第 六 章 生 体 酸 化 Biological Oxidation *生体酸化の概念 生体内で行われた物質の酸化反応を生体酸化 (biological oxidation)と呼ぶ。 主に糖質,脂肪,タ ンパク質などは生体内で酸化作用を通じて最後 CO2, H2Oとエネルギ-を生成する 過程を指す。 糖質 脂肪 タンパク質 O2 CO2とH2O ADP+Pi エネルギ- ATP 熱 *生体酸化と体外燃焼の同じところ 生体酸化の様式には脱電子,脱水素及び酸 素添加反応がある。そのうち 脱電子、脱水素 反応は 最もよく 見られる。酸化還元反応の 一般規則に遵っている。 消費された酸素量も最終産物(CO2,H2O)も 放出されたエネルギーも みな同じである。 *生体酸化と体外燃焼の違い 生 体 酸 化 体 外 燃 焼 環境条件 pHがほぼ中性に近く,37℃,強酸、強アルカリ,高 水がある環境、 温,乾燥 反応様式 すべて酵素で触媒する。 しだいに進行する。 O2 が電子を受け取ってから 水素イオンと化合してH2Oを 生成する。CO2 は脱炭素反 応によって生成される。 触媒が必要ではない 激烈、 爆発的に進行 H2とCは直接O2と化合 してH2Oと CO2 を生成 する。 エネルギ 段階的に放出する。その一 突然, 一次的に放出 -放出 部分が化学エネルギ-の形 される。全部 熱や光 即ちATPに捕捉されて貯え の形で放出される。 られる。 *生体酸化の一般過程 Gn タンパク質 TG グルコース FA+グリセロール アミノ酸 アセチルCoA TAC CO2 2H ADP+Pi 呼吸鎖 ATP H2O 第一節 ATPを生成する酸化系 The Oxidation System of ATP Producing 一、呼吸鎖 定義 一定の順序で配列されている水素伝達体と 電子伝達体は細胞の酸素を取り入れるという呼 吸過程に密接に関係しているので呼吸鎖 (respiratory chain)と呼ぶ。呼吸鎖は電子伝達鎖 (electron transfer chain)ともいう。 (一)呼吸鎖の組成 四つの電子伝達体複合体 (complex) ヒトのミトコンドリアにある呼吸鎖複合体 複合体 酵 素 補欠分子族 複合体Ⅰ NADH-CoQ還元酵素 (NADH脱水素酵素) FMN, Fe-S 複合体Ⅱ FAD, Fe-S 複合体Ⅲ コハク酸-CoQ還元酵素 (コハク酸脱水素酵素) CoQ-Cyt C還元酵素 複合体Ⅳ Cyt Cオキシダーゼ 鉄-ポルフィリン、 Fe-S 鉄-ポルフィリン, Cu * CoQとCyt c は上述した呼吸鎖複合体に含まれない。 matrix cristae intermembrane space inner membrane mitochondrion ミトコンドリアの構造 outer membrane ミトコンドリア内膜にある呼吸鎖複合体の位置 Cytc 細胞質ゾル側 eeⅡ Ⅰ e- Q e- eⅣ Ⅲ フマル酸 NADH+H+ NAD+ コハク酸 糸粒体内膜 1/2O2+2H+ H2 O マトリック側 1.複合体Ⅰ : NADH‐CoQ 還元酵素 働き: 電子をNADHからCoQ (ubiquinone,ユビキ ノン)に転移する 複合体Ⅰ NADH→ FMN; Fe-S N-1a,b; Fe-SN-4; Fe-SN-3; Fe-SN-2 →CoQ NAD+(CoⅠ)とNADP+(CoⅡ)は多くの脱水酵素の 補酵素として役割を果たす。両者はVit PPの誘導体 と見なす。 NAD+,NADP+では酸化還元反応に関与する部分 はピリジン環である。ピリジン環の1位窒素は五価で 電子を受けると三価窒素に転換できる。またH原子 がピリジン環の4位のCに可逆的に結合することが できる。したがって酸化還元反応においてNAD+ 或 はNADP+は水素運搬体として働く。 NAD+とNADP+の構造 R=H: NAD+; R=H2PO3:NADP+ NAD+(NADP+)とNADH(NADPH)の相互変換 NAD+或はNADP+ NADH或はNADPH NAD+とNADP+は1個の水素原子と1電子を受け取る。 NAD+或はNADP+を補酵素とする脱水素酵素 酵 素 補 酵 素 イソクエン酸脱水素酵素 NAD+ or NADP+ α-ケトグルタ-ル脱水素酵素 NAD+ グルセルアルデヒド-3-リン酸 脱水素酵素 リンゴ酸脱水素酵素 NAD+ 乳酸脱水素酵素 NAD+ グルコ-ス-6-リン酸脱水素酵素 NADP+ グルタミン酸脱水素酵素 NAD+or NADP+ NAD+ NADH或はNADPHは340nmの所に特徴的光吸収をも つので酵素反応の測定に広く用いられる。 FMN: VitB2即ちリボフラビンの誘導体である。 