価格設定戦略 - 大阪大学 経済学研究科

マーケティング・プログラム:
価格設定戦略
価格とは何か
家賃、授業料、診察料、運賃、使用料、利子、
通行料、保険料、組合費、謝礼金、給料。
価格設定方針の決定
価
格
設
定
目
的
の
選
択
需
要
の
決
定
コ
ス
ト
の
見
積
も
り
競
合
オ製
フ品
ァの
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析、
価
格
、
価
格
設
定
方
法
の
選
択
最
終
価
格
の
選
択
価格設定目的の選択
価格設定目的
• 生存目標
過剰設備、激しい競争による低価格の設定
• 期間利益最大化
需要とコスト関数を基に利益最大化価格の設定
• 売上最大化
長期利益最大化と市場シェアを狙った価格設定
• 売上数量最大化
市場浸透価格設定。(価格の弾力性、経験効果、価格の競争抑制力)
• 上層吸収最大化
高価格から徐々に低価格へシフト。(現在の需要水準、小規模生産コス
ト、競合の参入、価格と品質の関係)
• 製品品質主導
高価格=高品質
インテルの上層吸収価格設定
需要の決定
需要曲線の見積もり
• 過去の価格、販売量等のデータを用いて需要曲線
を統計学的に分析する。
• 価格実験を行なう。
• 買い手に何種類かの価格を提示して、それぞれの
価格で商品をいくつ購入したいかと思うか答えても
らう。
価格弾力性の要因
•
•
•
•
•
•
•
ユニーク価値効果
代替認知効果
比較困難効果
総支出効果
最終ベネフィット効果
価格品質効果
在庫効果
コストの見積もり
コストのタイプと生産水準
•
•
•
•
•
固定費用 (賃貸料、光熱費、利息、給料)
変動費用 (原材料、部品、パッケージング)
総コスト = 固定費用 + 変動費用
平均コスト
限界費用
経験効果
1.労働者の効率性
2.調達費の低下
現在の価格
経験曲線
価格設定方法の選択
価格決定技法
1.
コスト志向の価格決定技法



2.
需要志向の価格決定技法




3.
コスト・プラス価格
目標利益価格
損益分岐点分析による価格
静的価格決定法
動的価格決定法
競争を考慮した価格決定法
製品ラインの価格決定法
価値志向の価格決定技法



直接測定法
価格感度測定法
コンジョイント測定法
コスト志向の価格決定技法
• コスト・プラス価格決定法:生産コストに一定のマージン
を付加する。
価格 =
単位あたりコスト
( 1 - 期待売上収益率)
• 目標利益価格決定法:投資額に対して目標とする利益
率を達成するように価格を決定する。
価格 = 単位コスト +
利益率 × 投資額
販売数量
コスト志向の価格決定技法
• 損益分岐点分析による価格決定法:コストと販売価格を
所与としたときに損益がゼロとなる分岐点上の販売数量
を計算する。
BEQ =
固定費用
貢献差益
ただし
BEQ = 損益分岐点販売数量
貢献差益 = 価格 - 単位変動費用
需要志向の価格決定技法
• 静的価格決定法  限界収入 = 限界コスト
P=
MC = 限界コスト
P = 価格
ε= 価格弾力性
ε
1+ε
MC
需要志向の価格決定技法
• 動的価格決定法 :製品ライフサイクルを考慮した価格決
定法。
P(t) = Pm(t) + ΔP(t)
P(t) = t 時点の最適価格
Pm(t) = t 時点の最適独占価格
ΔP(t) = t 時点の調整値
需要志向の価格決定技法
• 競争を考慮した価格決定法
P=
ε+ r η
1 + ε+ r η
MC
MC = 限界コスト
r = 競争相手の価格反応の弾力性
P = 価格
η = 交差価格弾力性
ε= 価格弾力性
価値志向の価格決定技法
• 直接測定法:消費者の知覚する価値を考慮に入れ
た最適価格決定法。
– 質問1:あなたがこの製品に支払ってもよいと思う最低価
格はいくらぐらいですか?
– 質問2:あなたがこの製品に支払ってもよいと思う最高価
格はいくらぐらいですか?
価格調整戦略
価格割引とアローワンス
• 現金割引
• 数量割引
• 機能割引
• 季節割引
• アローワンス
差別的価格設定
• 顧客セグメント別価格設定
• 製品形態別価格設定
• イメージ別価格設定
• 場所別価格設定
• 時期別価格設定
製品ミックス価格設定
• 製品ライン価格設定
• オプション製品の価格設定
• キャプティブ製品の価格設定
• 2段階価格設定
• バンドリング価格