プロジェクト管理

プロジェクト管理
(情報システム開発におけるプロジェクト管
理)
第6回
2009年12月05日(土)
(2009年11月20日版)
• 統合マネジメント
2009年
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1
プロジェクト管理シラバス
講義計画(2009年度)
• 11/28 [1] 情報システム開発とプロジェクト
プロジェクトとは
• 11/28 [2] PMBOKの内容-1
スコープ、コミュニケーション
• 11/28 [3] PMBOKの内容-2
タイム、コスト
• 12/05 [4] PMBOKの内容-3
品質、人的資源
• 12/05 [5] PMBOKの内容-4
リスク、調達
• 12/05 [6] PMBOKの内容-5
統合
• 12/12 [7] CMM
2009年
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2
プロジェクト管理シラバス
講義計画(2009年度)
• 12/12 [8] 演習
プロジェクト計画、ツールの使用
• 12/12 [9] 事例(1)
• 12/19 [10] 事例(2)
• 12/19 [11] 事例(3)
• 12/19 [12] 事例(4)
• 12/19 [13] まとめ
2009年
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3
記述の一般形
X・マネジメント
• X・マネジメントとは
•
•
•
•
•
•
X・マネジメントのプロセス
X.1 プロセス
X.2 プロセス
・・・・
X.n プロセス
・・・・
2009年
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4
X・マネジメント
•
•
•
•
•
X.n プロセスとは
X.n.1 プロセスのインプット
X.n.2 プロセスのツールと技法
X.n.3 プロセスのアウトプット
X.n.3 プロセスのアウトプットに記載され
る項目
• X.n プロセスに関する特記事項
注)X.n.m はPMBOKの章番号、節番号
2009年
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5
4.統合マネジメント
• 4.統合マネジメントとは
統合マネジメント(integration management)
とはプロジェクトのさまざまな要素を調和の
とれた形に統合するのに必要なプロセス
競合する目標、代替案のトレードオフ(バラ
ンス、調整)
• PMとその上位の管理者に必要
• ステークホルダーとの調整
2009年
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6
4.統合マネジメント
• 統合マネジメントの7つのプロセス
– 4.1 プロジェクト憲章作成
– 4.2 プロジェクト・スコープ記述書 暫定版作
成
– 4.3 プロジェクトマネジメント計画の策定
– 4.4 プロジェクト実行の指揮・マネジメント
– 4.5 プロジェクト作業の監視コントロール
– 4.6 統合変更管理
– 4.7 プロジェクト終結
2009年
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7
4.1 プロジェクト憲章作成
• 4.1 プロジェクト憲章作成とは
プロジェクト憲章作成とは、
– 立ち上げ時
– 記載事項
•
•
•
•
•
•
2009年
顧客
ビジネスニーズ
プロジェクトの目的、ビジネスニーズとの整合性
プロジェクトマネージャの役割と責任
スケジュールの概要
予算のサマリー
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8
4.1 プロジェクト憲章作成
• 4.1 .1 インプット
– 契約
– プロジェクト作業範囲記述書
(スコープ定義、WBSの概要)
– 組織の環境要素
– 組織のプロセス資産
2009年
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9
4.1 プロジェクト憲章作成
• 4.1 .2 ツールと技法
–
–
–
–
プロジェクト選定手法
プロジェクトマネジメント方法論
プロジェクトマネジメント情報システム
専門家の判断
• 4.1.3 アウトプット
– プロジェクト憲章
2009年
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10
4.2 プロジェクト・スコープ記述書
暫定版作成
• 4.2 プロジェクト・スコープ記述書暫定版とは
プロジェクト・スコープ記述書は5.2プロジェクト定
義にて作成する、暫定版はその元となる
– 記載事項(暫定版)
•
•
•
•
•
•
•
2009年
プロジェクトの制約条件
プロジェクトの前提条件
初期段階でのプロジェクト組織(体制)
初期段階で明確化したリスク
スケジュール・マイルストーン
予算の制約
見積りコスト
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11
4.2 プロジェクト・スコープ記述書
暫定版作成
• 4.2.1 インプット
–
–
–
–
2009年
プロジェクト憲章
プロジェクト作業範囲記述書
組織の環境要素
組織のプロセス資産
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12
4.2 プロジェクト・スコープ記述書
暫定版作成
• 4.2.2 ツールと技法
– プロジェクトマネジメント方法論
– プロジェクトマネジメント情報システム
– 専門家の判断
• 4.2.3 アウトプット
– プロジェクト・スコープ記述書暫定版
2009年
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13
4.3 プロジェクト・マネジメント
計画書作成
• 4.3 プロジェクト・マネジメント計画書とは
プロジェクト・スコープ記述書は5.2プロジェクト定
義にて作成する、暫定版はその元となる