酸化還元反応に関与する部分はリボフラビンの イソアロキサジン環である。 リボフラビンを補欠分子族とする酵素 酵 素 補欠分子族 アシル-CoA脱水素酵素 FAD コハク酸脱水素酵素 FAD ジヒドロリポイル 脱水素酵素 グリセロ-ル-3-リン酸 脱水素酵素 NADH脱水素酵素 FAD FAD FMN 鉄-硫黄タンパク質: 非ヘム鉄と酸不安定性硫黄を含む。 Fe2S2と Fe4S4としてよく見られる。 単電子伝達体 鉄-硫黄タンパク質 S 無機硫黄 S Cys-硫黄 ユビキノン(ubiquinone, coenzyme Q, CoQ): 脂溶性成分として生物界に広く存在する。それは ベンゾキノンの誘導体である。CoQはポリイソプレノ イド側鎖をもつ。 セミキノン型 (遊離基) 全酸化型または キノン型 還元型または キノール型 (ヒドロキノン) 全酸化型または キノン型 セミキノン型 (遊離基) 還元型または キノール型 (ヒドロキノン) NADH+H+ NAD+ FMN 還元型Fe-S Q FMNH2 酸化型Fe-S QH2 複合体Ⅰの機能 マトリックス側 細胞質ゾル側 Structure of NADH-Q Oxidoreductase (Complex I). The structure, determined by electron microscopy at 22-Å resolution, consists of a membrane-spanning part and a long arm that extends into the matrix. NADH is oxidized in the arm, and the electrons are transferred to reduce Q in the membrane. 2.複合体Ⅱ:コハク酸-CoQ還元酵素 働き :電子をコハク酸からCoQに転移する 复合体Ⅱ コハク酸→ Fe-S1; b560; FAD; Fe-S2 ; Fe-S3 →CoQ シトクロム類(cytochromes, Cyt) 一群ヘム含有タンパク質である。呼吸鎖組成に 関与するCytは3種類ある。単電子伝達体である。 細胞質ゾル側 マトリックス側 コハク酸 3.複合体Ⅲ: CoQ- Cyt c還元酵素 働き:電子をCoQからCyt cに渡す。 複合体Ⅲ QH2→ b562; b566; Fe-S; c1 →Cyt c 細胞質ゾル側 マトリックス側 4.複合体Ⅳ : Cyt cオキシダーゼ 働き:電子をCyt c からO2に渡す。 複合体Ⅳ 還元型Cyt c → CuA→a→a3→CuB → O2 そのうちCyt a3とCuBからなっている活性部位 は電子をO2に渡す。 細胞質ゾル側 マトリックス側 (二)呼吸鎖成分の配列順序 次の実験デ-タによって定められたのである。 ①標準酸化還元電位の測定 ②呼吸鎖の分解及び組換え ③特異的阻害剤による吸収スペクトルの変化 ④体外のミトコンドリア実験 呼吸鎖における各酸化還元対の標準酸化還元電位 呼吸链中各种氧化还原对的标准氧化还原电位 酸化還元対 氧化还原对 NAD+/NADH+H+ FMN/ FMNH2 FAD/ FADH2 Cyt b Fe3+/Fe2+ Q10/Q10H2 Cyt c1 Fe3+/ Fe2+ Cyt c Fe3+/Fe2+ Cyt a Fe3+ / Fe2+ Cyt a3 Fe3+ / Fe2+ 1/2 O2/ H2O 0’ E (V) Eº' (V) -0.32 -0.30 -0.06 0.04(或0.10) 0.07 0.22 0.25 0.29 0.55 0.82 1. NADH酸化呼吸鎖 NADH → 複合体Ⅰ →Q →複合体Ⅲ→Cyt c →複合体Ⅳ→O2 2.コハク酸酸化呼吸鎖 コハク酸 →複合体Ⅱ →Q →複合体Ⅲ→Cyt c →複合体Ⅳ→O2 NADH酸化呼吸鎖 コハク酸 FADH2酸化呼吸鎖 電子伝達鎖 コハク酸 複合体Ⅱ 複合体Ⅰ 複合体Ⅲ 複合体Ⅳ 二、酸化的リン酸化 *定義 基質からの還元当量は電子伝達系によって O2 をH2Oに還元させる。ATPシンタ-ゼはこの 過程で放出されたエネルギ-を利用してADPと PiからATPを合成する。このような酸化反応と 密接に共役するリン酸化を酸化的リン酸化 (oxidative phosphorylation) と呼ぶ。 基質に含まれるエネルギ-を直接に ADP(GDP)に転移し,ATP(GTP)を生成する様 式 を 基 質 レ ベ ル の リ ン 酸 化 (substrate level phosphorylation)と呼ぶ。 (一)酸化的リン酸化の共役部位 酸化的リン酸化の共役部位 : 複合体Ⅰ、Ⅲ、Ⅳ P/O 比と自由エネルギ-変化に基づいて ⊿Gº'=-nF⊿Eº' P/O 比: 1グラム原子酸素が消費された時に消 費された無機リンのグラム原子の値を指す。