日語誤用分析 (大学院) 4月25日(月・一)~ 担当 神作晋一 第7章 教室で何かできるのか 1.インプット重視の指導 2.言語形式に焦点を当てる 3.フィードバックはどう行なえば効果的なのか 4.再び、教える順序について 第7章 教室で何かできるのか 意識的に学習された知識 気づきを促進 学習者の注意を言語意識に向かせる インプットから知識を得るための助け 習得の促進という観点から、教室での指導 を考えてみる。 1.インプット重視の指導 1.1 学習者はインプットのすべてを聞いて いるわけではない 1.2 形式と意味を結びつけるインプット処 理指導 1.1 学習者はインプットのすべ てを聞いているわけではない 理解するプロセス: 例:Yesterday I studied Japanese. 例:昨日日本語を勉強しました。×昨日~しま す ⇒青を聞かなくても赤の部分で過去だとわか る 意味内容を表す語を中心に意味処理 インプット中の言語情報すべてを処理して いるわけではない。 1.1 学習者はインプットのすべ てを聞いているわけではない 例:英語のスピーキングの練習 例:Did you sometimes have your parents do your homework?(あなたは両親に何度か宿題 をしてもらったことがありますか。) →Yes I did./No I didn’t. 例:Do you sometimes have your friend cook for you?(あなたは友達に時々料理を作っても らいますか) →Yes I do./No I don’t. 1.1 学習者はインプットのすべ てを聞いているわけではない 例:英語のスピーキングの練習 機能語(助詞や時制など文法的な役割を果た す語)は処理しない。 →筆者の場合もそうだった。 1.1 学習者はインプットのすべ てを聞いているわけではない インプット理解だけでは処理されにくい言 語形式に目を向けるのにアウトプットが必 要。 インプットの過程で頭の中で処理されない 要素も処理されるような工夫が必要 1.2 形式と意味を結びつけるイ ンプット処理指導 「形式と機能の結びつけ」 初級文法指導の主流 →インプットの理解を通して行われるとされる →アウトプット活動が中心 →例:受身文:導入→作る練習 →形式と意味が結び付けられないうちにア ウトプットを強制される 台湾:読解・文法等で先に進む? 1.2 形式と意味を結びつけるイ ンプット処理指導 「処理指導(プロセシング・インストラクション」 →インプットを理解するタスク 聞かせるだけでなく、形式そのものを処理するタ スク 例:受身文か能動文かの判断・意味の処理 例:叱っている、褒めている(2人のイラスト) →受身文と能動文(動作主体を指す) 1.2 形式と意味を結びつけるイ ンプット処理指導 「処理指導(プロセシング・インストラクション」 例:可能文「行ける?行けない?」 →導入したインプットを繰り返す →学習者自身のことを聞く(例:~たことがありま す) 作業は複雑にしない。 インプットを処理し、形式と意味を結びつける 作業をする 単純な形だけの練習を減らすことができる。 2.言語形式に焦点を当てる 2.1 形式に焦点を当てた指導 2.2 フォーカス・オン・フォーム 2.1 形式に焦点を当てた指導 「言語形式に注意を向かせる」「気づき」 「文法訳読法」「オーディオ・リンガル・メソッド」 →常に言語の形式や文法に注意 →ドリル練習ではコミュニケーションが… 「コミュニカティブ・アプローチ」 →正確さが育たない →言語形式に注意を向けさせる 「コミュニケーションではなく文法が大事」ではない。 2.1 形式に焦点を当てた指導 「形式に焦点化したインストラクション」 「(form-focused instruction)」 例:明示的に文法規則を示す方法 例:豊富な用例から帰納法的に規則を抽出 例:教えたいインプットを豊富に与える形で焦点化 2.1 形式に焦点を当てた指導 「明示的」or「暗示的」教授 しかし「メタ分析」で これまでの研究はバラバラ過ぎてわからない 「明示的」指導>「暗示的」指導 「文法説明はした方がいい?」 ×「コミュニケーションの中で使えるか」→疑問 ○「明示的な文法知識を得ることに効果があるか」 2.1 形式に焦点を当てた指導 言語形式に焦点を当てた指導:明示的知識 →インプットからの習得を助ける。 →そのまま使えるようになるわけではない どんな項目、どんな学習者かで変わる 母語に全く存在しないルールは気づかない →明示的知識で 「言語(学習)適正」 適正≒センス →文法ルールを明示的に示す方法が影響が少ない →苦手な人には明示的に 2.1 形式に焦点を当てた指導 語用論的知識: その場の状況や聞き手の違いなどさまざまな要素が ある →フィードバックが得られにくい →インプットに触れるだけでは習得が難しい →教室での明示的指導の効果がある 2.2 フォーカス・オン・フォーム フォーカス・オン・フォーム(focus on form) 言語形式への焦点化 「意味やコミュニケーションに焦点を置いた授 業の中で、学習者の注意を必要に応じて言語 形式に向けさせる」 意味やコミュニケーションが中心 2.2 フォーカス・オン・フォーム フォーカス・オン・フォーム(focus on form) 言語の形式・意味・機能を同時に処理できるよう に仕向けること。 意味:形式がどんな意味内容を表すか 機能:形式をいつ、どんなときに、何を伝えるか 例:受身→「意味」 例:「雨に降られた」(間接受身) →雨が降って迷惑だった 2.2 フォーカス・オン・フォーム フォーカス・オン・フォーム(focus on form) 具体的な方法 「インプット洪水(input flood)」 →例:「~ている」の入った文をたくさん聞かせる 「インプット強化(input enhancement)」 →例:「~ている」の部分を下線やマーカーで目 立たせておく 2.2 フォーカス・オン・フォーム フォーカス・オン・フォーム(focus on form) 具体的な方法 「コミュニカティブ・タスク」(ロールプレイなども) →タスクが中心で、必要に応じて多少の説明を 入れる 「フィードバック」による焦点化 2.2 フォーカス・オン・フォーム リキャスト(recast) 自然なコミュニケーションの中で、コミュニケーシ ョンを止めずに暗示的に正しい形を示す方法。 学生:昨日のテストは、難しいでした。 教師:あ、そうですか。難しかったですか。 →自然なコミュニケーション内での返し 偶発的に暗示的に焦点化を行うべきという意見 →リキャストはより重要 ある程度明示的な形でもいいとする意見→(「難 しかった、ですね」など) 櫃 2.2 フォーカス・オン・フォーム まだまだ効果を検証中 英語教育(ESL=English as a Second Language)での研究結果が多く報告。 日本語はまだまだ アメリカの大学の英語教育の学習者⇔日本の初 級学習者 → 当てはまるか ⇒ゼロから学ぶ学習者の対象とした研究が俟た れる。 どのようなコミュニケーション、言語形式、学習者 に教えるかというところまで考える 2.2 フォーカス・オン・フォーム まだまだ効果を検証中 A:文法訳読法、オーディオ・リンガル・メソッド ⇒使えるようにならなかった B:コミュニカティブ・アプローチ ⇒正確さが育ちにくい 「意味のある文脈の中で言語形式に注意を向け させたり気づきを促したりする教授方法」 ⇒A,Bでの問題点を解決するための方法 3.フィードバックはどう行なえば 効果的なのか 3.フィードバックはどう行なえば 効果的なのか 3.1「フィードバック」は「誤用訂正」? 3.2 様々な形の訂正フィードバック 3.3 どのようなフィードバックが効果的か 3.4 リキャストかプロンプトか 3.5 どんな誤りにフィードバックをしたらい いのか 3.1「フィードバック」は「誤用訂 正」? フィードバック リキャスト:言語形式に注目させることに有効 アウトプットにより得られるもの 学習者の誤りをどう訂正するか⇒長年の課題 ⇒古くて新しい課題 オーディオリンガル⇒誤りは排除するもの 現在:学習者の中間言語発達のためにどう役立 つか 3.1「フィードバック」は「誤用訂正」 ? 