– 記載事項(暫定版)
•
•
•
•
•
•
•
2009年
プロジェクトの制約条件
プロジェクトの前提条件
初期段階でのプロジェクト組織(体制)
初期段階で明確化したリスク
スケジュール・マイルストーン
予算の制約
見積りコスト
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14
4.3 プロジェクト・マネジメント
計画書作成
• プロジェクト計画書
以下の9つの領域(タイムは4.3に含む)を含むこ
とが望ましい
–
–
–
–
–
–
–
–
–
2009年
4.3 プロジェクトマネジメント計画書(統合M)
5.2 スコープ定義(スコープM)
5.3 WBS(スコープM)、概要
7.1 コスト見積(コストM)
8.1 品質計画(品質M)
9.1 人的資源計画(人的資源M)
10.1 コミュニケーション計画(コミュニケーションM)
11.1 リスク・マネジメント計画(リスクM)
12.1 購入・取得計画(調達M)
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15
4.3 プロジェクト・マネジメント
計画書作成
• 4.3.1 インプット
–
–
–
–
2009年
プロジェクト・スコープ記述書暫定版
プロジェクトマネジメント・プロセス
組織の環境要素
組織のプロセス資産
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16
4.3 プロジェクト・マネジメント
計画書作成
• 4.3.2 ツールと技法
– プロジェクトマネジメント方法論
– プロジェクトマネジメント情報システム
– 専門家の判断
• 4.3.3 アウトプット
– プロジェクトマネジメント計画書
2009年
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17
4.4 プロジェクト実行の指揮
・マネジメント
• 4.4 プロジェクト実行の指揮・マネジメント
とは
– 目的:プロジェクト・スコープ記述書での要求
事項を達成
– 作業:プロジェクトマネジメント計画書で計画さ
れたマネジメント作業を実行
– 作業例:ベースラインに対する実績を監視、外
れたときは是正処置
2009年
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23
4.4 プロジェクト実行の指揮
・マネジメント
• 4.4.1 インプット
–
–
–
–
–
–
–
2009年
プロジェクトマネジメント計画書
承認済み是正処置
承認済み予防処置
承認済み変更要求
承認済み欠陥修正
確認済み欠陥修正
事務終了手続き
プロジェクト管理(6) 50pages
24
4.4 プロジェクト実行の指揮
・マネジメント
• 4.4.2 ツールと技法
– プロジェクトマネジメント方法論
– プロジェクトマネジメント情報システム
2009年
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25
4.4 プロジェクト実行の指揮
・マネジメント
• 4.4.3 アウトプット
– 要素成果物(次々とできあがる中間的な成果、
最終的な成果)
– 要求済み変更
– 実施済み変更要求
– 実施済み是正処置
– 実施済み予防処置
– 実施済み欠陥修正
– 作業パフォーマンス情報
2009年
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26
4.5 プロジェクト作業の
監視コントロール
• 4.5 プロジェクト作業の監視コントロール
とは
– 作業パフォーマンス情報:実績
– 必要な是正処置、予防処置を提案する
2009年
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31
4.5 プロジェクト作業の
監視コントロール
• 具体的作業
–
–
–
–
–
–
2009年
計画と実績との比較(差異分析)
是正処置、予防処置の提言
リスク対応計画の実施
成果物と関連文書の管理(正確、タイムリー)
状況報告、進捗測定、予測のための情報提供
承認済み変更の実行を監視
プロジェクト管理(6) 50pages
32
4.5 プロジェクト作業の
監視コントロール
• 4.5.1 インプット
– プロジェクトマネジメント計画書
– 作業パフォーマンス情報
– 却下済み変更要求
2009年
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33
4.5 プロジェクト作業の
監視コントロール
• 4.5.2 ツールと技法
–
–
–
–
2009年
プロジェクトマネジメント方法論
プロジェクトマネジメント情報システム
アーンド・バリュー法(EVM)
専門家の判断
プロジェクト管理(6) 50pages
34
4.5 プロジェクト作業の
監視コントロール
• 4.5.3 アウトプット
–
–
–
–
–
2009年
提案済み是正処置
提案済み予防処置
予測
提案済み欠陥修正
要求済み変更
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35
4.6 統合変更管理
• 4.6 統合変更管理とは(1)
統合変更管理とは、
a) 納得できる変更となるように変更をもた
らす要因に働きかける、
b) 変更が発生したことを確定、
c) 変更の発生に際し実際の変更をマネジ
メントする、
に関わるプロセスである
– プロジェクトの開始から終了まで実施
– 変更要求の承認/却下を決定
2009年
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36
4.6 統合変更管理
• 4.6 統合変更管理とは(2)
統合変更管理で行うこと、
a) 実績測定のベースラインの一貫性を維
持する、
b) 成果物スコープの変更を、プロジェクト・
スコープの定義に確実に反映させる、
c) さまざまな領域を横断して変更を調整す
る
2009年
プロジェクト管理(6) 50pages
37
4.6 統合変更管理