つ まり 合成されたATPのモル数を示す。 体外のミトコンドリア実験 によって測定されたいくつかの基質のP/O比 呼 吸 鎖 の 組 成 P/O比 2.4~2.8 ATP生成数 3 FAD→CoQ→Cyt→O2 1.7 2 アスコルビン 酸 Cyt c→Cyt aa3→O2 0.88 1 Cyt C Cyt aa3→O2 0.61~0.68 1 基 質 β‐ヒドロキ シ酪酸 NADH→FMN→CoQ→ Cyt→O2 コハク酸 電子伝達鎖における自由エネルギ-変化 電位変化 电位变化 区段 部位 (⊿Eº′) NAD+~CoQ CoQ~Cyt c Cyt aa3~O2 0.36V 0.21V 0.53V 自由エネルギー変化 自由能变化 能否生成ATP º′是否大于30.5KJ) ATPが産生できるか否か ⊿Gº′=-nF⊿Eº′ (⊿G 69.5KJ/mol 40.5KJ/mol 102.3KJ/mol 産生できる 能 産生できる 能 産生できる 能 コハク酸 酸化的リン酸化の共役部位 ATP ATP ATP (二) 酸化的リン酸化の共役機構 酸化的リン酸化の共役を説明するのに2種類の仮 説 即ち化学仮説と化学浸透圧仮説がある。化学仮 説はどのリン酸化部位においても酸化とリン酸化が 直接化学に共役していると仮定する。酸化とリン酸化 をつないでいるエネルギ-の高い中間体を仮定する のである。しかし この中間体はこれまで実際に分離 されたことがなく,そのため この仮説はいまではあ まり信用されていない。 1、化学浸透圧仮説 Mitchell の 化 学 浸 透 圧 仮 説 ( chemiosmotic hypothesis) は呼吸鎖で起こる酸化とリン酸化が共 役するメカニズムを以下のように説明する。 呼吸鎖成分の酸化によって生じた水素イオン(プロ トン、H+)がまずミトコンドリア内膜の外側に放出され、 これによって膜内外のプロトン濃度に差ができる。 続いて,この濃度差に基づく電気化学的ポテンシャル を利用してATPが合成される。 化学浸透圧仮説 ミトコンドリア膜 ADP + Pi マトリックス H2 O e- ATP - - - - O2 ++++ H+ H+ 化 学 浸 透 圧 仮 説 細胞質ゾル側 ミトコンドリア内膜 マトリックス側 化学浸透圧仮説 細胞質ゾル側 H+ + Cyt c H+ + + + + + H+ + + + Q - Ⅰ F Ⅱ - - Ⅲ NAD+ コハク酸 0 Ⅳ - - - フマル酸 NADH+H+ + 1/2O2+2H+ - - - H2 O F1 マトリックス側 ADP+Pi ATP H+ The path of electrons through Complex III probably involves a "Q cycle“ such as that shown here (blue arrows). Q Cycle: matrix Q 2 H+ Q. QH2 QH2 cyt bH Complex III e cyt bL Q e Q· Fe-S 2 H+ intermembrane space cyt c1 cyt c Path of electrons through Complex IV 呼吸鎖複合体Ⅰ、Ⅲ、Ⅳはみなプロトンポンプ として働いている。 Matrix H+ + NADH NAD+ + 2H+ 2 e Q I 2H+ + ½ O2 H2O –– III IV ++ + 4H Intermembrane Space + 4H cyt c 2H+ 2. ATPシンタ-ゼ (ATP synthase) ATP シ ン タ - ゼは呼吸鎖複 合体Ⅴと見なさ れており,主に 二つの機能単位 で あ る F0 と F1 か らなっている。 ATPシンタ-ゼの構造 F1 は 親 水 性 で あ り,膜の内側に突 き出し, 5種類の サブユニット 即 ちα,β,γ,δとε からなる(α3β3 γδε)。β が 触 媒活性をもつが αと結合してから はじめて触媒活 性を示す。 ATPシンタ-ゼの構造 F0 は 疎 水 性 で あり,内膜に埋 められ,a1b2c9~ 12 サブユニット からなり,プロト ンチャンネル の一部分を構 成している。 