肯定的フィードバック(positive feedback) 「否定的フィードバック(negative feedback) 学習者が話したことが正しい、適切であるというこ とを示す 例:「そうですね」「いいですね」「OK」 学習者の発話が目標言語体系と合わない(適切 でない)ことを示す (誤用訂正) ⇒「訂正フィードバック(corrective feedback) 「否定証拠」が得られるもの 第二言語習得研究でその効果が検証されている 3.2.様々な形の訂正フィードバッ ク 表1 訂正フィードバックの分類とその例 (教師から)正用提示 学習者に修正を促す 学習者:寒いでした。 学習者:寒いでした。 明示的 教師 :「寒かったです」、教師: 「寒いでした」、 ですね。 でいいですか。 学習者:寒いでした。 学習者:寒いでした。 暗示的 教師 :あ、そうですか。 教師 :寒いでした? 寒かったですか。 「リキャスト」:流れを止めない 3.2.様々な形の訂正フィードバッ ク 母語話者の例 A「ひまつぶし」暇(ひま) B「ひつまぶし」櫃(ひつ)※うなぎ ⇒新しい形式(B)を良く知っている言葉(A) と混同 ⇒店員のことば「注文の確認」と「訂正の機 能」の二つを果たしている。 3.2.様々な形の訂正フィードバッ ク 表1 訂正フィードバックの分類とその例 (教師から)正用提示 学習者に修正を促す 学習者:寒いでした。 学習者:寒いでした。 教師 :「寒かったです」、教師: 「寒いでした」、 明示的 ですね。 でいいですか。イ形 容詞ですね 学習者:寒いでした。 学習者:寒いでした。 暗示的 教師 :あ、そうですか。 教師 :寒いでした? 寒かったですか。 えっ! 強制アウトプット 3.2.様々な形の訂正フィードバッ ク 訂正フィードバック ⇒学習者の誤りにフィードバックをすることの 効果自体に疑問 ⇒再分析 ⇒否定証拠を与えることによりある程度効果 がある。 3.3.どのようなフィードバックが 効果的か フィードバックの種類による効果を検証 明示的か暗示的か 正用を提示(リキャスト)か、修正を促す(プロ ンプト)か 3.3.どのようなフィードバックが 効果的か 習得の効果 厳密なやり方があるが、教室で学習者に行うのは 物理的に難しい ⇒学習者がどんな反応をしたかの研究 ⇒修正(いい直し):アップテーク(uptake)がで きたか(効果があると考える) テストの結果も加える。 ⇒その場で言い直せても、あとでできるとは限らな いから 明示的なフィードバックか 暗示的なフィードバックか 明示的な方が効果がある 暗示的なもの 学習者が気づかない、どこが該当するかわか らない →内容の確認だと思ってしまう 例「寒いでした?」「はい/そうです」 リキャスト:①内容確認の機能②目標言語形 式を示す機能 気づきにくい 教師から正用を示すか 学習者に修正を促すか 修正を促す方がアップテークが多く効果 ⇒「プロンプト prompt」 ⇒「形式交渉 negotiation of form」 ①リキャスト ②プロンプト (正しい形のインプット) cf.OPI:突き上げ (アウトプットを修正させて正しい形を産出) ①と②両方が必要と考える 教師から正用を示すか 学習者に修正を促すか リキャストは気づかれにくい、修正もされに くい? 自然なコミュニケーションの中で気づかせるリ キャストこそ効果があるという意見も。 その時は効果がないように見えても、長期的 には習得につながるという意見も。 教師から正用を示すか 学習者に修正を促すか リキャストGとプロンプトG 例:フランス語の男性名詞の例 同じような効果 リキャスト:正しい形の産出はしない プロンプト:正しい形を産出する ⇒その後のテスト等では違いはない ⇒一つの項目に集中すれば、アップテークが なくてもリキャストに効果がある。 教師から正用を示すか 学習者に修正を促すか リキャストGとプロンプトG 集中して行うリキャストには効果がある? ある項目が豊富に使われるタスク、 ある項目を集中的に練習 ⇒リキャストに効果がある。 