• 4.6.1 インプット
–
–
–
–
–
–
–
2009年
プロジェクトマネジメント計画書
要求済み変更
作業パフォーマンス情報
提案済み予防処置
提案済み是正処置
提案済み欠陥修正
要素成果物
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38
4.6 統合変更管理
• 4.6.2 ツールと技法
– プロジェクトマネジメント方法論
– プロジェクトマネジメント情報システム
– 専門家の判断
2009年
プロジェクト管理(6) 50pages
39
4.6 統合変更管理
• 4.6.3 アウトプット
–
–
–
–
–
–
–
–
–
2009年
承認済み変更要求
却下済み変更要求
プロジェクトマネジメント計画書 更新版
プロジェクト・スコープ記述書 更新版
承認済み是正処置
承認済み予防処置
承認済み欠陥修正
確認済み欠陥修正
要素成果物
プロジェクト管理(6) 50pages
40
4.6 統合変更管理
• 主な活動
–
–
–
–
変更の必要性の確認
変更発生の確認
要求済み変更のレビューと承認
要求済み変更の処理コントロールと承認済み変更の
実行のマネジメント
– 承認済み変更のプロダクトやサービスへの組み込み
によるベースラインの一貫性の維持、及び関連コン
フィギュレーション注)文書等の維持
– 提案済み是正処置と予防処置のレビューと承認
– 品質報告に基づき、各種標準に対応した品質コント
ロール
注)コンフィギュレーションコントロール(configuration control)は形態
管理、構成管理と呼ばれ、ソフトでいうなら現行のバージョンを管
理することに相当する
2009年
プロジェクト管理(6) 50pages
41
5.2 スコープ定義(再掲)
• 変更の手順
– 変更要求の発生
(「要求済み変更Requested Change」と呼ぶ)
↓
– 変更要求のオーソライズ
(正式の会議で承認)
(「承認済み変更要求Approved change request」と呼ぶ)
↓
– 変更要求への対策を提案
(「提案済み是正処置Proposed corrective actions」と呼ぶ)
↓
– しかるべき是正処置
(「承認済み是正処置Approved corrective actions」と呼ぶ)
↓
– 実施済み是正処置
2009年
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42
4.7 プロジェクト終結
• 4.7 プロジェクト終結とは
プロジェクト終結とは、
プロジェクトの各段階、最終段階がきちん
と終結したことを確認すること
文書を用いる
プロジェクトの公式記録に用いる
2009年
プロジェクト管理(6) 50pages
43
4.7 プロジェクト終結
• 4.7.1 インプット
–
–
–
–
–
–
2009年
プロジェクトマネジメント計画書
契約文書
組織の環境要素
組織のプロセス資産
作業パフォーマンス情報
要素成果物
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44
4.7 プロジェクト終結
• 4.7.2 ツールと技法
– プロジェクトマネジメント方法論
– プロジェクトマネジメント情報システム
– 専門家の判断
2009年
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45
4.7 プロジェクト終結
• 4.7.3 アウトプット
– 事務終了手順
– 契約終了手順
(12.6契約終結プロセスを含むすべてのアク
ティビティの終了)
– 最終成果物、サービス、(マネジメントスコープ、
プロダクトスコープ)
– 組織のプロセス資産 更新版
2009年
プロジェクト管理(6) 50pages
46
スコープマネジメント(再掲)
• プロダクト(成果物)のスコープ
(ウォータフォールモデル開発工程)
• プロジェクトのスコープ
要求定義
プロダクトのスコープ
要求定義書
外部設計
外部設計書
内部設計
内部設計書
コード
プログラミング
プロジェクト
マネジメント
結合テスト
試験成績書
システムテスト
試験成績書
運用テスト
プロジェクトのスコープ
完成システム
2009年
プロジェクト管理(6) 50pages
47
4.3 プロジェクト・マネジメント
計画書作成(再掲)
• プロジェクト計画書
以下の9つの領域(タイムは4.3に含む)を含むこ
とが望ましい
–
–
–
–
–
–
–
–
–
2009年
4.3 プロジェクトマネジメント計画書(統合M)
5.2 スコープ定義(スコープM)
5.3 WBS(スコープM)、概要
7.1 コスト見積(コストM)
8.1 品質計画(品質M)
9.1 人的資源計画(人的資源M)
10.1 コミュニケーション計画(コミュニケーションM)
11.1 リスク・マネジメント計画(リスクM)
12.1 購入・取得計画(調達M)
プロジェクト管理(6) 50pages
48
4.3 プロジェクト・マネジメント
計画書作成
•
情報システム開発のプロジェクト計画書
– 1) プロジェクト概要(プロジェクト名、顧客名、業種、開発期間、概
要)
– 2) プロジェクト定義(目的とゴール、遂行方針、適用範囲、成果
物、参考資料)
– 3) プロジェクト体制(役割と責任、全体組織図、管理プロセス(日
程、コスト管理の手順など))
– 4) 作業項目(WBS)と見積もり
– 5) 資源(要員計画、機材・設備計画)
– 6) スケジュール(工程表)(タイムベースライン)
– 7) マイルストーン(xx設計完了、レビュー及び承認など)
– 8) リスクと対応策
– 9) 作業標準(報告、コーディング規約など)
– 10) コスト計画(コストベースライン)
49
2009年
プロジェクト管理(6) 50pages
第6回のまとめ
• 今回の内容をまとめなさい。
• レポート用紙1枚程度。
(手書きよりも、ワープロが望ましい、皆さん
の手元に残るので)
• 期限:次回(12月12日)の最初に回収。
2009年
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50