ATPシンタ-ゼの構造 Mitochondrial ATP Synthase E. coli ATP Synthase These images depicting models of ATP Synthase subunit structure were provided by John Walker. Some equivalent subunits from different organisms have different names. that extends out from the membrane. Mitochondrial F1Fo E. coli F1Fo The proposed "stator" of this molecular motor consists of the ring of 3 & 3 subunits of F1, the a subunit of Fo, & several subunits that link these together (b, d, F6, & OSCP in bovine mitochondrial F1Fo; or 2 b, & d in E. coli). Mitochondrial F1Fo E. coli F1Fo The proposed "rotor“ consists of the ring of 10 c, plus the internal F1 stalk (, , in bovine mitochondria; or & in E. coli). The a subunit of Fo (271 amino acid residues in E. coli) is predicted from hydropathy plots, to include several transmembrane -helices. It has been proposed that the a-subunit forms 2 halfchannels or proton wires (each a series of protonatable groups or embedded waters), that allow passage of protons between the two membrane surfaces & the bilayer interior. H+ a subunit ring of c subunits H+ H+ PDB 1A91 Asp61 Fo subunit c a subunit ring of c subunits Website with some relevant animations. H+ Proposed mechanism: Rotation of the ring of c subunits may result from concerted swiveling movements of the c-subunit helix that includes Asp61 & transmembrane a-subunit helices with residues that transfer H+ to or from Asp61, as protons are passed from or to each half-channel. H+が濃度勾配に従ってF0のaとcの間を通って いる時,γが回旋し, 三つのβサブユニットの立体配 置が変化する。 ATPシンタ-ゼの働きの機構 loose binding ADP + Pi Binding Change Mechanism ATP ATP open ATP tight binding ADP + Pi ATP ADP + Pi repeat ATP The conformation of each subunit changes sequentially as it interacts with the rotating shaft. Each subunit is in a different stage of the catalytic cycle at any time. E.g, the green subunit sequentially changes to: a loose conformation in which the active site can loosely bind ADP + Pi a tight conformation in which substrates are tightly bound and ATP is formed an open conformation that favors ATP release. F1Fo couples ATP synthesis to H+ transport into the mitochondrial matrix. Transport of least 3 H+ per ATP is required. ADP + Pi ATP Matrix H+ + NADH NAD+ + 2H+ 2 e Q I 2H+ + ½ O2 H2O –– III IV Fo ++ 4H+ Intermembrane Space F1 4H+ cyt c 2H+ 3H+ 三、酸化的リン酸化に影響を及ぼす因子 (一)阻害剤 1. 