくさんの人々と共に生きる人の行動判断、行 動の動機や、それに関わる影響などを知りたい! 合理性も大切、人間関係や調和も大切・・・ ☞一般的に人はどんな判断・戦略が ベストと考える(実行する)のか?? ☞利益を第一と考えた場合、不合理な選択を する結果が多く見られているが… そこで人々の満足度はどのようになっているのか? 戦略決定における合理性とは何か? ★人の戦略決定においては利益第一ではない? 人々の選択決定において影響する要因 「他者の評判」「リスクの回避」「不公平さに対する罰」 人の意思決定において・・・ 相手の利益、影響する他者との関係などを考慮して、 実際の自分の意思をそのまま実行することは少ない?? OR そもそも人は利益と同じくらい人間関係も大切であるとか、 内在する公正観から相手も共に利益を得ることが 本来の意思であるなどという可能性も大いに考えられる →満足度は??? ★目的 人々の意思決定においてその合理性とはいったい何に 重点をおいているのかを探り、ゲーム理論では読み解け ない人の本心を探ることを目的とする。 特に人間関係を考慮している点に着目し、その動機が内 在する公正観からなのか、後に確実に利益を得るための いわば利己的な策なのかということも調査したい。 ★実験 「最後通牒ゲーム(Ultimatum Game)」を用いた実験を 考えている。 ☞最後通牒ゲームとは -提案者と受け手がいる。 -提案者がある金額のお金の配分案を提示 -受け手がその案の受容or拒否を決める -受容:その通りにお金が配分される。 拒否:共に一銭も手にすることはできない。 合理性(=自己の利益優先)を考えれば、回答は自ずと 絞られてくるはず!?(←ゲーム理論的解釈) ★実験手続き 最後通牒ゲーム+質問紙調査の2部構成 ⅰ)最後通牒ゲーム: *ゲームの相手(×3) ☞コンピュータ / 人 (全く知らない人 / 仲の良い友人) ⅱ)質問紙: *自分自身の満足度(先行文献を参考に作成予定) *相手の満足度 *後悔、罪悪感など起こりうる感情 ★予想される結果:仮説 人は人間関係を考慮していることから、コンピュータが相手 の場合は顕著に利益を求めに来るのではないか。 ☞提案額の自分への配当金額が上がると考えられる。 (利益優先度:CP > 他人 > 友人) 全くの他人、友人が相手の場合人間関係やリスクなど利益 以外に影響する要因が増えるため、標準偏差が大きくなる と考えられる。 満足度 ☞拒否によって顕著に下がると思われる。 その他の感情 ★参考文献 福田市朗(2004) “Ultimatum game”における戦略決定 の合理性と公正さの認識について 経営情報研究:摂南大 学経営情報学部論集 11(2), 21-40 渡邊勉(2005) 公正と合理的選択-最後通牒ゲームによ る分析- 人文科学論集.人間情報学科編 39, 65-78 崎長幸恵(2006) 後悔・落胆・納得・満足の感情と原因帰 属の関連について-意思決定研究における問題として- 甲南女子大学大学院論集 人間科学研究編 4, 1-9
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