インターンシップのRH(ランク・ヒエラルキー) 的ジレンマとインターネット活用 明治大学 *大割 時子 折戸 洋子 山下 洋史 1.はじめに(1) 近年、「インターンシップ」が大きくクローズ・アップ ・大学間競争の激化にともない、 ・魅力ある教育カリキュラムや学生へのサービス向上 ・山下「インターンシップのRH的ジレンマ・フレームワー ク」 今後のインターンシップ(とりわけ採用目的)の 門戸を広げるべきことを示唆 1.はじめに(2) インターンシップがRH的ジレンマから脱却し、そ の門戸を広げるためには、 インターネットが有効性を発揮しうるのでは? インターネットの特性 (採用・就職目的の)インターンシップによる「能 力測定のインハウスソーシング」 2.インターンシップ導入による相互 準アウトソーシング(金子・山下 2003) 大学 (明治大学駿河台校舎) インターンシップ (教育目的) 能力測定 (採用・就職目的) 企業 インターンシップのメリット (大学側) 就業体験という実践的な教育を無償で委 託 学生の学習意欲や専門性を高める バラエティに富んだ魅力的なカリキュラム づくりに貢献 インターンシップのメリット (企業側) 従来の能力測定の準アウトソーシングを、インハ ウスソーシングに導く 当該企業にとってふさわしい人材であるか否か を実際の職務を通して見極めた上での採用が可 能になる 学生にとって自己に適した企業・職務であるか知 る機会になる 3.能力測定の「準インハウスソーシン グ・フレームワーク」(山下・金子・松田 2005) 「企業→大学の準アウトソーシング」とは異なり ・多くの採用コストがかかる ① これまで企業が大学に準アウトソースしていた 能力測定をインハウスソースする際「完全なイン ハウスソーシング」とはならずに、従来型準アウ トソーシング(学歴重視の採用)が並行 ②採用目的のインターンシップすべてではなく部分 的にアウトソースされる 4・インターンシップのRH的ジレン マ・フレームワーク(山下) 山下は、日本人にとってRHIの果たす役 割の大きさとインターンシップへの社会的 高まりを踏まえて、「インターンシップのRH 的ジレンマ・フレームワーク」を提案 従来型学歴重視の採用 RH的採用 能力測定の準アウトソーシング RH的採用からの脱却 •学歴による スクリンーニング •学校推薦 •教授推薦 インターンシップ採用 非RH的採用 能力測定の準インハウスソーシング •実践的能力測定 •職務適性の確認 •ミスマッチの防止 ジレンマ RH的募集 •対象大学の指定 RH的セレクション 5.インターンシップのRH的ジレンマ 克服のためのインターネット活用(1) より広い範囲の学生を募集の対象とすべき オープンな募集 インターネットを利用したインターンシップの 募集・・・「インターネット募集」 ・従来のRH的募集から漏れてしまっていた 有能な学生を拾い上げることが可能に 5.インターンシップのRH的ジレンマ 克服のためのインターネット活用(2) 問題点 インターンシップの受入人数をはるかに超 える多くの学生が応募する可能性 どのように選考するかが難しい! 大学名で絞り込もうとする→従来のRH的 選考に逆戻り――新たなRH的ジレンマ 5.インターンシップのRH的ジレンマ 克服のためのインターネット活用(3) 解決策 ICTを活用した募集の利点を活かす 実際にペーパーテストや面接をする前に WEBやメールで予め絞込み 論文の提出 性格検査 アンケート 6.おわりに インターネット募集 ①大学を限定しないオープンな募集 ②多数の応募者を絞込むための処理の効率化 この「二重の効果」がインターンシップのRH的ジレ ンマから企業を解放し、「能力測定のインハウス ソーシング」の可能性を高める Thank you for your Kind attention!!
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