3.4 リキャストかプロンプトか 母語話者(の子ども)に対する誤用訂正 ⇒リキャスト 第二言語でも有効 ⇒リキャストの負の部分 ⇒プロンプトとの関係 ■気づかれやすいリキャストとは 短い>長い 例:「明日は図書館に勉強しようと思っていま す」 ⇒「図書館で勉強しようと思っています」? ⇒「図書館で?」気づきやすい ■気づかれやすいリキャストとは 一か所に 例:「明日は図書館に勉強すると思います」 ⇒「図書館で勉強しようと思っていますか」? ⇒欲張ってはいけない 「図書館で?」 Cf.作文の修正(たくさん直しても…) 語彙・音声>文法 ⇒一点集中になるからわかりやすい 鹿耳門 ■どんな授業でのリキャストが 気づかれやすいか 意味重視、イマージョンプログラム 言語形式に焦点を当てる授業 ⇒言語形式へのフィードバックは気づかれにくい ⇒気づかれやすい リキャスト:①内容確認の機能②目標言語形 式を示す機能 授業の内容・形式等による ■リキャストは否定証拠か肯定 証拠か 否定証拠だけでなく肯定証拠も 例:筆者「only milk(ミルクだけ)」 CA「just milk」 教室外と教室(教師)の違い 受け取り方、気づきが違う 知識がない場合、リキャストされてもそれが誤 りだったかどうかわからない 否定証拠になるかどうかは意見が分かれる ■リキャストは否定証拠か肯定 証拠か プロンプト 否定証拠を与え、修正を促し、強制アウトプット を引きだす。 例:「寒いでした」でいいですか。 言語形式に注意を向けさせる(focus on form) コミュニケーションの流れを妨げる ⇒暗示的なリキャスト (工夫によって効果的になる) ■リキャストが効果的なとき プロンプトが効果的なとき 両方を使い分ける 例:すでに知っているが使えないもの ⇒プロンプトによってアウトプットを修正、知識の自 動化 例:おかゆにサツマイモを入れるもの⇒入れたもの 例:学習者の現在の能力を超えたもの ⇒リキャスト 例:「利益があるです」⇒「利益をもたらします」 Cf.:「~があるです」→?→「~あります」 ■リキャストが効果的なとき プロンプトが効果的なとき かなり定着している誤りの場合、プロンプトに よって修正を促す 例:いいだと思います→いいと思います。 例:うれしいでした→うれしかったです。 語彙や音声へのリキャストは気づかれやすい 例:赤いの花 cf.原因(理由) Cf.アクセントは難しい(時間がかかる) 例:~勉強する(ように) ~こと(ができます) ■リキャストが効果的なとき プロンプトが効果的なとき プロンプトにリキャストを混ぜて使う 言語形式に焦点があてられていると、リキャスト が使いやすい 例:文法シラバスにコミュニカティブの要素 みんなの日本語など リキャスト:「短く」「修正点は一か所に」 ■フィードバックを効果的に使い 分ける (1)リキャストは、言語形式への訂正フィードバ ックだということが気づかれにくく、また、どの部 分にフィードバックされているのか学習者には 分からないことが多い。 (2)しかし、リキャストは短く、修正個所は1箇所 だけにするで、気づかれやすくなる。声のトーン を変えるなど際立たせる工夫も必要。 ■フィードバックを効果的に使い 分ける (3)もともと言語形式に焦点の当った授業では 、リキャストは気づかれやすい。 (4)すでに知っているはずだが使えない項目へ のフィードバックは、プロンプトにより修正を促す と効果的。 (5)学習者の現在の言語レベルを超えた誤りに はリキャストの方がいいだろう(効果的) 3.5 どんな誤りにフィードバック をしたらよいか すべての誤用にフィードバックは困難 誤りは直したいが、すべてでは(学習者にとって も)ストレスになる。 