呼吸鎖阻害剤 呼吸鎖のある特定部位で電子伝達を阻害する。 2. 脱共役剤(uncoupler) リン酸化反応を阻害するが電子伝達を阻害しない 例えば:2,4-ジニトロフェノ-ル(2,4-DNP) 3.酸化的リン酸化阻害剤 電子伝達とリン酸化を両方とも阻害する。 例えば:オリゴマイシン 呼吸鎖阻害剤による阻害部位 アンチマイシンA ジメルカプロ-ル CO,CN-, N3-とH2S コハク酸 × × ロテノン ピエリシジンA アモバルビタ-ル × 異なった ピ ル ビ ン 酸 基質と阻 ADP(過 量) 害剤がミト コ ンドリ ア における 酸素消費 に影響す る。 ミ ト コ ン ド リ ア コ ハ ク 酸 DNP ロ テ ノ ン オリ ゴマ イシ ン アンチマイシン 時間 脱共役タンパク質の作用機構(褐色脂肪組織) 熱 H+ 細胞質 ゾル側 Cyt c UCP Q Ⅰ Ⅱ F Ⅲ Ⅳ マトリック ス側 0 F1 ADP+Pi ATP H+ オリゴマイシン(oligomycin) F0に作用してH+の内部流入をブロックする。 細胞質ゾル側 マトリックス側 オリゴマイシン ATPシンターゼ構造 (二)ADPの調節作用 呼吸制御率(respiratory control ratio, RCR) (三)甲状腺ホルモンの作用 Na+,K+–ATPア-ゼと脱共役タンパク質遺伝子 の発現がいずれも増加する。 (四)ミトコンドリアDNAの突然変異 ミトコンドリアDNA病気及び衰老に関連する。 電子伝達鎖と酸化 的リン酸化の概貌 ΔμH+ プ ロ ト ン 電気化学勾 配 , H+m: マ ト リ ッ ク ス 側 ,H+c: 細 胞 質ゾル側 コハク酸 四、ATP 高リン酸エネルギ-結合と高エネルギ-リン酸化合物 高エネルギ-リン酸結合 加水分解された時そのΔG0’が-21KJ/molより 負であるリン酸エステル結合をいう。Pで表す。 高エネルギ-リン酸化合物 高エネルギ-リン酸結合をもっている。 よく見られる高エネルギ-化合物 共通式 例を挙げ ホスホクレアチン (ホスホグアニジン) ホスホエノ-ル ピルビン酸(PEP) (エノ-ルリン酸) アセチルリン酸 放出されたエネルギ- (pH7.0,25℃)KJ/mol -43.9 -61.9 -41.8 -30.5 ATP,GTP,UTP,CTP -31.4 アセチルCoA ヌクレオシド二リン酸キナーゼの作用 ATP + UDP ADP + UTP ATP + CDP ADP + CTP ATP + GDP ADP + GTP アデニル酸キナーゼの作用 ADP + ADP ATP + AMP クレアチンキナ-ゼの作用 クレアチンキナ-ゼ クレアチン ホスホクレアチン(CP) CP:筋肉と脳組織におけるエネルギーの貯蔵形の一つである。 ATPの生成と利用 ATP クレアチン ホスホク レアチン ~P 機械的仕事(筋肉収縮) 酸化的リン酸化 基質レベルのリン酸化 ADP ~P ATPは細胞のエネルギ-交換の中で 中心的な役割を果たしている。 濃度勾配に逆らう物質輸送 (能動輸送) 化学的エネルギ-(生合成反応) 電気エネルギ-(生物電気) 熱エネルギ-(体温の維持) 五、ミトコンドリア内膜を通る 物質の輸送 ほとんどの親水性物質はミトコンドリア内膜 を通過できないので特異的な輸送系が必要で ある。。多くの物質はミトコンドリア内膜におけ る交換輸送体(transporter,トランスポーター) によって輸送される。 ミトコンドリア内膜における主な輸送体系 转运蛋白 功 能 胞 浆 线粒体基质 α -酮戊二酸转运蛋白 苹果酸 α -酮戊二酸 酸性氨基酸转运蛋白 谷氨酸 天冬氨酸 磷酸盐转运蛋白 H2PO4— H+ H2PO4— H+ 腺苷酸转运蛋白 ADP ATP 丙酮酸转运蛋白 丙酮酸 OH- 三羧酸转运蛋白 苹果酸 柠檬酸 鸟氨酸 瓜氨酸 碱性氨基酸转运蛋白 肉碱转运蛋白 脂酰肉碱 肉 碱 (一)細胞質ゾル中のNADHの酸化 ミトコンドリアの外部で生じたNADHが呼吸鎖に よって酸化されるには ミトコンドリア内膜を透過し なければならない。ミトコンドリア内膜にはNADH 輸送系がないので 還元当量をシャトルという巧妙 な仕掛けでミトコンドリア内に送り込む。 1. グリセロ-ル-3-リン酸シャトル 主に脳と骨格筋にある。 NADH+H+ グリセロ-ル -3-リン酸 脱水素酵素 NAD+ CH2OH CH2OH C=O C=O CH2O- Pi CH2O- Pi 呼吸鎖 FADH2 DHAP CH2OH CH2OH CHOH CHOH CH2O- Pi CH2O- Pi グリセロ-ル -3-リン酸 糸粒体 外膜 膜間腔 FAD 糸粒体 内膜 マトリ ックス 2.