日本のエネルギー政策

日本のエネルギー政策
神戸大学国際文化学部
坂口 祐子
3月11日を境に
●エネルギーセキュリティ
●温暖化対策
●コスト・効率
2010年エネルギー基本計画
2030年までに原子力発電を
53%にするという目標
(2020年までに9基
2030年までに計14基増設)
福島第一原発の事故を受け
計画は白紙に戻る
原子力、化石燃料に
太陽、風力、バイオマスなど
再生可能な自然エネルギーと
省エネを加えた4つの柱とする
これからのエネルギー政策はどうなる???
1
原子力依存からの脱却
2
再生可能
エネルギー
3
見直し
天然ガス
①原発依存からの脱却
●原子力神話の崩壊
安定:10年間で228件のトラブル
コスト:原発交付金+放射線監視交付金etc
安全
●世論
「増やすべき」「現状維持すべき」
→「減らすべき」「すべて廃止すべき」
原発 現在の状況
必
• 11月3日現在 54基中11基が稼動
要
• ストレステストを実施中
?
(EUがはじめたものを参考に、原発の安全性が地震や津波に
対してどれだけ余裕を持っているかを計算する、耐性評価)
電力会社
政府
IAEA
首相
関係者
テスト
報告書
を提出
報告書
を評価
評価を
確認
再稼動
是非を
判断
原発を再稼動しないと電力不足?
原子力発電
なぜ推進されてきたのか?
●エネルギーセキュリティ
●温暖化対策
●コスト・効率
2010年エネルギー基本計画
2030年までに原子力発電を
53%にするという目標
(2020年までに9基
2030年までに計14基増設)
福島第一原発の事故を受け
計画は白紙に戻る
原子力、化石燃料に加え
太陽、風力、バイオマスなど
再生可能な自然エネルギーと
省エネを加えた4つの柱とする
②再生可能エネルギー
各国のエネルギー政策でも重要視
•
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•
太陽光発電
低炭素社会(欧州)
グリーンニューディール政策(米)
風力発電
地熱発電
水力発電
窓ガラス太陽電池、マイクロ水力、給湯発電、
バイオマス発電、潮力発電etc
日本で盛り上がる太陽光ビジネス
全量買取
義務付け
産業用
メガソーラー
技術開発
ソフトバンク
コスト低下
商社
性能向上
海外での主流は風力発電
• 風力発電は世界中で2億kW(2010)
⇔太陽光発電は2000万kW(2009)
• 太陽光発電に比べて設備利用率が2~3倍
•
〃
実際の発電量が20倍
• 総発電量に占める風力発電量は
デンマーク20%(25年には50%以上に)
ポルトガル・アイルランド14%
スペイン11% etc
再生可能エネルギーの問題点
バックアップする電源は必要
設置条件が
厳しい
発電コストが
高い
騒音などの
新たな問題
出力が
安定しない
広大な
土地が必要
再生可能エネルギーを原発に代わる
主軸エネルギーにするのは
未だ現実的ではない!!!!!
③天然ガスの可能性
• 2011年
• IEA"我々は天然ガス黄金期に突入しつつあ
るのか?(Are We Entering A Golden Age
Of Gas?)"
• マサチューセッツ工科大学"天然ガスの将来"
「天然ガスが低酸素社会への切り札」
• CERA「天然ガスを重視しなければ、低炭素
社会の実現はむずかしい」
CO2排出
量
原子力の穴を火力
発電で埋めると・・・
どうして
いま
天然ガス
なのか
枯渇・
安定供給
の懸念
化石燃料は限りあ
る資源だが・・・・・・
CO2排出量
CO2
NOx
SOx
石炭
100
100
100
石油
80
71
68
天然ガス 55
20
0
発電効率が高い+ガスコンバインドサイクル(2度発電システム)の利用
=同じ発電量でCO2を3分の1に削減できる
枯渇しない天然ガス
28兆㎥
60年分
188兆㎥
400年分
シェールガス
新しい採掘技術が開発され
アメリカがシェールガスを
輸出も見込み商業生産(09)
シェールガス革命
米国向LNG需要がなくなり
値段が急落
• ガスの値段に変革が起き
ている
• 日本のガスパイプラインは
新潟‐東京間が最長
LNG輸出大国ロシアや
• 個別の企業による輸入は
カタールなどが影響をうける
非効率 cf.韓国
• 1989年のガスパイプライン
構想が再び浮上?
激安のスポットLNGが
日本にも輸出される
日本が取り組むべきこと
自然エネ
ルギー利
用を推進
天然ガス
利用の環
境を整備
原発の再
稼動が必
要か検証
天然ガスと自然エネルギ
ーを中心とした政策
参考文献
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•
•
エネルギー大転換 毎日新聞社/2011
平成22年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2011)
世界を変える クール・ソリューション 金谷年展/ダイヤモンド社/2010
• ECO JAPAN (閲覧11/6)
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/column/20110221/105927/
• asahi.com (朝日新聞社)
• 日経ビジネスオンライン
• Wikipedia