教師にとっても難しい ⇒瞬時の判断はしないといけない どんな誤りか、状況(共通するかなど)、学習者の 性格など フィードバック研究の成果が重要になる 3.5 どんな誤りにフィードバック をしたらよいか どんな誤りかによりフィードバックの有無を判断 学習者の発達段階に合わせたフィードバックが有 効 能力を超えたものはリキャストで(インプットに気付 かせる) 3.5 どんな誤りにフィードバック をしたらよいか グローバル・エラーかローカル・エラーか ⇒グローバルエラーを優先? (意味が通じないので)意味交渉が起こるため ⇒ローカル・エラーへの介入はためらい 習得:ローカルエラーには(学習者が)気づか ない 工夫が必要 ⇒教室以外では気づかない 教室である程度リキャストしながら個別にフィード バックなど 3.5 どんな誤りにフィードバック をしたらよいか (フィードバックは)どんな日本語(外国語)習得 を目指すかによる 「誤りを排除する」のではなく、「中間言語発達 の促進」のためのフィードバック ⇒否定ではなく、発達の促進 習得研究の成果と個々の教師の経験との両 方の知恵を活用して、その時その時の判断を していく。 4.再び教える順序について 4.再び教える順序について 難しいものから教える? 投射モデル(Project model) 難しいものを教えると簡単なものもインプットだけ で容易になる ※難易度A>B A主格の関係節(例:the man who came here yesterday) B前置詞を使う関係節(例:the man with whom I went to Kyoto.) 目的格 ⇒Bを(先に)教えれば、Aは身に付く ⇒研究成果が出ている。 4.再び教える順序について 日本語の例 「~ている」 A進行>B結果状態 A本を読んでいる B窓が開いている 教科書では A>B では、逆にしたらどうか 4.再び教える順序について 日本語の例 例:『Situational Fanctional Japanese』 第8課 結果状態「窓が開いています」 持っている、住んでいる、結婚している 第11課 自動詞・他動詞 止まっている、壊れている 第13課 進行「~ている」 「結果状態」>「進行」 →定着がいい(時間も 少ない) 4.再び教える順序について 進行「~ている」 英語「be eating」食べている be reading be waching 結果状態「~ている」 英語「be open」開いている、「be on」ついている 多くの言語で「進行」と「結果状態」は違う 例:中国語の場合 4.再び教える順序について 結びつきが強すぎると他のものが入らない 進行=「ている」から抜け出せない ⇒「1対1」対応から「1対多」へ ⇒強すぎると別のものが結び付けられない 結果状態「ている」⇒学習者の母語では進行 形と同じではない ⇒習得が困難になる 4.再び教える順序について 先に「ている」⇒「結果状態」とする ⇒「進行」(動作が継続)も「状態」の一部であ る ⇒「進行」の意味に広げるのは難しくない 4.再び教える順序について 易しいものであるがゆえに、かえって習得を 遅らせる結果になることもある。 いろいろと検討は必要だが… ⇒難しいことを先に教えるという選択肢もある ことを知っておく。 発達段階との調整は可能。 第7章のまとめ 1.意味理解の過程 まとめ 2.処理指導(プロセシング・インストラクション) 新しい項目の導入→インプットを理解するタスク→ 形と意味の結び付け→アウトプット活動 3.フォーカス・オン・フォーム 文法処理(機能語など)をしないで意味(内容語な ど)の理解を行うことが多い。 「意味のある文脈の中で学習者の注意を言語形式 に向けさせる」ことが必要だとされている。 4.明示的(文法)指導 明示的な文法能力は発達するが、コミュニケーショ ンの中では使えるかどうか疑問。しかし、この知識 がインプットからの習得を助け、促進させる。 まとめ 5.リキャストの効果 6.フィードバックの使い分け 言語形式の訂正フィードバックとは気づかれにくく、 どの部分へのフィードバックとも気づかれにくい。 しかし、気づくようになれば、(たとえ修正活動をしな くても)修正を促す「プロンプト」と同じ効果がある。 「リキャスト」と「プロンプト」を上手く使い分けること が重要。 7.教える順序(難易度による) 易しいからといってその後の習得が遅れる場合もあ る。難しいものを先に教えるという選択肢を視野に 入れておくべき。
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