リンゴ酸―アスパラギン酸シャトル これは主に肝臓と心臓にある。 H 3N - OOC-CH2-C-COO H 3N - - - + H 3N - - OOC-CH2-CH2-C-COO NADH +H+ H リンゴ酸脱 水素酵素 O -OOC-CH2-CH2-C-COO- NAD+ 糸 粒 体 内 膜 - Asp H H 3N -OOC-CH2-C-COO- + OOC-CH2-C-COO H O OAA Glu-Asp 輸送体 + O + - -OOC-CH2-C-COO- OOC-CH2-CH2-C-COO Glu NADH +H+ H GOT O -OOC-CH2-CH2-C-COO- NAD+ α-KG OH OH -OOC-CH2-C-COO- -OOC-CH2-C-COO- リンゴ酸-α-KG 輸送体 H リンゴ酸 呼吸链 細胞質ゾル マトリックス H (二)アデニル酸運搬体 (adenine nucleotide transporter) H+ ADP3- ATP4- H2PO4- H+ 細胞質ゾル側 F 0 マトリッ アデニル クス側 酸輸送体 F1 ATP4- リン酸 輸送体 H2PO4- H+ ADP3H+ F1Fo couples ATP synthesis to H+ transport into the mitochondrial matrix. Transport of least 3 H+ per ATP is required. ADP + Pi ATP Matrix H+ + NADH NAD+ + 2H+ 2 e Q I 2H+ + ½ O2 H2O –– III IV Fo ++ 4H+ Intermembrane Space F1 4H+ cyt c 2H+ 3H+ Phosphate reenters the matrix with H+ by an electroneutral symport mechanism. Pi entry is driven by, & uses up, the pH gradient (equivalent to one mol H+ per mol ATP). ADP + Pi ATP matrix lower [H+] ATP4 __ ++ + 3H 4 ATP energy requiring reactions 3 ADP ADP + Pi H2PO4 + H higher [H+] cytosol 第二節 その他の酸化系 The Others Oxidation Enzyme Systems 一、好気性脱水素酵素オキシダーゼ 水素受容体 嫌気性脱水素酵素 補酵素 好気性脱水素酵素 O2 オキシダーゼ O2 補助因子 産物 FMN FAD Cu H2O2 H2O 二、ペルオキシソームにおける酸化酵素類 (一)カタラーゼ(catalase) 補欠分子族は4個のヘムを含む。 2H2O2 カタラーゼ 2H2O + O2 (二)ペルオキシダーゼ(perioxidase) ヘム補欠分子族をとし, H2O2をフェ ノール或はアミン類に酸化される。 R + H2O2 RH2+ H2O2 ペルオキシダーゼ ペルオキシダーゼ RO + H2O R + 2H2O 三、スーパーオキシドジスムターゼ (superoxide dismutase) 反応性酸素分子 スーパーオキシド陰イオン遊離基(O2﹣), H2O2,ヒドロキシフリーラジカル(•OH)の総称 2O2 ﹣+ 2H+ SOD H2O2 + O2 カタラーゼ H2O + O2 3.セレンを含むグルタチオンペルオキシダーゼ H2O2 (ROOH) 2G –SH グルタチオン 還元酵素 グルタチオンペル オキシダーゼ H2O (ROH+H2O) NADP+ G –S – S – G NADPH+H+ * 生体膜及びヘモグロビンはこの酵素によって その損傷を免れる。 四、ミクロソームにおける酸化酵素類 (一)モノオキシゲナーゼ(monoxygenase) *触媒された反応: RH + NADPH + H+ + O2 ROH + NADP+ + H2O 混合機能酸化酵素(mixed-function oxidase)或は水 酸化酵素(hydroxylase,ヒドロキシラーゼ)ともいう。 反応においては Cyt P450を必要とする。 水酸化酵素による反応 (二)ジオキシゲナーゼ 2個酸素原子を二重結合の二つの炭素原 子に添加させる。 例えば O O Trpピロラーゼ N H NH2 (O2) NH2 COOH NH CHO
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